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第3話 芥藻屑との戦 ノ45
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光圀の西山御殿から出立して運が良いのか悪いのか...いやいや、自ら首を突っ込んでいるのだから運が云々の話しではないのだけれど、たった一日で数回の戦闘に出会したのにも関わらず、此処までただの一度も戦果を挙げていない蓮左衞門は鼻息も荒く気合が入っていた。
だが、未だ姿の見えぬ敵への気合いの入った挑発は虚しく空振りし、早朝ということもあり何の反応も無い静けさがやたらと際立つ。
最初の警鐘が鳴り止んでもなかなか外へ出てこない芥藻屑の賊どもは寝起きが悪いのだろうか...
中央社の鐘を鳴らした見張りだけが呆気に取られた表情をして蓮左衞門を注視していた。
二人の視線が重なり一瞬気まずい空気が流れる。
「おい!見張りの者よ!気の抜けた顔などせずとっとと鐘を鳴らして仲間を起こすでござるよ!」
気持ちの昂る蓮左衞門の声には僅かに怒気がこもってすらいた。
「で、ではお言葉に甘えまして...てっ、敵襲だーーーっ!カンカンカン!カンカンカン!カンカンカン!カンカンカン!カンカンカン!カンカンカン!!!!」
見張りは動揺したものの、今度はがむしゃら満載の自棄になって鐘を打ち鳴らした。
すると...
「バァーーーーッン!!!!」
中央社正面の門扉が壊れそうなほど激しく開き、中から熊を想像させるほどの巨体で坊主頭の男が六角金棒を片手に飛び出して来た!
「おうおうおう!人が夢見心地だというのにうるさく鐘を鳴らしやがって!敵の数は幾らだ!?」
幸せな夢でも見ていて邪魔されたのが癪に触ったのか、下の装束だけ履いた坊主頭の男が怒り心頭で見張りに訊いた。
その怒りを感じ取った見張りが震えながら答える。
「もっ、目下のところ二人でございますーーーっ!」
「なにーーーっ!?たった二人の敵に鐘を打ち鳴らしたのか!?門番や他の見張りの者どもは何をしているのだっ!?」
「ひっ!?ももも、申し訳ございません!正門の門番をしていた者が慌てて敵襲を知らせたもので手前も慌てて鐘を鳴らした次第で...状況は全くもって把握しておりませぬ~!」
見張りの男はもう泣きそう、というかもはや泣いていた。把握する敵が二人といえども彼の取ったここまでの行動は一つも間違ってはいない。正当な行動をしたにも関わらず一言の反論もしないのは、この坊主頭をよほど怖がっているのであろうことが窺える。
「敵襲の知らせをしたという門番の姿が見えぬが何処へ行ったのだ!?」
「其奴はもうこの世におらぬよ」
質問に答えたのは怯えまくった見張りではなく、いつの間にか血塗られた風鳴りを手に蓮左衞門の隣りに立つ仙花であった。
だが、未だ姿の見えぬ敵への気合いの入った挑発は虚しく空振りし、早朝ということもあり何の反応も無い静けさがやたらと際立つ。
最初の警鐘が鳴り止んでもなかなか外へ出てこない芥藻屑の賊どもは寝起きが悪いのだろうか...
中央社の鐘を鳴らした見張りだけが呆気に取られた表情をして蓮左衞門を注視していた。
二人の視線が重なり一瞬気まずい空気が流れる。
「おい!見張りの者よ!気の抜けた顔などせずとっとと鐘を鳴らして仲間を起こすでござるよ!」
気持ちの昂る蓮左衞門の声には僅かに怒気がこもってすらいた。
「で、ではお言葉に甘えまして...てっ、敵襲だーーーっ!カンカンカン!カンカンカン!カンカンカン!カンカンカン!カンカンカン!カンカンカン!!!!」
見張りは動揺したものの、今度はがむしゃら満載の自棄になって鐘を打ち鳴らした。
すると...
「バァーーーーッン!!!!」
中央社正面の門扉が壊れそうなほど激しく開き、中から熊を想像させるほどの巨体で坊主頭の男が六角金棒を片手に飛び出して来た!
「おうおうおう!人が夢見心地だというのにうるさく鐘を鳴らしやがって!敵の数は幾らだ!?」
幸せな夢でも見ていて邪魔されたのが癪に触ったのか、下の装束だけ履いた坊主頭の男が怒り心頭で見張りに訊いた。
その怒りを感じ取った見張りが震えながら答える。
「もっ、目下のところ二人でございますーーーっ!」
「なにーーーっ!?たった二人の敵に鐘を打ち鳴らしたのか!?門番や他の見張りの者どもは何をしているのだっ!?」
「ひっ!?ももも、申し訳ございません!正門の門番をしていた者が慌てて敵襲を知らせたもので手前も慌てて鐘を鳴らした次第で...状況は全くもって把握しておりませぬ~!」
見張りの男はもう泣きそう、というかもはや泣いていた。把握する敵が二人といえども彼の取ったここまでの行動は一つも間違ってはいない。正当な行動をしたにも関わらず一言の反論もしないのは、この坊主頭をよほど怖がっているのであろうことが窺える。
「敵襲の知らせをしたという門番の姿が見えぬが何処へ行ったのだ!?」
「其奴はもうこの世におらぬよ」
質問に答えたのは怯えまくった見張りではなく、いつの間にか血塗られた風鳴りを手に蓮左衞門の隣りに立つ仙花であった。
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