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第一章 幼少期編
第8話 反勇者連合代表取締役俺
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「俺は勇者ではなかったのか」
「なんじゃ? クーは勇者になりたかったのか?」
「え? まったく」
勇者あれだ、己が正義! 悪は許すまじ! という偏った概念の生き物だと思う。その思想はどの世界に於いても正解なのだが正直なところ退屈だ。
「人族とは勇者に憧れを抱くものじゃろ」
「スーよ、それは違うぞ?」
ゲームの世界で悪役に徹する時の開放感は半端ない。そして、稀に良い事をすると異常に褒められる現象が起こる。所謂ヤンキー理論!それは説明するまでもないだろう。
「勇者なんてこの世で一番生きにくい存在なんだよ」
勇者は清廉潔白、正義の名の下に悪を成敗するという理想を他人から押しつけられる。そんな生き方は窮屈すぎる。ただ無心で目の前のクエストを淡々とクリアし続けるロールプレイの何が楽しい?頂点に立った後に残るのは平凡な毎日だ。
「クーは面白い事を言うのう!」
「だって勇者なんて平和になったら無用の長物だろ? 俺はそんな人生を送るくらいなら反勇者側に立つ事を望むよ」
「ふむふむ、人族を裏切り魔族側に付くのじゃな……」
また、さらっととんでもない事を言ったような気がするが、あえて聞かなかった事にしようとクロウは心に誓った。
「よしっ! 今はまだ弱き友クロウよ! ここにスフィア・エル・ガルガランドの名において宣言する!」
突然覚悟を決めたような顔をしたスーは立ち上がりクロウを指差しながら高らかに宣言をする。
「我とお主は今より反勇者連合を結成し、共に戦うと誓う!」
「おお! なんか格好いいな! 不吉な匂いがプンプンするがな!」
「そしてこの連合、いやまだ二人しかおらぬからのう……チームじゃな! そのチームのリーダーはクロウ! お主じゃ!」
「ん? 要するにパーティーを組もうって事かな? いいだろう!」
きっとスーも厨二病なのだ、だからちょっと格好いい感じの事を言いたかったのだと判断する。うんうん、わかるよその気持ち! 反◯◯とか◯◯連合とかよく使ってたな。
覚悟の面で温度差がかなり開いている事に二人とも気付いて居ない。この事が後に大きな事件のきっかけになってしまう事になる。
「しかしじゃ! リーダーが我より弱いのは看過できるものではない」
「じゃあスーがやれば良いだろ?」
あからさまに弱いと告げられる身にもなって欲しいけれど、正論なのでぐうの音も出ない。
「クーの覚悟に感銘を受けたのじゃ! 誇って良いぞ」
「微妙に上からなんだよなぁ……まあっ! それを断るのも格好悪いしなっ! いいだろう!」
こんな厨二的なやりとりに変な感情論を持ち出すのは野暮だ。ならば乗るしかない!このビッグウェーブに!
「そこでじゃ、ディメンションクラック!」
スーのかざした手の先から空間が割れ始め人が一人通れる穴が出現した。
「おぉ! なんだこれ! 時空魔法的な? まじ?」
「闇魔法ディメンションクラックじゃ、あ! クーよ! この中に入るがよい」
「え? これ入れるのか?」
ワクワクが止まらない。魔族との邂逅という一大イベントとなれば物語の大きな転換期になるというのがテンプレだと期待していた部分はある。それが今、目の前で起こっていて興奮を抑える事のできるゲーマーは居ない。
「遠慮するでない、さあ入るのじゃ」
「それじゃあお言葉に甘えて……お邪魔しま~す」
「緊張感のない奴じゃのう……」
「おぉ!」
一歩踏み出すと予想通り真っ暗な世界が広がっていた。
「この亜空間は時間の概念がないよな?」
「なんじゃクーは知っておるのか? それにしては驚いておったが」
「いや、辺はね? そういうもんだろ?って感じだ」
「まあ良い、余計な説明が省けて何よりじゃ。さてクーよ、これよりお主に魔族の秘技である魔闘術を教えようと思う!」
「おぉぉぉぉぉ! 修行か! 修行なのか! やる! 絶対にやる!」
「なんじゃ? クーは勇者になりたかったのか?」
「え? まったく」
勇者あれだ、己が正義! 悪は許すまじ! という偏った概念の生き物だと思う。その思想はどの世界に於いても正解なのだが正直なところ退屈だ。
「人族とは勇者に憧れを抱くものじゃろ」
「スーよ、それは違うぞ?」
ゲームの世界で悪役に徹する時の開放感は半端ない。そして、稀に良い事をすると異常に褒められる現象が起こる。所謂ヤンキー理論!それは説明するまでもないだろう。
「勇者なんてこの世で一番生きにくい存在なんだよ」
勇者は清廉潔白、正義の名の下に悪を成敗するという理想を他人から押しつけられる。そんな生き方は窮屈すぎる。ただ無心で目の前のクエストを淡々とクリアし続けるロールプレイの何が楽しい?頂点に立った後に残るのは平凡な毎日だ。
「クーは面白い事を言うのう!」
「だって勇者なんて平和になったら無用の長物だろ? 俺はそんな人生を送るくらいなら反勇者側に立つ事を望むよ」
「ふむふむ、人族を裏切り魔族側に付くのじゃな……」
また、さらっととんでもない事を言ったような気がするが、あえて聞かなかった事にしようとクロウは心に誓った。
「よしっ! 今はまだ弱き友クロウよ! ここにスフィア・エル・ガルガランドの名において宣言する!」
突然覚悟を決めたような顔をしたスーは立ち上がりクロウを指差しながら高らかに宣言をする。
「我とお主は今より反勇者連合を結成し、共に戦うと誓う!」
「おお! なんか格好いいな! 不吉な匂いがプンプンするがな!」
「そしてこの連合、いやまだ二人しかおらぬからのう……チームじゃな! そのチームのリーダーはクロウ! お主じゃ!」
「ん? 要するにパーティーを組もうって事かな? いいだろう!」
きっとスーも厨二病なのだ、だからちょっと格好いい感じの事を言いたかったのだと判断する。うんうん、わかるよその気持ち! 反◯◯とか◯◯連合とかよく使ってたな。
覚悟の面で温度差がかなり開いている事に二人とも気付いて居ない。この事が後に大きな事件のきっかけになってしまう事になる。
「しかしじゃ! リーダーが我より弱いのは看過できるものではない」
「じゃあスーがやれば良いだろ?」
あからさまに弱いと告げられる身にもなって欲しいけれど、正論なのでぐうの音も出ない。
「クーの覚悟に感銘を受けたのじゃ! 誇って良いぞ」
「微妙に上からなんだよなぁ……まあっ! それを断るのも格好悪いしなっ! いいだろう!」
こんな厨二的なやりとりに変な感情論を持ち出すのは野暮だ。ならば乗るしかない!このビッグウェーブに!
「そこでじゃ、ディメンションクラック!」
スーのかざした手の先から空間が割れ始め人が一人通れる穴が出現した。
「おぉ! なんだこれ! 時空魔法的な? まじ?」
「闇魔法ディメンションクラックじゃ、あ! クーよ! この中に入るがよい」
「え? これ入れるのか?」
ワクワクが止まらない。魔族との邂逅という一大イベントとなれば物語の大きな転換期になるというのがテンプレだと期待していた部分はある。それが今、目の前で起こっていて興奮を抑える事のできるゲーマーは居ない。
「遠慮するでない、さあ入るのじゃ」
「それじゃあお言葉に甘えて……お邪魔しま~す」
「緊張感のない奴じゃのう……」
「おぉ!」
一歩踏み出すと予想通り真っ暗な世界が広がっていた。
「この亜空間は時間の概念がないよな?」
「なんじゃクーは知っておるのか? それにしては驚いておったが」
「いや、辺はね? そういうもんだろ?って感じだ」
「まあ良い、余計な説明が省けて何よりじゃ。さてクーよ、これよりお主に魔族の秘技である魔闘術を教えようと思う!」
「おぉぉぉぉぉ! 修行か! 修行なのか! やる! 絶対にやる!」
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