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しおりを挟む気がつくと湖のほとりに横たわっていた。
「あれ…、ここどこ?」
辺りを見回すと、湖の他にもどこかに続いている道と一軒家が建っていた。
何かに導かれるように家に近づいていくと、ドアに《澤村雫くんへ》と書かれた手紙が貼り付けてあった。
《澤村雫くんへ
いきなり落としてごめんなさいね。女神のアステラです。あまりあの空間に人の子が滞在するのは良くなかったと思い出して慌てて私の世界に送ったのよ。この家は、雫くんへのプレゼントです。中身は空だから、アイテム創造で作ってみてほしいわ。この世界を楽しんで。
女神のアステラより》
「アステラ様、ありがとうございます!」
とりあえず家の中に入ってみようかな。
“ガチャ”
「お邪魔しまーす」
家の中はやはり空っぽだったが、湖に面して大きな窓が付いていた。
“ガラガラ”
「うーん、良い風が入ってくるな。スローライフにピッタリだ。」
今は太陽が真上にあるから昼くらいかな。暗くなる前に家具を作っておかないと。
まずはトイレ。トイレ用っぽい小部屋を見つけたんだよね。
「温水便座にして、自動洗浄もつけて…トイレットペーパーは贅沢にダブルで!」
次はお風呂かな。
「バスタブを作って、お湯の出るところに疲れが取れる効果…付けられるかな」
次は寝室!ベッドには徹底的にこだわっていこう!!
「硬すぎず柔らかすぎず、低反発で、でもふっかふかで…」
できた!
最後はリビングダイニング。
「ダイニングテーブルと椅子を作って…。あっ、お菓子とかをしまう棚も必要だよね。」
お菓子といえば、アステラ様にするお供え物用の祭壇も必要かな。
_______
完成!
そんなこんなしていたら夜になっちゃった。
「あー、お腹空いた。そうだ、大好物の焼き鳥でも食べようかな。」
焼き立てを食べたいから、ちゃちゃっとキッチンを作って、電子レンジ的なのも作って、網焼き機的なのも作っちゃおう!
と言うわけで串に刺さった肉と、極上のタレを壺で作って…焼きます!
「うーん、匂いが最高!」
何本が作って、ビールも飲んじゃおっかなー
「いただきます!」
と食べようとすると…
「ん…?外から話し声が聞こえる?」
“コンコン”
突然ドアがノックされる音が響いた。
これは出ても大丈夫なやつなんだろうか。
「すまない、怪しいものではない。開けてくれないか。私はここから近い街の領主のアレクサンダーだ。」
領主様!?もしかして勝手に家を建てた感じで来たのかな…。ヤバいかもしれない。でも出るしかないよね…。
「攻撃はされませんか??」
「そちらが敵対しないのなら、攻撃はしないと誓おう。」
開けるしかないか。
“ガチャ”
「あの…、何のご用でしょうか。」
「いや、すまない。昼頃にこのあたりに濃い魔素が観測されたので、確認に来たんだ。この森は誰の領地でもないが、一応何かあってからでは遅いからな。」
「そうだったんですね。僕はちょっと分からないです。特に異変は感じませんでしたよ。」
昼頃ってもしかして、僕が来た時かな。バレると面倒そうだな
「何もなければいいんだが。少し周辺を見回るかもしれないが構わないか?」
「えぇ、大丈夫です。では…」
そう言って扉を閉めようとすると、、
“ガッ”
と扉を掴まれた。
「あ、あの。なんですか。僕は今食事の最中なので失礼したいのですが」
「あぁ、すまない。とても美味しそうな香りがしたので気になってしまってな」
“グゥーー”
領主様のお腹の音がすごい爆音で鳴り響いた。
「…もし同じものでよければご用意しましょうか?」
「いいのか!?是非頼む」
提案した途端凄く笑顔になって、なんだか憎めない人だなと僕は思った。
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続きありがとうございます
主人公の周りに優しい人 面白そうな人が集まりると楽しいですよね
明けましておめでとうございます
新年早々新作嬉しいです
今年も作品楽しみにしています
今年もどうぞよろしくお願いします。
このお話の原案は今日見た夢です笑
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