傀儡妃は幼馴染の王太子をひたすら愛する

田鶴

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第3章 激動の王国

63.妻の覚悟*

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 アントンは、タウンハウス引き渡し後に一人暮らしするつもりで2部屋しかないアパートメントを王都で購入した。その住居は、平民街の中でも王宮に一番近く、平民の中でも割と裕福な人々が住む地区にあった。

 だがそれでも貴族街の一等地にあったマンダーシャイド伯爵家の大きなタウンハウスとは比較しようもない。美しい庭も格調高い調度品もないし、大勢の客が宿泊できる豪華な客室も、多くの使用人が住み込みで勤務できる使用人用の住居だってないし、王宮に通うのも遠くなって不便になる。

 引っ越し先では、週に2回ほど通いの家政婦を頼む他に使用人はおらず、馬も専用馬車も手放す。アントンは、そんな環境にリーゼロッテを連れて行くつもりはなかった。

 タウンハウス明け渡しの前日の夜、アントンがリーゼロッテの部屋に向かうと、彼女の部屋は大きな家具が残っている以外、既にがらんどうだった。

「ロッティ、今ちょっといいか?」
「はい。でも離縁の事でしたら、何度言われてもお断りします」
「だが明日の朝、この屋敷を明け渡さなくてはならないんだ。君とは離縁前提で陛下から恩赦を受けて君が修道院に入る手続きをしていない。明日からどこに住むつもりだ? 君の実家だってもう人手に渡って継母と妹も修道院に入っているじゃないか」
「あの人達に頼るつもりはありません。それどころか私を頼って何とか修道院送りを逃れようとしていたぐらいです」
「それじゃあ、一体どうするって言うんだ?!」
「私の覚悟を見くびらないで下さい! 私は妻としてずっと貴方と一緒にいます!」

 リーゼロッテはアントンに抱きついたが、アントンは彼女の両肩を持って引き離して優しく諭した。

「ロッティ、それは駄目だよ」
「教会は生殖機能を失った配偶者との離縁を認めていますが、離縁を強制していません。そのまま結婚生活を続けてもいいんです。私はアントン様と一緒にいたいです!」

 リーゼロッテは、もう1度アントンに縋りついた。彼女の薄い胸を押し付けても、アントンは欲情しないだろう。リーゼロッテはそう思って彼の股間に手を伸ばした。

「お、おい! ロッティ!」

 奥手で大人しいと思っていた妻の大胆な行動にアントンは面食らった。可愛い誘惑だと嬉しく思ったものの、ここで屈する訳にはいかない。しかし最近、公私ともに忙しく、自慰も性交も極端に回数が減っていたから、意志とは反対に陰茎がどんどん大きく硬くなっていく。

 リーゼロッテはトラウザーズの上から夫の局部を撫で続け、仕舞いにはトラウザーズの中心に染みがじわりと滲んできた。彼女は掌に湿り気を感じ、トラウザーズのボタンを外し始めた。

「ロ、ロッティ、どうしたんだ?! 止めてくれっ!」

 リーゼロッテがアントンの言葉を全く聞く様子はなく、とうとうトラウザーズの前は完全に寛げられて赤黒い怒張が引っ張り出された。肉棒は既に先走り汁でびしょびしょに濡れており、リーゼロッテが扱く度にぬちゃぬちゃと水音がする。

「んあっ! ああっ! 出ちゃう! 止めて!」

 アントンはリーゼロッテの手を陰茎から引き剥がし、彼女を床に押し倒した。リーゼロッテよりはるかに腕力のあるアントンが抵抗しようとすれば、その前にとっくに彼女の手を股間から遠ざけられたはずだった。でも本気でそうしなかったのは、やはり溜まっていた性欲が心の奥底で理性に勝ったからだったのだろう。

 アントンはリーゼロッテの咥内を蹂躙しながら、ドレスの前をビリビリと引きちぎってささやかな乳房を露わにした。

「ほら、俺は優しくなんて抱けない。野獣なんだよ。恐ろしいだろう? 止めるなら今しかない」
「それでいい、アントン様に激しく抱かれたいの」

 リーゼロッテはそう言ってアントンに抱き着いて口づけた。妻に抱かれたいと言われた嬉しさと柔らかい唇の感触で、アントンの理性のネジは瞬時に弾き飛んだ。

 アントンは、リーゼロッテの口付けに応えて口腔の中を舐めまわし、舌を強く吸った。彼の舌が彼女の口の中をぬめぬめと這いまわり、唾液が流し込まれ、舌が動く度にぴちゃぴちゃと水音が響く。その全てがリーゼロッテの身体の芯から湧き出る疼きを増幅し、頭のてっぺんまで届けた。

「はぁん……ああ……アントンさまぁ……あっ! い、い……」

 アントンは舌を徐々に首から乳房へ這わせた。アントンは白い肌を舐めるだけでなく、時々吸ったり、噛んだりして、その痕をベロベロと舐めた。リーゼロッテは思わず『痛い』と言いそうになったが、それを言ったらアントンが行為を中断するような気がして言葉を飲み込んだ。でもそんな理性が働いたのもそこまでだった。

 アントンはドレスの中に手を入れ、ドロワーズを乱暴に引き下げた。そして蜜壺にいきなり指を突っ込んで乱暴にかき混ぜた。

「あああっ! い、痛い!」

 蜜壺は既に濡れていたが、処女のリーゼロッテは中まで解れた訳ではなく、ピリピリと痛みを感じた。性欲でタガが外れたアントンは、妻が微かに見せた苦痛の言葉や表情に全く気が付かず、乳房のさくらんぼを舐めたり、噛んだりしながら、蜜壺に入れる指を増やして一心不乱に動かし続けた。
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