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第31話 薩摩
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「わたしの『曇りなき心の眼』で拝見したところ、貴方の身体には希少な仙骨と仙血が備わっているのだけれど...そうねぇ、まどろっこしい言い回しは省いて単刀直入に言っちゃうわねぇ♪貴方、仙女になりなさいなぁ♪」
柚須灘の想定外な勧めに一瞬だけ怯んだ仙花だったが即座に返す。
「もとよりそのつもりじゃ!儂たちの旅は南の遠い薩摩を目指すもの。その途中、西の松江藩にある出雲大社付近の試練の洞窟に立ち寄る予定じゃ」
そう、これは刀姫の3部目になる物語
「疾風怒濤編」。全くもって説明不足であったのでもう一度ざっくりだがおさらいしておこう。
仙花が幼少の頃の話である。
光圀が所要を済ませた帰りの旅路にて、雨の降る山道を馬に乗って通りかかった際、一人でぐったりと倒れていた仙花をたまたま見つけそのまま屋敷へと連れ帰ったのち、仙花の器量に惚れ込んだ光圀が我が子として育てることを決め、
彼女が16歳になるまで大切に育てあげたのだった。
なぜあの山に幼い仙花がたった一人で倒れていたのかは、肝心の彼女の記憶が消えていたため未だ謎のままである。
恐らくは彼女が倒れていた付近の草むらで発見された宝剣、「鳳来極光」が彼女の素性を知る唯一の手掛かりであった。
柚須灘の想定外な勧めに一瞬だけ怯んだ仙花だったが即座に返す。
「もとよりそのつもりじゃ!儂たちの旅は南の遠い薩摩を目指すもの。その途中、西の松江藩にある出雲大社付近の試練の洞窟に立ち寄る予定じゃ」
そう、これは刀姫の3部目になる物語
「疾風怒濤編」。全くもって説明不足であったのでもう一度ざっくりだがおさらいしておこう。
仙花が幼少の頃の話である。
光圀が所要を済ませた帰りの旅路にて、雨の降る山道を馬に乗って通りかかった際、一人でぐったりと倒れていた仙花をたまたま見つけそのまま屋敷へと連れ帰ったのち、仙花の器量に惚れ込んだ光圀が我が子として育てることを決め、
彼女が16歳になるまで大切に育てあげたのだった。
なぜあの山に幼い仙花がたった一人で倒れていたのかは、肝心の彼女の記憶が消えていたため未だ謎のままである。
恐らくは彼女が倒れていた付近の草むらで発見された宝剣、「鳳来極光」が彼女の素性を知る唯一の手掛かりであった。
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