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第190話 『怪盗vsヒットマン』

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怪盗イタッチ大作戦!!



著者:ピラフドリア



第190話
『怪盗vsヒットマン』



 折り紙の鳩を焼き倒し、ロボスはイタッチと向かい合う。
 炎を吹き出したベルトを見てイタッチはニヤリと笑った。



「ほぉ、面白い装備だな」



「まさか、鳩如きに使うことになるとはね。君の折り紙には驚かされたよ」



 炎の噴射をやめて、ロボスは胸ポケットに手を突っ込む。そして中から取り出したのは付箋。
 赤、緑、青の三色の色のついた付箋を取り出して、それを自慢げにイタッチに見せた。



「君は俺が四神君に負けたことを知っているかい?」



「あぁ、ダッチから聞いたぜ」



「確かにあの時は彼に負けた。だが、俺は成長している。今の俺なら絶対に負けない」



 付箋を手にして自慢げなロボスに、イタッチは折り紙の剣を構えて退屈そうな顔をする。



「勝負に絶対なんてあるかよ」



「あるさ……それを可能にできるのは俺だけだけどね」



 ロボスは付箋の中から赤い付箋を剥がしとる。そしてイタッチに向けて赤い付箋を投げつけた。
 紙でできた素材である本来の付箋なら、投げてもふわふわと浮いて落下するだろう。しかし、ロボスの投げた付箋はクナイのように直線的に飛んでいき、イタッチの首を狙う。



 付箋が飛んできたことで、イタッチは剣を振って付箋を叩き落とす。剣とぶつかった付箋はキッン!! というような高い音を鳴らして地面へ落ちた。



「なんだ、ただの付箋じゃないな」



「当然。これはただの付箋じゃないよ。俺の知り合いに特注で作ってもらった武器さ、それも面白いね」



 ロボスは今度は青い付箋を剥がす。そしてまたしてもイタッチに向けて投げ飛ばした。



 今度も同じように真っ直ぐイタッチの元へと向かっていく。同じように剣で弾き落とそうとするが、イタッチが剣を振り下ろして付箋が剣にぶつかると、



「っ!?」



 付箋が爆発。周囲を爆炎が包み込んだ。



 爆発の様子をロボスは興味深そうに観察する。



「ほぉ、今度は爆発か……。あんな爆発に巻き込まれれば、怪盗君もタダじゃ済まないかな……」



 ロボスはニヤニヤしながら爆炎の中を覗き込む。すると、人影が炎の中に立っていることに気がついた。



「ふむ、爆発よりも早く折り紙で盾を作り、爆発から身を守ったか~。凄いな君は」



 炎の中にいたのはイタッチ。盾で爆発を防ぎ、炎を盾を振って払っていた。やがて爆発で起きた炎も消え、廊下にはまだ焦げ臭さは残るが元の状態へ戻る。



「な、面白い武器だろ?」



 ロボスは自慢げに付箋を見せつける。



「付箋ごとに効果が違うんだ。その付箋で何が起こるのか、ワクワクするよな」






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