転んだら異世界統一の刑だった!〜元暗殺者の国盗り物語〜 第一部

流川おるたな

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鉄の錬金術

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「なにっ!?初日で忍術を使えたというのか!?」

 修行の様子を見に来た師匠が、ロロアさんから説明を受けて驚いている。

「御館様、レオンさんは本当にハンゾウを超える逸材かも知れませんよ」

「見込みのある奴と思ってはいたが、これ程とはのう...」

 師匠が暫く考えて口を開く。

「レオンよ。異例中の異例だが禅による修行は初日で終わりとする。飯をしっかり食べてゆっくり休め。明日からは本格的な修行に移行するぞ」

「ありがとうございます師匠!感謝します!」

 6日間の絶食を言い渡されていた俺は救われた。
 チャクラの消費により腹が減り過ぎて死にそうだったのである。

 因みにこの日のシャーリは、部屋に籠もって一日中錬金術マスター本を読んでいたようだ。



 時は過ぎ、修行初日からもうすぐ3ヶ月が経過しようとしていた。

 師匠による修行は激しく厳しかったが何とかここまで耐え、かなり短期間でこなしてきたのである。

 俺は火遁、水遁、土遁、風遁、雷遁の5種の属性の忍術をある程度使えるレベルにまでなっていた。

 属性忍術は人によって得手不得手があり、俺はどうやらチャクラの質からして雷遁の術が得意なようである。

 逆に苦手なのは水遁の術で、初歩的な「水壁の術」をマスターするのに相当苦労させられた。

 師匠が言うにはチャクラの質が硬めなため、柔軟性の必要な忍術は苦手になる傾向にあるらしい。

 腕組みをして俺の前に立ち、真剣な顔をした師匠が言う。

「レオンよ。いよいよ明日の朝より免許皆伝の試験を行う。わしとの実戦形式の試験になるが、遠慮はいらん、全力を出すのだぞ」

「はい!師匠!」

 俺とガビトさんの師弟関係は修行を通じて、ガッチリと強固なものになっていた。

「レオ~ン!ちょっと見て欲しいんだけど~!」

 頭はいいが場の空気を気にしないシャーリが、俺と師匠のしみじみとした雰囲気をぶち壊す。

「また新しい錬金術をマスターでもしたの?」

 シャーリは俺が修行をしている間、錬金術マスター本を基にメキメキと錬金術が上達していた。

「今度のは凄いよ~、やって見せるからガビトさんも見ててね~」

「ホホホ、これは楽しみだ」

「ふ~...」

 シャーリが目を瞑り深呼吸をする。

「鉄錬金!おりゃーーーっ!」

 叫ぶと同時に、シャーリの手から少し離れた場所に鉄が出現する。

「バリバリバリ!」

 音を立ててその鉄が瞬く間に一本の鉄の木を形成してしまった。

「ホホホ、これはこれは見事なり」

 師匠が愉快そうに褒める。

「でしょでしょでしょ~!」

 シャーリは褒められ、小躍りしそうなくらい嬉しそうにしていた。
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