【R18】お猫様のお気に召すまま

【bonus track】

発情期とえっち③＊＊

「…キアラ、かわい…、そんなに気持ちいい…？」
　ヒー様は、まだ、気持ちよくなっていないようで、またゆっくりと腰を動かして、キアラのなかをヒー様のもので擦り始めた。

「にあぁ、いい、れす…」
　まだ、ふわふわとした感覚が抜けなくて、キアラの口からは言葉が上手に出てこない。
　そのキアラの頬を、ヒー様はさらりと撫でて、撫でているのとは反対の頬に、軽く口づけてくれる。
「呂律、回らないくらい、気持ちいいんだ…。　嬉しい」


「んなあぁ」
　猫けものじみた声が上がってしまって、恥ずかしいのだが、ヒー様はおかしいとも思わないらしく、キアラの尻尾の付け根を撫でつつ、猫の耳をはむはむと食み始めた。


「避妊具してるのと、全然違うね…。　キアラのナカ、俺のにちゅうちゅう吸い付いてきて…。　もう、出ちゃいそう…」
「あ、にぁ」
　出ちゃいそう、と言われて、キアラの身体は、無意識のうちに反応する。


　ヒー様を受け入れているところが、きゅうううう、となったのだ。
　あ、また、気持ちよくなってしまうかもしれない、と思ったキアラは、身体の中心に力を入れて、ヒー様の首に縋りつく。
　途端、ヒー様の身体も、ビクリとした。


「あ…出る、…っ…」
「んにゃぁぁぁ…」
　ヒー様が、ぐっとキアラの奥に突き込んで、ぶるっ…っと震えるのに合わせて、キアラも身体を跳ねさせる。
　ただただ、気持ちよくて、呆然としながら、お腹がびくびくとして、ヒー様を受け入れている身体の中心が、ヒー様を飲み込むように動いているのがわかる。


　ぼんやりとしつつ、ぐったりしたキアラが、ヒー様の身体の重みを感じながら、胤を注がれていることに気づいたのは、少し後のことだったのだと思う。
「…あつい…びくびく、してます…」
「…キアラのナカも、ずっときゅうきゅうしてるね…」
　思ったことが、唇から零れていたのだが、それを聞いたヒー様はふふっとキアラの耳元で笑って、キアラの耳に口づけながら、内緒話でもするように囁いてきた。


　ぴくっと震えつつも、キアラはそっとお腹に手をやって、微笑む。
「…ヒー様とキアラの赤ちゃん、できたでしょうか？」
「できるといいね。　きっと可愛い」
　そう、微笑みを返して、キアラの唇に啄むようなキスをくれたヒー様は、そっとキアラの上から身体を起こす。
　そして、膝でずり下がるようにして、キアラの中から出ていった。


「ん…」
　引き抜かれる間にも、ぞわぞわして、声を漏らしたキアラの体内を、何かが伝っていく感じがする。
　お花がまた来てしまったのだろうか、とキアラは慌てて脚を閉じつつ、お尻の方から手を伸ばして、零れた体液を指先で掬う。


　それを目にして、キアラは驚いた。
　キアラの手についたのは、白い液体だったのだ。


　それで、キアラの頭の中で、いつもヒー様がつけた避妊具の中に吐き出されていた液体と、今キアラの体内から零れ出た液体が繋がる。
　だから、キアラは慌てて身体を起こした。


「！　大変です、ヒー様！　ヒー様がキアラのなかに出してくれたのに、出てきてしまいました」
　それを聞いたヒー様は、なぜか、顔を逸らしつつ、片手で顔を覆ってしまった。
　だから、ヒー様が今、どんな顔をしているのかはわからない。

　キアラは赤ちゃんができないかもしれないと慌てているのに、ヒー様のその反応はどういうことなのだろう。
「ヒー様！」
　キアラは少しむっとしながらヒー様を呼んだのだが、次の瞬間には目の前に影が落ちて、キアラは目を白黒させる。


　どうやら、キアラはヒー様に抱きしめられているらしい。
　ヒー様は、キアラの身体を抱きしめながら、溜息交じりの声を出した。
「キアラが可愛くて、本当困るよ…。　出したばっかりなのに、また勃たっちゃった」


　それを聞いて、キアラは俄然やる気になる。
「では、もう一回しましょう。　次は、絶対に出しません」
　お腹にきゅっと力を入れていれば大丈夫なはずだ、と意気込むキアラの耳元で、ふっと吹き出すような音がした。


「出さないっていうのは、きっと無理だよ」
「どうしてですか。　キアラは、ヒー様の赤ちゃんがほしいのに」
　むっとするキアラの腰を抱きよせて、膝で立たせ、ヒー様のもので濡れたキアラの入口に、ヒー様はそっと自身をあてがう。
　そして、意味ありげに、艶っぽく微笑まれた。


「キアラのここは、お尻とは違うから。　それに、零れ出ても、問題ない。　これが直接キアラのここにキスしただけで、赤ちゃんはできるかもしれないんだから」
「そ、そうですか…」
　脚の間に当てられたヒー様がじれったくて、キアラは腰を前後に動かしたり、落としたりしたくなってしまう。


　とりあえず、ご主人様がキアラのなかに出してくれた、あの白い液体が出ていっても、赤ちゃんはできる、ということは理解したので、一安心だ。
　あれ、でも、それではどうして、キアラはヒー様ともう一回をしようとしているのだろう？
　と考えるキアラが疑問を口にする前に、ヒー様のものはキアラを貫いて、キアラから考える力を奪ってしまったのである。