転んだら異世界統一の刑だった!〜元暗殺者の国盗り物語〜 第一部

流川おるたな

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挑戦者の条件

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 それだけでと言っては何だが、一騎打ちに勝つだけで一国の王になれるとは...
 リベックさんが補足する。

「もちろん勝負に挑むには幾つか条件があるらしい。俺が知っているのは忍者の免許皆伝、つまりジョブをマスターする必要があるという事だけだ」

 忍者のジョブをマスターか。
 暗殺者として学んだスキルが役立ちそうだ。

「リベックさんありがとうございます。少し希望が湧いて来ました」

 顔がほのかに赤くなったマールさんが俺に訊く。

「レオン君が異世界統一をしたらそのあとはどうするの?」

「マールさんすみません。そのあとの事は今のところ想像もできないです。ただ、その時にこの世界の人々が幸せだったら良いなとは思います」

「良かった、それを聞いて安心したわぁ」

 マールさんの笑顔は素敵だった。
 ゾルクさんとレミさんはいつの間にか呑む酒の量を競い合っている。
 その夜は遅くまで語って呑んで、ガイツさん達の宿屋に泊めて貰った。

 翌日の朝ベッドの上で目が覚めると、レミさんの生足が俺の顔に乗っかっていた。
 昨夜レミさんが俺のベッドに飛び込んで来てそのまま眠ってしまったのを思い出す。
 いきなりマールさんの笑顔が視界に飛び込んで来た。

「おはようレオン君。二日酔いは大丈夫?」

 あれだけ呑んだのに酒は不思議と身体に残っていない。

「おはようございます。全然大丈夫みたいです」

「結構呑んでたみたいだから少し心配してたの。大丈夫だったらそれでOKよ」

 マールさんは面倒見も良いようである。
 外に出るとガイツさんとリベックさんが話をしていた。
 リベックさんが俺に気付いて近寄って来る。

「ようレオン!これは俺が描いた忍びの国への道のりの簡単な地図だ」
 そう言って地図の描かれた紙をくれた。

「うわぁ、ありがとうございます!」

 パーティのメンバーが全員揃ったところでガイツさんが俺に言う。

「君の健闘を心から祈っているよ。もし俺達で役に立つことがあればギルド本部に行ってくれ。それで連絡が取れる筈だから」

 その後もパーティメンバーの一人一人から励ましの言葉を掛けられた。

 本当に気持ちの良い人達だったな。
 ガイツさん達と別れたあと、忍びの国に向かう前に装備や旅に必要な物をラドムで揃える。
 取り敢えず武器屋で鉄の剣と弓矢を購入して、道具屋でバックパックと調理器具を何点か購入した。
 これだけ揃えるのに30万ギラほど掛かったが、高いのか安いのかはサッパリ分からない。
 やはりこの世界の事を良く知る相棒が必要だな、と考えながらラドムの町をあとにして忍びの国を目指すのだった。
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