転んだら異世界統一の刑だった!〜元暗殺者の国盗り物語〜 第一部

流川おるたな

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倒しちゃいました

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 前衛のリーダーっぽい者が正気の顔に戻り質問に答えてくれた。

「見たところ少年のようだが、君が加勢してもし万が一エルドラゴンを倒せたその時は報酬の全てを譲ろう!」
 おっと気前がいいな。全てとは想定外。
 少し負い目を感じてしまうが今は兎に角金だ。やってやろうじゃないか。

「すみませんがそこの二人もこっちに下がって貰えますか?」

「何!?下がれだと!?」

 もう一人の盗賊っぽい者が俺の物言いにイラッとしたようだ。
 仕方がない、言い方を変えねば。

「暫くの間だけ俺が何とか時間稼ぎするので、その間に体力の回復をお願いします!」

 今度は上手くいったようで前衛の二人が渋々こちらに下がって来る。

「甲冑さん、この槍をちょっと借りますね」

 俺は気絶している甲冑の者に一応ことわり槍を手にした。

 あいつの弱点は観戦している間に見つけてある。

「さてと、じゃあ行って来ますね」

 一気に加速してエルドラゴンとの距離を縮めようとスピードに乗った矢先!

「お、おわっ!?」

 回復したのか超高熱の炎を吐いて来やがった。
 間髪得意の跳躍で上へかわしたがそこへ横殴りの爪攻撃!

「ガァキィーン!」

 槍の側面で受け吹き飛ばされる。
 着地と同時に電光石火の速さでエルドラゴンの左脚の関節部分に槍で反撃の一撃!
 血が吹き出し苦痛に咆える。

「ギィオーーーー!」

 いいぞ効いた!関節部分は柔らかいと踏んでいたのだ。

 槍を抜いてすかさず移動して右脚の関節部分を深々と一刺し!

 俺は攻撃の手を緩めず、苦痛で怯んだエルドラゴンの両腕の関節部分を続けて貫く。

「一気にトドメと行きますか!」

 鼻先まで跳躍して左右の眼を素早く貫き、頭を力一杯蹴ってエルドラゴンの真上に舞い上がる。
 300メートル程の高さから引力の恩恵を受け速度を上げて、頭部の節目を狙い一直線に落下!

「ズザン!」

 エルドラゴンの頭部破壊に成功した。

「念には念をだっ!」

 頭部に埋まった槍の外に出てている10cmほどの部分に渾身の力を込めてパンチする!

「ズズオッズン!」

 槍がエルドラゴンの体内を突き破り、身体の真下の地面に突き刺さる。
 俺は頭部から跳躍してその場を離れた。

 巨体が動くのを止めて「グラっ」と揺れ右側にゆっくりと倒れて行く。

「ズドォーーーーーン!」

 巨体が地面に完全に倒れて軽く地震が起きた。

「よし!初クエストコンプリート!」

 パーティの方を向き自然に右手の親指を立てて言う。

「時間稼ぎのつもりが勢い余って倒しちゃいました」

 予想通り一人は気絶したままだったが、後の四人は俺を見て石像のように固まっていた。
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