星天師〜星空の湊〜

下村美世

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宇宙へやってきた

太陽の宮②

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考察をしたいと思う。私は考察が得意だ。
由梨の言葉が、今の状況のヒントになるのは確定として、彼女の言葉を思い出す。

『ごめんね、千鶴』
『生きて』
『私と引き換えに千鶴を救う』

この3つの言葉が思い浮かんだ。

普通に考えて、由梨は私を救ってくれたのだと思う。けれど、手段があまりに酷だ。由梨だって、私を刺し殺すのは嫌だったろうが、それほどのことをしなければならなかったのだろう。

それにしても、この空間は、何か特殊な感じがある。体がフワフワと浮いている感じ。

いわゆる、無重力ってやつー…。


…ん?

無重力?

無重力…無重力。


「ここは、宇宙?」


…なわけないよ。

さすがに、それはファンタジー過ぎる。

NASAの特別無重力機関なんじゃないの?
そう思おう。

そう思いたい。

だって意味不明すぎるよこの状況。


トラックに轢かれて瀕死になって、由梨に剣で貫かれて死にましたと。
そして目覚めたらこの無重力真っ白空間だよ?

やっぱり死後の世界だよね、きっと。

死後の世界ってこんなに退屈なの?

ひたすらに白いだけ。

私ここでずっといなきゃならない?

それか異世界かな?ループしました的な。

どれも私の嫌いなファンタジー論だけど。

本当ここはどこなの?
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