怪盗イタッチ大作戦!!

ピラフドリア

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第21話 『再会ブラック』

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怪盗イタッチ大作戦!!



著者:ピラフドリア



第21話
『再会ブラック』



 世界を駆け回る大怪盗イタッチ。今日もお宝を手に入れるために、あらゆる国を飛び回る。







「ここが侵入経路だな……」



 ダッチが確認のためにイタッチに聞く。イタッチは頷くと、



「ああ、この通路を通れば、たどり着ける」



 イタッチとダッチは這いつくばりながら、パイプの中を進んでいく。そしてやっとパイプから出ると、そこは無人の工場だった。



「本当にこんなところにお宝があるのか?」



 ダッチが不思議そうに聞くが、イタッチは自信満々に答える。



「ある。こっちだ」



 レーンを辿り、先に進むと倉庫にたどり着く。そしてそこには箱詰めにされた部品が散らばっていた。



「これがお宝だって言うわけじゃないよな」



「こいつじゃない、こっちだ」



 倉庫の奥に行くと、その部品で作られているものが機械が現れる。
 それは二メートルほどの人型のロボット。手にはドリルがついており、穴を掘ることができるらしい。ロボットの後ろにはコードが差し込まれており、電気を動力源にしているようだ。



「こいつは……?」



「ある組織の作った兵器の模造品。用途も構造も違うが、ある程度の性能は出るはずだ」



 イタッチはそのロボットの並ぶ場所を進み、さらに奥にある鍵のかかった倉庫の前にたどり着いた。



 折り紙を折って鍵を作る。それで扉を開けると、そこには大量の金塊が隠されていた。



 イタッチの後ろからダッチは覗き込む。



「お宝はこいつか」



「歩行型戦車を改良して採掘用にした。それでこいつを採掘してる」



 イタッチとダッチは倉庫の中に入り、金塊を見渡す。



「しかし、よくこんな情報見つけたな。四神のネットワークでもこの工場は普通の工場だったぞ」



「俺も噂程度で本当だとは思ってなかったさ。だが、情報が送られてきたんじゃ、信じるしかないだろ」



「送られてきた?」



 ダッチが首を傾げると、倉庫の入り口に人影が現れる。
 ダッチは警戒して刀に手を置き、すぐに抜ける体制になる。



「誰だ!!」



 ダッチが警戒する中、イタッチは冷静にその人影に話しかける。



「遅かったじゃないか。偽物……」



「おいおい、それはこっちの台詞だぜ。イタッチ」



 倉庫の入り口に現れたのは、紫色のマントを羽織ったイタッチにそっくりな人物。



「イタッチが二人!?」



 ダッチが驚く中、イタッチが説明をする。



「あれはブラック。ブラックダイヤが俺に変身した姿だ」



「ブラックダイヤ……確かアベストルス美術館に保管されてて、イタッチが盗んだと……」



「俺は盗んでない。ダイヤが勝手に動き回ってるんだ」



 ブラックは倉庫の中に入ると、ニヤリと笑う。



「どうだ。俺の提供した情報は?」



「偽物が提供してきた情報にしてはなかなかじゃないか」



「そうか。なら、もう一枚入れていたものも、読んでくれたよな?」



「ああ、果し状か。偽物が俺に挑んでくるとはな。なんのつもりだ?」



「俺が本物になる。そのためにお前を倒す!!」



 ブラックは折り紙で剣を作ると、それをイタッチに向けた。



「さぁ、俺と戦え、イタッチ」



 ブラックはイタッチに向けて叫ぶ。しかし、そんなブラックの前にダッチが立ち塞がった。



「ブラックダイヤが自我を持つ。面白いこともあるもんだな……。しかし、最初から大将と戦おうなんて、そんな都合よくいくと思うか?」



 ダッチは刀を抜いてブラックを威嚇する。



「四神の後継者ダッチか……。良いだろう、先に貴様から倒す」



 ブラックは剣を振り上げてダッチに斬りかかる。ダッチは刀を横にしてブラックの剣を受け止めた。



「この程度か、ブラック?」



「いや、そうじゃないさ」



 剣を受け止められたブラックだが、ブラックの身体がウネウネと動き出して形を変える。



「ダッチ、離れろ!!」



 危険と判断したイタッチが叫ぶ。それと同時に形を変化させていたブラックの形が固まり、ある形になった。



 それは白い身体に灰色の模様のあるダッチウサギ。そして立派な刀を手に持っていた。



「俺だと!?」



 ダッチが驚く中、ブラックは刀を振り下ろす。イタッチは素早く動き、ダッチの片耳を引っ張って後ろに下がらせると、折り紙で剣を作ってブラックの攻撃を止めた。



「イタッチ!!」



「どういうわけかは知らないが、こいつは俺達に擬態する能力を持ってる。その身体能力や装備もコピーしてな」



 イタッチに刀を受け止められたブラックは、刀を引っ込めて一旦後ろに下がる。



「うむ、この身体も悪くない。だが、使い方が勿体無いな……。長所を殺してるぞ」



 ブラックはそう言いながら刀を腰にある鞘に収める。



「しかし、俺としては……」



 ブラックは再び姿を変える。今度はイタッチの姿へと見た目を変える。



「こっちの方が馴染むな!」



 ブラックは折り紙で手裏剣を作ると、それをイタッチに向けて投げてくる。イタッチは剣でブラックの投げてくる手裏剣を全て撃ち落とす。



 攻撃を全て防がれたブラックは今度は折り紙で爆弾を作って投げる。



「こいつはどうする?」



 爆弾を投げられたイタッチは、剣を捨てると折り紙で盾を作る。イタッチの作った盾はイタッチとダッチを爆発から守った。



「防いだか……」


 巨大な盾と爆煙がブラックの視界を塞ぐ。そんな中、イタッチは高く飛び上がると、ブラックの不意をついて空中から攻撃を仕掛ける。



 イタッチは空中で折り紙を折ると、剣を作った。ブラックもイタッチが目の前まで来て、不意打ちに気づく。



 気づいたブラックは剣を作ってイタッチの攻撃を防いだ。そして残った片手にはさっき投げていた手裏剣を一つ忍ばせており、隠していた最後の手裏剣をイタッチに投げた。



 手裏剣はイタッチの頭に直撃する。しかし、手裏剣の直撃したイタッチは破裂して消滅した。



「なに、偽物……!?」



「こっちだよ」



 ブラックの背後に現れたイタッチはブラックのマントを掴むと、足を引っ掛けてブラックのことを転ばせた。



「俺の勝ちだな、偽物」



「くっ、この俺様が……」



 悔しそうにするブラック。ブラックはマントを引っ張り自分の姿をマントに包み込むと、折り紙で煙幕を作って爆発させ、姿を消して逃げていった。



「イタッチ、追わないのか?」



「勝負は俺たちの勝ち。あいつは逃げた、それだけのことだ」



 ブラックが逃げていき、イタッチ達は金塊を袋に詰める。
 金塊を手に持ち、イタッチは工場に置かれたロボットに爆弾を設置する。



「爆発する必要はあるのか?」



「こいつが採掘用じゃなく、戦闘用に改造されて敵になったら厄介だからな。一応用心のためだ」



 ロボットを爆破したイタッチ達は工場から脱出した。






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