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第136話 『イタッチvsエリソン』
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怪盗イタッチ大作戦!!
著者:ピラフドリア
第136話
『イタッチvsエリソン』
イタッチはエリソンに折り紙で作った剣を向ける。
エリソンは一呼吸置くと、姿勢を低くしてイタッチに向かって走り出した。
「イタッチ!?」
「ダッチ。お前は手を出すなよ」
走ってくるエリソンを警戒してダッチが警告する中、イタッチは頬を上げてダッチを止める。
イタッチに近づいたエリソンは蹴りでイタッチの持つ剣を払い飛ばそうとした。しかし、イタッチは剣を持つ手が狙われるのをわかっていたように、その手だけを引かせてエリソンの蹴りを避けた。
近づいたエリソンは今度は近距離での格闘戦に持ち込む。イタッチは剣を持っているため、接近では戦いにくいと判断したのだろう。
エリソンの突きのコンボがイタッチを襲う。流石のイタッチもエリソンの攻撃に口から血を流し、膝を曲げた。
だが、イタッチは決して膝を地面につけることはなかった。曲げて倒れそうになりながらも、どうにか堪えて立ち直す。
耐えたイタッチにエリソンは容赦のない追撃を繰り返す。腹、顎、尻尾。隙の無いコンボを続ける。だが、その隙の無いはずのコンボを、
「なっ!?」
イタッチは止めた。
イタッチはエリソンの次の攻撃を予測して、拳を掴んで攻撃を防いだ。
「よく止めたな。今の攻撃を」
「良い蓮撃だったぜ」
イタッチは掴んでいる手とは反対の腕で口元の血を拭う。
「そろそろ反撃させてもらおうか」
イタッチは折り紙の剣を捨てて、すでになる。さらに掴んでいたエリソンの腕を離した。
「なんのつもりだ?」
「お前は素手なんだ。俺が武器を使うのはずるいだろ」
「さっきまでやられていた癖に。随分と自信があるようだね……でも、私は手加減はしないよ!!」
エリソンは再び同じような連続コンボを繰り出す。さっきまでのイタッチだったら防ぎ切れずに当たっていたのかもしれない。
しかし、今回は違った。全ての攻撃を受け切って防御した。
「私の攻撃が……さっきまでは本気じゃなかったってことか」
エリソンは呼吸を整えると、もう一度攻撃を仕掛ける。だが、イタッチに攻撃は当たらない。それどころか、
「ぐっ!?」
「エリソンがカウンターを喰らった……」
エリソンの攻撃に合わせて、イタッチはカウンターをしてきた。全ての攻撃にカウンターを合わせられて、エリソンは膝をつく。
「私が……」
「俺の勝ちだな。お宝は貰っていくぜ」
エリソンを倒したイタッチは、エリソンの横を通り抜けてお宝の元へ向かう。
エリソンがやられたことで部下はエリソンの元へ駆け寄る。
イタッチを捕縛しようともするが、ボスがやられたことで戦意を失ったのか。イタッチに武器を向けることすらできない。
「待て!!」
動けなくなりながらも、エリソンは部下に支えられながら立ち上がる。
「まだやるのか?」
「やる……そう言いたいが…………勝てる気がしない……」
「なら、お宝は俺がもらう」
「待て!! 一つだけ聞かせてくれ……」
部下に支えられたエリソンはイタッチの背中を見つめる。赤いマントが靡く、怪盗の背中。
「そのお宝を手に入れて何をするつもりだ」
「俺の目的か。それは……」
数日後、フクロウ警部の活躍により、VIPERのアジトが発見された。そしてアジトに残っていたエリソン、アルダインを含めた三十名の兵士が逮捕されることになった。
アジトの奥には地下へと繋がる通路があったが、その先には何もなく。折り目のついた赤い折り紙が落ちているだけだった。
著者:ピラフドリア
第136話
『イタッチvsエリソン』
イタッチはエリソンに折り紙で作った剣を向ける。
エリソンは一呼吸置くと、姿勢を低くしてイタッチに向かって走り出した。
「イタッチ!?」
「ダッチ。お前は手を出すなよ」
走ってくるエリソンを警戒してダッチが警告する中、イタッチは頬を上げてダッチを止める。
イタッチに近づいたエリソンは蹴りでイタッチの持つ剣を払い飛ばそうとした。しかし、イタッチは剣を持つ手が狙われるのをわかっていたように、その手だけを引かせてエリソンの蹴りを避けた。
近づいたエリソンは今度は近距離での格闘戦に持ち込む。イタッチは剣を持っているため、接近では戦いにくいと判断したのだろう。
エリソンの突きのコンボがイタッチを襲う。流石のイタッチもエリソンの攻撃に口から血を流し、膝を曲げた。
だが、イタッチは決して膝を地面につけることはなかった。曲げて倒れそうになりながらも、どうにか堪えて立ち直す。
耐えたイタッチにエリソンは容赦のない追撃を繰り返す。腹、顎、尻尾。隙の無いコンボを続ける。だが、その隙の無いはずのコンボを、
「なっ!?」
イタッチは止めた。
イタッチはエリソンの次の攻撃を予測して、拳を掴んで攻撃を防いだ。
「よく止めたな。今の攻撃を」
「良い蓮撃だったぜ」
イタッチは掴んでいる手とは反対の腕で口元の血を拭う。
「そろそろ反撃させてもらおうか」
イタッチは折り紙の剣を捨てて、すでになる。さらに掴んでいたエリソンの腕を離した。
「なんのつもりだ?」
「お前は素手なんだ。俺が武器を使うのはずるいだろ」
「さっきまでやられていた癖に。随分と自信があるようだね……でも、私は手加減はしないよ!!」
エリソンは再び同じような連続コンボを繰り出す。さっきまでのイタッチだったら防ぎ切れずに当たっていたのかもしれない。
しかし、今回は違った。全ての攻撃を受け切って防御した。
「私の攻撃が……さっきまでは本気じゃなかったってことか」
エリソンは呼吸を整えると、もう一度攻撃を仕掛ける。だが、イタッチに攻撃は当たらない。それどころか、
「ぐっ!?」
「エリソンがカウンターを喰らった……」
エリソンの攻撃に合わせて、イタッチはカウンターをしてきた。全ての攻撃にカウンターを合わせられて、エリソンは膝をつく。
「私が……」
「俺の勝ちだな。お宝は貰っていくぜ」
エリソンを倒したイタッチは、エリソンの横を通り抜けてお宝の元へ向かう。
エリソンがやられたことで部下はエリソンの元へ駆け寄る。
イタッチを捕縛しようともするが、ボスがやられたことで戦意を失ったのか。イタッチに武器を向けることすらできない。
「待て!!」
動けなくなりながらも、エリソンは部下に支えられながら立ち上がる。
「まだやるのか?」
「やる……そう言いたいが…………勝てる気がしない……」
「なら、お宝は俺がもらう」
「待て!! 一つだけ聞かせてくれ……」
部下に支えられたエリソンはイタッチの背中を見つめる。赤いマントが靡く、怪盗の背中。
「そのお宝を手に入れて何をするつもりだ」
「俺の目的か。それは……」
数日後、フクロウ警部の活躍により、VIPERのアジトが発見された。そしてアジトに残っていたエリソン、アルダインを含めた三十名の兵士が逮捕されることになった。
アジトの奥には地下へと繋がる通路があったが、その先には何もなく。折り目のついた赤い折り紙が落ちているだけだった。
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