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第2章 「魔法士の矜持」
「ネイが転職!?」
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その夜、ネイの帰りが遅かった。食いしん坊でいつも夕食前には帰っているはずなのだが、今日に限っては音沙汰が無い。
何か事件にでも巻き込まれたのではないか。
心配して探しに行こうとした矢先のこと。ようやく姿を見せてくれた。
「たっだいまー!」
「お帰り―、じゃないだろ! 心配したんだからな!?」
「ごめんねー。ちょっと大事な用があってさー。あ、これいただきまーす」
手も洗わずに、素手で肉を食べられる。行儀が悪いと怒ろうと思ったけど、お腹の虫が鳴いていたのと、何より心から幸せそうにされたものだから、今回ばかりは見逃す事にする。
それよりも問題は遅くなった理由だ。大事な用って事だったけど、大丈夫なのだろうか。
「なぁ、ネイ。何があったのか聞いてもいいか?」
「うん、いいよー。あ、重大発表だからさ、着替えてからでもいいー?」
「それはいいけど……って、着替えるならあっちでな?」
「イケずだなぁー」
危なかった。もう制服に手がかかっていた。あと少し止めるのが遅かったら、秒で裸になられていただろう。
普段のタンクトップ姿になると、ネイはそそくさと戻って来る。そして食事に手を付けずに、真っ直ぐに俺の方を見た。
「重大発表をしまーす。僕、ついに転職しましたー!」
「転職……あぁ、遂にか!」
ネイは拳闘士。誰にでも誇れる強い人になりたいからと選んだらしいが、この職には上級職がある。聖拳闘士だ。前々から言っていたな。聖拳闘士になりたいと。目標なのだと。
「おめでとう、ネイ」
「ありがとー!」
日々鍛錬を積み重ねていたからな。自分の事ではないけど、素直に嬉しい。
それにしても、ネイも転職したか。俺も負けてはいられない。支援魔法士としてサポートできるよう、魔法の開発を頑張らないと。
そう決意を新たにした時だった。とんでもない発言が飛び出す。
「僕ねー、アヴェンジャーになったんだー!」
「そうか、アヴェンジャー……って、え!?」
予想外過ぎる。アヴェンジャーは拳闘士から転職できる肉弾戦を主とする職だが、その特性は特殊だ。端的に言うと怪我するほど攻撃力、素早さが上昇する。それも、致命傷に近ければ近い程に効果が増す。
「せ……聖拳闘士になるんじゃなかったのか?」
「そうだったんだけどねー、僕は僕なりに考えたんだー」
そりゃそうだろ。うっかり転職ミスなんて聞いた事が無い。ましてネイの努力の仕方は凄まじかった。尚のこと間違わないだろう。
「えっとねー、シンの支援魔法があれば、僕はやられないでしょー?」
「え? あー……まぁ、そうなれるように頑張ってはいるけど」
「だったらさー、聖拳闘士よりも、傷付けば傷付くほど強くなるアヴェンジャーの方が僕たちのためになるかなーって」
「そ……そんな理由のために……。だって、お前……」
思い出す。ネイと初めて会った時のことを。
深夜、あの日は土砂降りだった。街灯の灯りすらぼやけてしまう程に雨脚が強くて、どうやって帰ろうか考えていた時のこと。あいつは雨合羽すら着ることなく、死にそうな顔をしながら走り込んでいた。
「……負けていられない」
そんな事を呟きながら、そして俺の方を見ながら。
あのすれ違った時から何度か顔を合わせる機会があって、少しずつ知った。ネイは何か事情を抱えていて、家業を継ぐ訳にはいかず、誰にでも堂々と誇れる強い人になりたかったのだと。
そういう経緯を知っているからこそ、俺は信じられなかった。ネイが聖拳闘士にならなかったことが。
「あははー……不甲斐ない事に、少し迷ったんだけどね。でも、僕は勝ちたいんだ」
「勝ちたい? 誰に?」
「決まっているじゃない。ノエルだよ。あの戦いを見て心が決まったの。ノエルには魔法士としての矜持がある。それなら、僕の絶対に譲れないものって何なのかなって」
「それが……アヴェンジャーだったのか?」
「うん! 僕はシンの剣。シンは僕の盾。2人で1人。ならさ、僕が1人だけ強くなるよりも、2人一緒にもっと強くなれる方が良いかなーって思ったんだ」
2人で1人か。そうだな。そうだった。
俺は支援魔法士としてネイをサポートすると決めた。そのためにイチから学び直しもした。全ては2人で勝利を掴むために。
それはネイも同じだったのだ。聖拳闘士よりも、確かにアヴェンジャーの方が、言われてみれば支援魔法士と合致する。
「最後にひとつだけ教えてくれ。夢……だったんじゃないのか?」
「僕の夢はね、シンと最強になる事だよ」
臆面も無く言われてしまっては、もう悩むのは失礼だ。受け入れよう、むしろ喜ぼう。ネイがアヴェンジャーになってくれたお陰で、支援魔法士としての具体的なサポート方法が次々と思い浮かぶのだから。
「はぁ……でも、これだけは言っておくぞ? 俺はな……その、お前が好きなんだよ。好きな奴が傷付くのを黙って見ているなんて……どれだけ苦しいか」
「あ、あー、それは考えなかったよー。あははー、でも嬉しいなー」
真正面から抱き着かれて、そのまま押し倒される。痛い。後頭部を打った。背中にも衝撃が走った。でも嫌って気持ちにはならない。嬉しかった。ネイと一緒にいられることが。
「これからも末永くよろしくねー、僕の支援魔法士さん」
「あぁ、よろしく頼むよ。俺のアヴェンジャー」
これから忙しくなる。新しい魔法の案を形にして、調整していかないといけないから。
あれ、おかしいな。口元がにやけてしまう。そうか、楽しみなんだ。ネイと一緒に、ようやく第一歩を踏み出せるような気がするから。
見ていろ、ノエル。俺たちは俺たちなりに強くなる。そして倒す。ミノタウロスを。
「あ、そーだ、シン? ミノタウロスの前に―、売られた喧嘩は買わないとねー?」
「……は? 売られた喧嘩?」
「うん! ノエルと決闘して倒そうねー!」
「あぁ、そうか、決闘……って、決闘!?」
どうやら予想以上に忙しくなりそうだ。
何か事件にでも巻き込まれたのではないか。
心配して探しに行こうとした矢先のこと。ようやく姿を見せてくれた。
「たっだいまー!」
「お帰り―、じゃないだろ! 心配したんだからな!?」
「ごめんねー。ちょっと大事な用があってさー。あ、これいただきまーす」
手も洗わずに、素手で肉を食べられる。行儀が悪いと怒ろうと思ったけど、お腹の虫が鳴いていたのと、何より心から幸せそうにされたものだから、今回ばかりは見逃す事にする。
それよりも問題は遅くなった理由だ。大事な用って事だったけど、大丈夫なのだろうか。
「なぁ、ネイ。何があったのか聞いてもいいか?」
「うん、いいよー。あ、重大発表だからさ、着替えてからでもいいー?」
「それはいいけど……って、着替えるならあっちでな?」
「イケずだなぁー」
危なかった。もう制服に手がかかっていた。あと少し止めるのが遅かったら、秒で裸になられていただろう。
普段のタンクトップ姿になると、ネイはそそくさと戻って来る。そして食事に手を付けずに、真っ直ぐに俺の方を見た。
「重大発表をしまーす。僕、ついに転職しましたー!」
「転職……あぁ、遂にか!」
ネイは拳闘士。誰にでも誇れる強い人になりたいからと選んだらしいが、この職には上級職がある。聖拳闘士だ。前々から言っていたな。聖拳闘士になりたいと。目標なのだと。
「おめでとう、ネイ」
「ありがとー!」
日々鍛錬を積み重ねていたからな。自分の事ではないけど、素直に嬉しい。
それにしても、ネイも転職したか。俺も負けてはいられない。支援魔法士としてサポートできるよう、魔法の開発を頑張らないと。
そう決意を新たにした時だった。とんでもない発言が飛び出す。
「僕ねー、アヴェンジャーになったんだー!」
「そうか、アヴェンジャー……って、え!?」
予想外過ぎる。アヴェンジャーは拳闘士から転職できる肉弾戦を主とする職だが、その特性は特殊だ。端的に言うと怪我するほど攻撃力、素早さが上昇する。それも、致命傷に近ければ近い程に効果が増す。
「せ……聖拳闘士になるんじゃなかったのか?」
「そうだったんだけどねー、僕は僕なりに考えたんだー」
そりゃそうだろ。うっかり転職ミスなんて聞いた事が無い。ましてネイの努力の仕方は凄まじかった。尚のこと間違わないだろう。
「えっとねー、シンの支援魔法があれば、僕はやられないでしょー?」
「え? あー……まぁ、そうなれるように頑張ってはいるけど」
「だったらさー、聖拳闘士よりも、傷付けば傷付くほど強くなるアヴェンジャーの方が僕たちのためになるかなーって」
「そ……そんな理由のために……。だって、お前……」
思い出す。ネイと初めて会った時のことを。
深夜、あの日は土砂降りだった。街灯の灯りすらぼやけてしまう程に雨脚が強くて、どうやって帰ろうか考えていた時のこと。あいつは雨合羽すら着ることなく、死にそうな顔をしながら走り込んでいた。
「……負けていられない」
そんな事を呟きながら、そして俺の方を見ながら。
あのすれ違った時から何度か顔を合わせる機会があって、少しずつ知った。ネイは何か事情を抱えていて、家業を継ぐ訳にはいかず、誰にでも堂々と誇れる強い人になりたかったのだと。
そういう経緯を知っているからこそ、俺は信じられなかった。ネイが聖拳闘士にならなかったことが。
「あははー……不甲斐ない事に、少し迷ったんだけどね。でも、僕は勝ちたいんだ」
「勝ちたい? 誰に?」
「決まっているじゃない。ノエルだよ。あの戦いを見て心が決まったの。ノエルには魔法士としての矜持がある。それなら、僕の絶対に譲れないものって何なのかなって」
「それが……アヴェンジャーだったのか?」
「うん! 僕はシンの剣。シンは僕の盾。2人で1人。ならさ、僕が1人だけ強くなるよりも、2人一緒にもっと強くなれる方が良いかなーって思ったんだ」
2人で1人か。そうだな。そうだった。
俺は支援魔法士としてネイをサポートすると決めた。そのためにイチから学び直しもした。全ては2人で勝利を掴むために。
それはネイも同じだったのだ。聖拳闘士よりも、確かにアヴェンジャーの方が、言われてみれば支援魔法士と合致する。
「最後にひとつだけ教えてくれ。夢……だったんじゃないのか?」
「僕の夢はね、シンと最強になる事だよ」
臆面も無く言われてしまっては、もう悩むのは失礼だ。受け入れよう、むしろ喜ぼう。ネイがアヴェンジャーになってくれたお陰で、支援魔法士としての具体的なサポート方法が次々と思い浮かぶのだから。
「はぁ……でも、これだけは言っておくぞ? 俺はな……その、お前が好きなんだよ。好きな奴が傷付くのを黙って見ているなんて……どれだけ苦しいか」
「あ、あー、それは考えなかったよー。あははー、でも嬉しいなー」
真正面から抱き着かれて、そのまま押し倒される。痛い。後頭部を打った。背中にも衝撃が走った。でも嫌って気持ちにはならない。嬉しかった。ネイと一緒にいられることが。
「これからも末永くよろしくねー、僕の支援魔法士さん」
「あぁ、よろしく頼むよ。俺のアヴェンジャー」
これから忙しくなる。新しい魔法の案を形にして、調整していかないといけないから。
あれ、おかしいな。口元がにやけてしまう。そうか、楽しみなんだ。ネイと一緒に、ようやく第一歩を踏み出せるような気がするから。
見ていろ、ノエル。俺たちは俺たちなりに強くなる。そして倒す。ミノタウロスを。
「あ、そーだ、シン? ミノタウロスの前に―、売られた喧嘩は買わないとねー?」
「……は? 売られた喧嘩?」
「うん! ノエルと決闘して倒そうねー!」
「あぁ、そうか、決闘……って、決闘!?」
どうやら予想以上に忙しくなりそうだ。
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