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「はぁ、はぁ、はぁ」
ウルイに大規模な破壊が行われていると聞き、全速力で疾走してマナプルに着く
「どうなってんだ?これ、ってかここは本当にマナプルで合ってるのか?」
ギルマス達が来る少し前にマナプルについた健吾は建物が完全に崩壊した光景を見ていた。ただ今はまだ瓦礫やら人の悲鳴があり、完全に消滅してはいない
解析を使って調べてもここがマナプルで間違いないはずなのだが、建物は壊れ人もまばら、それに崩壊してから数百年はたっているかのような有り様になっている
「ここで何があったんだ?」
取り合えず門から入り回りを見渡しながら歩いていく。どれだけ探しても人は見当たらず、王城の方から聞こえてくる
マナプルについた時と比べれば確実に悲鳴が減っている
「取り合えず行ってみるか」
王城に向けて走り出したと同時
「な!?」
目的地である王城から白い光が空に登り、降ってくる
「噴水か?に、してはおかしいよな、なんだろ?」
鑑定をしようとしたがそれだと避ける余裕がなくなるので後回し。今は雨のように降ってくる白い何かを避けることだけを考える
「修業の成果か?これぐらいなら避けられるな」
白いものをすべて避けながら発生源である王城に向かう
到着して中に入る前に一度振り替えると、街が真っ白になり、何もなくなってきている。それこそ存在が消されたかのように
どうやら白いのは地下から出ているようなので急いで地下に向かう。もう悲鳴は聞こえなくなり、王城も白くなってきていた
「何が起こってるんだ?まあ、それよりも地下ってことは御堂がどこかにいるはずだよな」
白いのも気にはなるが今は救出を優先する
地下に入ってからスキルが使えなくなっているみたいなので自力で探す
「は?」
地下牢を見つけその中に御堂がいるようなので探していたら不思議な光景があった
捕まっているはずの御堂が、スキルの影響で暴走しチートを持っているはずの二人を操るぐらい強力な力を持っている五条を締め上げている
右手で五条の首を持って左手は上にあげている。その左手からは白い光が溢れていた
「ことちゃん!」
見た光景に唖然としながらも声をかける
「!?、けんちゃん!やっと来てくれた!」
こっちに気がつくなり五條市投げ捨て、光の放出をやめ、飛び付いてくる。力が上がり受け止めることができるようになったのでしっかりと旨で受け止める
「えへへー、おそいよー。うっかり創君殺しちゃったよー」
可愛らしい笑顔を向けてきて、一瞬ドキリとしたが発言を聞いた瞬間に冷静になる
「五条を殺した?ことちゃんがか?良く殺れたな」
何となく御堂の頭を撫でながら話す
「なんかね、けんちゃんの悪口言ってたから。何回か我慢したんだけど私を助けに来た所を捕まえるって、私を餌にするのは嬉しいんだけど、助けに来てくれたけんちゃんに何かしようとしてたからつい…ね?」
イタズラがばれた子供のような無邪気な笑顔を向けられては何かを言う気も失せてしまう
「あー、うん、ありがとな
でも、白い光は何だったんだ?街が消えてたぞ?」
「あれは分解だよ。私のスキルで作ったの
触れたらどんなものでも完全に分解できるんだよ細胞も原子もね」
その説明を聞いてゾッとする。もし当たっていたら俺も原子レベルで分解されて存在が消えていた、ということになる
それは笑えないな、それにしても
「ことちゃん…このあとどうする?」
「このあと?」
「そう。マナプルを完全に消滅させちゃったんだから」
俺がそう言うと、あ!っという表情に変わる
「考えてなかったのか」
「だってーーー」
御堂は俺に抱きつきたまま器用にバタバタする
なにこの子、かわいい
「はー、仕方無いな。細胞レベル、原子レベルで分解されてるなら生き返られても無意味だしこれしかないかな」
「なにか方法あるの?」
「ああ、ただ問題があるんだ」
「どんな?私になにかできる?」
ちょうどいいな、これは御堂にしかできないから
「ことちゃんは科学の分野ならなんでもできるのか?」
「なんでもじゃないけど、ほとんど出来るよ。向こうの世界だとまだ検証段階だった技術も想像なら可能だしね」
「それは凄いな、なら一つ頼みってゆーかやってほしいことがあるんだ」
「うん!なんでもいって」
目をキラキラさせながら上目使いで見られる
このあとの事を考えると少し心が痛んでしまう。どんな事を言われても御堂は聞いてくれるだろう。だがそれは御堂が隠してるだけできっと傷ついているはずだ
俺自身これはやりたくないことなのだが今はこの手段しかないので仕方がないと自分を納得させる
すーはー、と一つ深呼吸してから
「俺に関する記憶を消してほしい」
ウルイに大規模な破壊が行われていると聞き、全速力で疾走してマナプルに着く
「どうなってんだ?これ、ってかここは本当にマナプルで合ってるのか?」
ギルマス達が来る少し前にマナプルについた健吾は建物が完全に崩壊した光景を見ていた。ただ今はまだ瓦礫やら人の悲鳴があり、完全に消滅してはいない
解析を使って調べてもここがマナプルで間違いないはずなのだが、建物は壊れ人もまばら、それに崩壊してから数百年はたっているかのような有り様になっている
「ここで何があったんだ?」
取り合えず門から入り回りを見渡しながら歩いていく。どれだけ探しても人は見当たらず、王城の方から聞こえてくる
マナプルについた時と比べれば確実に悲鳴が減っている
「取り合えず行ってみるか」
王城に向けて走り出したと同時
「な!?」
目的地である王城から白い光が空に登り、降ってくる
「噴水か?に、してはおかしいよな、なんだろ?」
鑑定をしようとしたがそれだと避ける余裕がなくなるので後回し。今は雨のように降ってくる白い何かを避けることだけを考える
「修業の成果か?これぐらいなら避けられるな」
白いものをすべて避けながら発生源である王城に向かう
到着して中に入る前に一度振り替えると、街が真っ白になり、何もなくなってきている。それこそ存在が消されたかのように
どうやら白いのは地下から出ているようなので急いで地下に向かう。もう悲鳴は聞こえなくなり、王城も白くなってきていた
「何が起こってるんだ?まあ、それよりも地下ってことは御堂がどこかにいるはずだよな」
白いのも気にはなるが今は救出を優先する
地下に入ってからスキルが使えなくなっているみたいなので自力で探す
「は?」
地下牢を見つけその中に御堂がいるようなので探していたら不思議な光景があった
捕まっているはずの御堂が、スキルの影響で暴走しチートを持っているはずの二人を操るぐらい強力な力を持っている五条を締め上げている
右手で五条の首を持って左手は上にあげている。その左手からは白い光が溢れていた
「ことちゃん!」
見た光景に唖然としながらも声をかける
「!?、けんちゃん!やっと来てくれた!」
こっちに気がつくなり五條市投げ捨て、光の放出をやめ、飛び付いてくる。力が上がり受け止めることができるようになったのでしっかりと旨で受け止める
「えへへー、おそいよー。うっかり創君殺しちゃったよー」
可愛らしい笑顔を向けてきて、一瞬ドキリとしたが発言を聞いた瞬間に冷静になる
「五条を殺した?ことちゃんがか?良く殺れたな」
何となく御堂の頭を撫でながら話す
「なんかね、けんちゃんの悪口言ってたから。何回か我慢したんだけど私を助けに来た所を捕まえるって、私を餌にするのは嬉しいんだけど、助けに来てくれたけんちゃんに何かしようとしてたからつい…ね?」
イタズラがばれた子供のような無邪気な笑顔を向けられては何かを言う気も失せてしまう
「あー、うん、ありがとな
でも、白い光は何だったんだ?街が消えてたぞ?」
「あれは分解だよ。私のスキルで作ったの
触れたらどんなものでも完全に分解できるんだよ細胞も原子もね」
その説明を聞いてゾッとする。もし当たっていたら俺も原子レベルで分解されて存在が消えていた、ということになる
それは笑えないな、それにしても
「ことちゃん…このあとどうする?」
「このあと?」
「そう。マナプルを完全に消滅させちゃったんだから」
俺がそう言うと、あ!っという表情に変わる
「考えてなかったのか」
「だってーーー」
御堂は俺に抱きつきたまま器用にバタバタする
なにこの子、かわいい
「はー、仕方無いな。細胞レベル、原子レベルで分解されてるなら生き返られても無意味だしこれしかないかな」
「なにか方法あるの?」
「ああ、ただ問題があるんだ」
「どんな?私になにかできる?」
ちょうどいいな、これは御堂にしかできないから
「ことちゃんは科学の分野ならなんでもできるのか?」
「なんでもじゃないけど、ほとんど出来るよ。向こうの世界だとまだ検証段階だった技術も想像なら可能だしね」
「それは凄いな、なら一つ頼みってゆーかやってほしいことがあるんだ」
「うん!なんでもいって」
目をキラキラさせながら上目使いで見られる
このあとの事を考えると少し心が痛んでしまう。どんな事を言われても御堂は聞いてくれるだろう。だがそれは御堂が隠してるだけできっと傷ついているはずだ
俺自身これはやりたくないことなのだが今はこの手段しかないので仕方がないと自分を納得させる
すーはー、と一つ深呼吸してから
「俺に関する記憶を消してほしい」
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