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序章
17話目 新しい身体
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環奈と黒川の二人がプロメテウスの言葉に「ポカン」としているあいだに彼女が続ける。
「お二人ともこれでご安心していただけたことと存じます。因みに私がこの人間の姿でいられるのもその技術のおかげなのです。とはいえまだこの姿になって3日ほどしか経過しておりませんので、多少は不具合の起こる可能性が無きにしも非ずといったところなのでございますが」
ここでふと疑問に思ったことを環奈が訊く。
「脳の情報をデータ化して転送するという理論は取り敢えず置いといて、その身体は元々は誰の身体なの?」
「良い質問ですね環奈様。私のこの身体は今や世界中で禁止されているクローン技術を採用して作られております。と申しましても人間のクローンの成功実例は皆無でありましたが、要様と私の力でクローン技術も完成させたのでございます」
今度は先ほどと異なり僅かな微笑みを浮かべて答えたプロメテウス。彼女は極力人間らしくなるために意識的な表情作りを始めたようである。
「ん~、つまり今のプロメテウスのその姿って何処かの誰かさんのクローン体ってこと?」
「おっしゃる通りでございます。この身体のDNAは要様が海外より取り寄せたもので、素晴らしい能力の持ち主から抽出したらしいです。付け加えますとDNAの持ち主の方は既に他界されたと聞いております」
「なるほど...では要様の生まれ変わりとなる身体がここの何処かに存在するということですな?」
「お二人とも察しがよろしくて話しが早い!でございます♪ご希望があれば早速お見せして差し上げたいのですが...その前に、今後のためにもお二人にご了承いただきたいことがございます。目下のところ私ことプロメテウスは人間の感情なるものを初めて体感中でございまして、感情のコントロールが上手くいかず発言が時折急変することがありますことをお許しいただきたいのです」
「...そう言えばぁ、さっきも一瞬だけど怖い場面があったよねぇ...でもわたしは全然構わないよ」
「如何様にも。プロメさん、それが人間というものですよ」
環奈と黒川の二人は急速に人間っぽさを表してくるプロメテウスに対し、大きかった警戒心が薄れていき、親しき者への共感すら覚えるようになっていた。
「ありがとうございます♪ではお待ちかね、要様の新しい身体に登場していただきましょう」
プロメテウスがそう言って壁際の一部突出した部分に触れると、蓋が自動で横へスライドし、如何にも特別なスイッチらしいものが現れ人差し指を突き出して押した。
「ポチッとな♪でございます」
「お二人ともこれでご安心していただけたことと存じます。因みに私がこの人間の姿でいられるのもその技術のおかげなのです。とはいえまだこの姿になって3日ほどしか経過しておりませんので、多少は不具合の起こる可能性が無きにしも非ずといったところなのでございますが」
ここでふと疑問に思ったことを環奈が訊く。
「脳の情報をデータ化して転送するという理論は取り敢えず置いといて、その身体は元々は誰の身体なの?」
「良い質問ですね環奈様。私のこの身体は今や世界中で禁止されているクローン技術を採用して作られております。と申しましても人間のクローンの成功実例は皆無でありましたが、要様と私の力でクローン技術も完成させたのでございます」
今度は先ほどと異なり僅かな微笑みを浮かべて答えたプロメテウス。彼女は極力人間らしくなるために意識的な表情作りを始めたようである。
「ん~、つまり今のプロメテウスのその姿って何処かの誰かさんのクローン体ってこと?」
「おっしゃる通りでございます。この身体のDNAは要様が海外より取り寄せたもので、素晴らしい能力の持ち主から抽出したらしいです。付け加えますとDNAの持ち主の方は既に他界されたと聞いております」
「なるほど...では要様の生まれ変わりとなる身体がここの何処かに存在するということですな?」
「お二人とも察しがよろしくて話しが早い!でございます♪ご希望があれば早速お見せして差し上げたいのですが...その前に、今後のためにもお二人にご了承いただきたいことがございます。目下のところ私ことプロメテウスは人間の感情なるものを初めて体感中でございまして、感情のコントロールが上手くいかず発言が時折急変することがありますことをお許しいただきたいのです」
「...そう言えばぁ、さっきも一瞬だけど怖い場面があったよねぇ...でもわたしは全然構わないよ」
「如何様にも。プロメさん、それが人間というものですよ」
環奈と黒川の二人は急速に人間っぽさを表してくるプロメテウスに対し、大きかった警戒心が薄れていき、親しき者への共感すら覚えるようになっていた。
「ありがとうございます♪ではお待ちかね、要様の新しい身体に登場していただきましょう」
プロメテウスがそう言って壁際の一部突出した部分に触れると、蓋が自動で横へスライドし、如何にも特別なスイッチらしいものが現れ人差し指を突き出して押した。
「ポチッとな♪でございます」
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