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第6話 『被害者になりきれ!!』
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時給100円で何でもやります!! スタントマン、魔王、宇宙の皇帝まで何でもござれ? 世界一の便利屋さん!!
著者:ピラフドリア
第6話
『被害者になりきれ!!』
今回の依頼は刑事からだった。しかし、最近良い仕事ができていなかった刑事の依頼は、事件を偽装すること。
偽装した事件を作って、自分の手柄にするというものだった。
実際に人を殺害することができなかった刑事は偽物の死体を依頼してきた。そして偽物の死体になるのが今回の俺の仕事だ。
「それではいきましょうか」
俺はそう言って扉を開けた。向かうのはこの刑事の住む世界だ。
扉をくぐると、そこは車の行き交う大通り。そこから少し外れた路地だった。
不気味な路地を抜けて大通りに出ると、巨大なビルの立ち並ぶ都会。
「では便利屋さん。今回の現場はこっちです」
刑事はそう言うと進んでいく。俺はその後ろをついて歩いて行った。
刑事の後ろをついて歩いて、辿り着いたのは三階建てのビルだ。さっきまで屋上が見えないくらいビルが立ち並んでいたはずなのに、気づけば住宅街のようなところだった。
「とりあえず、もうちょっとしたら山田くんが来ると思います。事件の動機になりそうな事柄を作っておいてください」
そう言って刑事はどっかに行ってしまった。
山田くんとは依頼をしてきた刑事さんの部下であり、今回の犯人役になる人物だ。
本人には何も知らされていないが、山田くんはあの刑事さんの解決で犯人にされて、刑事さんの手柄となるのだ。
「……まぁ、動機作りはほどほどにやるか」
ここは刑事さんの仕事場らしい。最近仕事があまり上手くいかず、どっかの島に飛ばされそうになったが、このボロボロな仕事場で踏ん張ったらしい。
職員も少ないし、本当にここが刑事の仕事場なのだろうか……。疑いたくなってくる。
そう思っていると、山田くんが帰ってきた。
「うぃーす」
適当な返事をして扉を開けて入ってくる。アロハシャツを着て、髪の毛も染めていて、刑事とは思えない格好だ。
本当に彼も刑事なのだろうか。
「あっれー? あんた誰すか?」
ガムを噛みながら顔を近づけて聞いてくる。
「あ、パン屋さんか。じゃあ、牛丼を焼いてください」
「へ?」
なんか今、意味のわからない言葉が聞こえたような。
「だから、あんたは掃除婦なんでしょ、早く俺の携帯をお風呂で洗ってきてくださいよ」
何を言っているのかわからない。だが、この人の顔は確実にやばい。
なんかバカだ!! 俺はバカですって顔してる!!
この人、なんとなくだけど、犯人にされても、「あーそうですか」とか言っちゃいそう!!
著者:ピラフドリア
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今回の依頼は刑事からだった。しかし、最近良い仕事ができていなかった刑事の依頼は、事件を偽装すること。
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実際に人を殺害することができなかった刑事は偽物の死体を依頼してきた。そして偽物の死体になるのが今回の俺の仕事だ。
「それではいきましょうか」
俺はそう言って扉を開けた。向かうのはこの刑事の住む世界だ。
扉をくぐると、そこは車の行き交う大通り。そこから少し外れた路地だった。
不気味な路地を抜けて大通りに出ると、巨大なビルの立ち並ぶ都会。
「では便利屋さん。今回の現場はこっちです」
刑事はそう言うと進んでいく。俺はその後ろをついて歩いて行った。
刑事の後ろをついて歩いて、辿り着いたのは三階建てのビルだ。さっきまで屋上が見えないくらいビルが立ち並んでいたはずなのに、気づけば住宅街のようなところだった。
「とりあえず、もうちょっとしたら山田くんが来ると思います。事件の動機になりそうな事柄を作っておいてください」
そう言って刑事はどっかに行ってしまった。
山田くんとは依頼をしてきた刑事さんの部下であり、今回の犯人役になる人物だ。
本人には何も知らされていないが、山田くんはあの刑事さんの解決で犯人にされて、刑事さんの手柄となるのだ。
「……まぁ、動機作りはほどほどにやるか」
ここは刑事さんの仕事場らしい。最近仕事があまり上手くいかず、どっかの島に飛ばされそうになったが、このボロボロな仕事場で踏ん張ったらしい。
職員も少ないし、本当にここが刑事の仕事場なのだろうか……。疑いたくなってくる。
そう思っていると、山田くんが帰ってきた。
「うぃーす」
適当な返事をして扉を開けて入ってくる。アロハシャツを着て、髪の毛も染めていて、刑事とは思えない格好だ。
本当に彼も刑事なのだろうか。
「あっれー? あんた誰すか?」
ガムを噛みながら顔を近づけて聞いてくる。
「あ、パン屋さんか。じゃあ、牛丼を焼いてください」
「へ?」
なんか今、意味のわからない言葉が聞こえたような。
「だから、あんたは掃除婦なんでしょ、早く俺の携帯をお風呂で洗ってきてくださいよ」
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