女装令嬢奮闘記

小鳥 あめ

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バザー一日目

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 バザー当日、僕は受付の手伝いをするように言われ、簡素なドレスと鼠色のローブから、白いフリルの付いたブラウスと黒いスカート、首には水色のスカーフを巻き、汚れない様に白いエプロンを付けてた。なんだかメイドの様な恰好でもあるけれど、他の孤児院の子達も同じような恰好をしているので、制服か何かかなと思い黙って渡された服を着ることにした。
 レインは会場見回りの仕事をするのだと言って、早々に別行動になってしまったけれど、同じ服装だったのがちょっと嬉しかった。レインは可愛らしいので何でも似合う。

 昨日一日レインと一緒に作業をしていたから、すっかり彼女と仲良くなってしまった、僕の知らない魔法の事も沢山知っていて、話を聞くだけでも勉強になった。彼女に出会えたというだけでも、このバザーに参加した意義はある。

 教会では村人の出入りは自由なものの、招待状を持って神父であるマリモ老に会いに来たという人も沢山いた。
 僕はそんな人たちを、案内するのが主な仕事になっていた。
教会には大きなホールが奥の方に存在し、午後からはそこで演劇やコンサートなどが開かれることになる、観覧は無料だが、優待席があってそれも多数寄付をした人しか座れない席なのだとか。優待席リストには、僕でも聞いたことのある有名貴族の名前が多数見受けられた。

 そういえばグラデウスもこちらに来ると言っていたけれど、いつ来るんだろう。客人を案内しながらふと考える、この仕事は単純し過ぎて、暇が出来るとついつい考え事をしてしまっていけないな。

 早朝、教会外に張られたテントの一つで屋敷から運んで来た花を飾っているアルの姿は見つけたけれど、ハンスは何処にも居なかったなと不思議に思う。
もしかして、グラデウスから何か云いつけられているんだろうか。僕の護衛のはずだが、ハンスは色々と気が利く便利な男なので、グラデウスもハンスの能力を買っている様な気がするから、何か用事を云い使っていても変では無いけどね。

 受付仕事は結構暇だ、午後からは交代の人が来るらしく、自由にバザーを楽しんでいいらしいけれど、一人と言うのも結構寂しい、バザーの期間は二日間この間、教会前の露店は沢山の人込みでにぎわうことになる。
 明日は主に神父達が中心となり、正装した姿で手にキャンディの入った籠を持ち、歌って行進しながら町を練り歩くパレードをするようだ。
町全体で屋台や露店が立ちとても華やかなパレードになるらしい。

僕もジャノメの隣で手伝うように言われているので、それは少し楽しみだ。


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