怪盗イタッチ大作戦!!

ピラフドリア

文字の大きさ
97 / 208

第97話 『ダッチvsディアー』

しおりを挟む
怪盗イタッチ大作戦!!



著者:ピラフドリア



第97話
『ダッチvsディアー』




 ダッチとディアーが向かい合う。その二人を見て、フクロウ警部が心配そうに言葉を漏らした。



「大丈夫なのか……。流石のダッチでもアイツの相手は……」



 一度戦ったフクロウ警部だからこそ分かる。ディアーはかなりの実力者だ。四神のダッチとはいえ、荷が重いのではないか……。



 そんなフクロウ警部の独り言に、腕を組んで見守るイタッチは答えるように独り言を呟く。



「今のダッチなら厳しい相手かもな……。だが、近いうち、信四神会を相手にするなら勝てないといけない相手だ」



 顔を合わせず、独り言で会話するイタッチとフクロウ警部に、マグロ巡査が困った顔をする中。
 ダッチとディアーはお互いの武器を持ち、斧と刀をぶつけ合った。



 激しい攻防戦。お互いの武器が火花を散らし、一瞬の油断も許さない状況。



「コイツ、予想以上にやるな!!」



「………………」



 二人は一度武器をぶつけ合うと、一旦距離を取り、間合いを測り合う。



「離れた……ダッチはあれをやる気か」



 二人の戦いを見ていたフクロウ警部は、ダッチの次の行動を予測する。そしてそれはイタッチも同様だ。
 そしてイタッチは衝撃の言葉を口にした。



「そうだな。だが、あの技は通じない」



「なんだと!?」



 ダッチは刀を横に持つと、刀を小刻みに揺らし始めた。
 刀が揺れ始めると、振動により音が生まれる。その音は橋の全体に響き、橋の下にある波にすら影響を及ぼす。



「なんだこれ!?」



 ネコ刑事やマグロ巡査はその音に耳を塞ぎ、歯を食いしばる。



 この音による攻撃。その効果はディアーには……。



「………………」



 全く効果がなかった。



「効いていない!?」



 フクロウ警部はダメージを受けていないディアーの姿に驚く。だが、イタッチは当然のように戦いを見守る。



「ふ、この程度の音で私の弟がやられると……」



 さらに効果がないのはディアーだけではない。スティンクも同様だ。
 フクロウ警部は手当てを終え、マグロ巡査に支えられながらスティンクに尋ねる。



「どういうことだ、なぜ効かない!!」



「ふ、私は教えんさ……」



 スティンクがそう答えると、その続きの言葉をイタッチとスティンクが同時に答えた。



「「この戦いを見ていれば分かる」」



 イタッチ達に見守られ、ダッチとディアーの戦いは続く。
 音による攻撃に効果はなく、ダッチは刀を鞘に戻した。



「効果なしか……。音が効かない、それとも別の理由か……?」



「………………」



 ディアーは何事もなかったかのように斧を手にして、ダッチに襲いかかる。
 ダッチは鞘に刀を収めたまま、姿勢を低くして居合の姿勢になる。



「音が効かなくても斬撃は効果あるだろ」



 ディアーの間合いにダッチが入る。斧を振り下ろすディアーだが、間合いに入ったのはディアーも同様だ。
 瞬きすら許さない一瞬の斬撃。



「……今の居合…………なんでスピードだ……」



 見守っていたマグロ巡査はダッチの一撃に見惚れる。



 ディアーはダッチの動きが追えておらず、気がつけば背後にいる状態。



「………………」



 ダッチの移動に気付き、身体の向きを変え、振り向いたその時。ディアーは強い衝撃を感じ、手を地面についた。



「ディーが地面に手を……」



 ディアーが手をついたことにスティンクは驚く。しかし、イタッチはその様子を見てやれやれとため息を吐いた。



「まだまだ修行が足りてないな」



 地面に手をついたディアーだったが、すぐに何もなかったように立ち上がった。
 今の居合で決着がついたと思っていたのか、ダッチは目を丸くする。



「お前、その身体……」



 ディアーの服が破け、その身体の一部が露わになる。



 その身体は機械でできており、配線や金属でディアーの形成されていた。






しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

日本新世紀ー日本の変革から星間連合の中の地球へー

黄昏人
SF
現在の日本、ある地方大学の大学院生のPCが化けた! あらゆる質問に出してくるとんでもなくスマートで完璧な答え。この化けたPC“マドンナ”を使って、彼、誠司は核融合発電、超バッテリーとモーターによるあらゆるエンジンの電動化への変換、重力エンジン・レールガンの開発・実用化などを通じて日本の経済・政治状況及び国際的な立場を変革していく。 さらに、こうしたさまざまな変革を通じて、日本が主導する地球防衛軍は、巨大な星間帝国の侵略を跳ね返すことに成功する。その結果、地球人類はその星間帝国の圧政にあえいでいた多数の歴史ある星間国家の指導的立場になっていくことになる。 この中で、自らの進化の必要性を悟った人類は、地球連邦を成立させ、知能の向上、他星系への植民を含む地球人類全体の経済の底上げと格差の是正を進める。 さらには、マドンナと誠司を擁する地球連邦は、銀河全体の生物に迫る危機の解明、撃退法の構築、撃退を主導し、銀河のなかに確固たる地位を築いていくことになる。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語

jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
 中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ  ★作品はマリーの語り、一人称で進行します。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

旧校舎の地下室

守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

処理中です...