転んだら異世界統一の刑だった!〜元暗殺者の国盗り物語〜 第一部

流川おるたな

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第一部最終話

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 新築で建てた時より綺麗になったであろう元ボロ家に入り話をする。

 俺とシャーリが並んで座っているところへ、ホウハクがお茶を入れて置き自身も座った。

 お茶を一口飲んだホウハクが話し出す。

「レオン様がこちらに訪れてからの数々のご無礼失礼致しまた。私は普段から自身の素行を気にしない無骨者で世間には知れておりますが、身の置きどころが変わればそれなりに分別のできる人間でもあります」

 俺は堅苦しい場や雰囲気は苦手なタイプである。

「気にしないでくださいホウハクさん。俺もこんななりをしていて特に礼儀を重んじる人間ではないです」

「…心の広いお方であると解釈します。では早速本題に入りましょう。私を軍師にということでしたがレオン様の野望を詳しく教えてもらえますか?」

「詳しく話すほどの野望はまだ俺にはありません。それに野望という言い方とは少し違うのですが、とにかく俺はこの世界を統一しなければならないんです」

「…世界統一ということは全ての国をレオン様の支配下に置くと解釈しても?」

「ん、まあ簡単にまとめるとそういう話です」

「失礼ながらこれはかつて聴いたこともない大義な話ですね。そのような考えを持つ者は、この世界においては魔王くらいのものでしょう。人間の身で世界統一を成すのは至極困難な道ですよ」

「だからこそ、ジョショが強く推すあなたを軍師に迎え入れたんですよ」

 ホウハクが少しの間腕組みしながら考え口を開く。

「世界地図があれば私の考えを上手く説明できるのですが生憎ここにはないのです。レオン様は世界地図を持ってないでしょうか?」

 シャーリがホウハクの言葉に反応して魔法のバックパックを漁りだした。

「んー、この中に入ってるはずなんだけど…あ、あったあった!」

 一つの古びた巻物を取り出し紐を解いて床に広げた。

「じゃーん!この世界地図も祖母から貰った物だよ~。これで良いかな?」

 ホウハクが目を輝かせて地図を見ている。

「こんな完成度の高い世界地図は初めて見ましたよ。ありがとうございますシャーリ殿!」

「いや~わたしって本当に役立つ賢者だね~」

 口に出して自画自賛するシャーリであった。

「ではこの地図を使って説明しましょう」

 このあとホウハクによる説明を俺とシャーリは真剣に聞き、ホウハクの天才的な軍略と頭の良さに感嘆させられた。

 異世界統一という途方もない目標が、ホウハクのお陰でより現実味を帯びてきたような気がする。

 ホウハクを含めた三人で城下町青玉に戻った。

 ジョショを呼び4人で今後の国の方針を取りまとめ、俺が国民に向け所信表明演説を行うことになった。

 翌日の所信表明演説を機に、国盗り物語は壮大に展開していったのである。
 
 

 転んだら異世界統一の刑だった!~元暗殺者の国盗り物語~ 第一部 完
 
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