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2.1歳編
38.再びプレゼント①
しおりを挟むエリアーナSide
兄様姉様達にお友達を紹介してもらい、イル兄様の婚約やセレ姉様が他国に嫁ぐ話などを聞いて、テンションの下がった子供たち。
学園に入学した後のことや、私自身が愛し子だということを再認識してげんなりしていると、ジルおじ様に声をかけられた。
「ブルージル:皆んな、どうした?そろそろプレゼントの時間にしようと思ったんだが……」
私たちの様子に違和感を感じたのか、先ほどまでテンションの高かったジルおじ様も真剣な顔になる。
「アナスタシア王女:ちょっと色々ありまして……。でも、大丈夫ですわ」
アナ姉様の言葉に私たちも“うん”と頷く。
「王太子エリック:じゃあ、プレゼントの時間にしようか?その後またお話ししたり、食事を楽しもう」
エリックおじ様の言葉に、気を取り直して家ごとに集まる。
正面に王家、左からカルティール家、ドルテナ家、アランバートン家、マギルシカ家が並び、司会にジョンおじ様。
そして、王家の使用人さんがプレゼントの後ろにスタンバイした。
「ブルージル:では今から、リアちゃんとレイン、ティアにプレゼントを渡したいと思う!」
ジルおじ様がそう宣言し、まずは王家から私にプレゼントを渡してくれることになった。
「ブルージル︰私も妃たちからは、これだよ」
そう言い手渡されたのは、転移の魔道具。
自分自身を転移されるためのものではなくて、簡易版のそれは、手紙や小包などを送れる。
お祖父様と父様も持っているらしく、これで王家や4公家とのやり取りが簡単になる。
まぁ、やり取りするのは主にレイン達だけどね。
「エリック︰次は私たちだよ。」
そう言い手渡されたのは、主語の魔道具。
「エリック︰精霊様たちがいらっしゃれば必要ないとは思うけど、何事にも備えあれば憂いなしだからね」
少しな憂いもなくということで用意してくれたようだ。
次に、アナ姉様、ラン兄様、ビー兄様からフラワーキャンドルをもらった。
なんと姉様たちの手作りだそう。
私がレイン達に料理やお菓子作りなどを教え、王侯貴族でありながら厨房に立つことが増えたり、土いじりなど普通はしないことをするようになったりと、それに感化されて手作りにハマっているらしい。
見た目もとても綺麗で、使うのが勿体無いと思うくらいの出来だし、売り物になるだろうと頭の中で考える。
もちろん売ったりしないが、ここ数ヶ月ですごい上達である。
「レインハルト:僕たちからはこれだよ」
そう言い、レインとティアが前に出て小さな箱をそれぞれ渡してくれる。
「クリスティア:こりぇから文通するのに、1人じゅつ箱がありぇばいいかにゃと思って。中にお手紙も入ってりゅよ」
「「後で読んでね」」
双子がくれたのは、鍵付きの木箱と手紙。
木箱は、それぞれ鉱石がついていて、レインのは青色、ティアのは赤色だ。
「リア:王家にょ皆しゃま、ありあとうごじゃいましゅ!」
皆んなにお礼を言い、時の精霊様に手伝ってもらい、無限収納にプレゼントをしまう。
しまっておかないと、あと3家からもらうプレゼントで山ができるし、ごちゃごちゃになってしまうので、一旦片付けさせてもらう。
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