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第107話 【BLACK EDGE 其の107 キースの娘】
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BLACK EDGE
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第107話
【BLACK EDGE 其の107 キースの娘】
「うちの馬鹿が迷惑をかけました……」
水色髪の少女は深々と頭を下げる。
「いやいや、いつものことだし…………」
ブラッドはやれやれと言う表情だ。しかし、ブラッドには気になることがあった。
「君はキースの仲間か? あのキースが意外だな…………」
ブラッドが過去にキースあった時は一人で仕事をしていた。孤高の賞金稼ぎという感じだったのだ。それが今は仲間がいるとは驚いた。
しかし、水色髪の少女はほっぺたを掻く。
「まぁ、そうなんですが……」
するとキースがため息を吐く。
「こいつは俺の娘だよ……」
「え? 今なんて……?」
「二度も言わせるな!!」
ブラッドは口を開けてめっちゃ驚いた。
「驚きすぎだ……」
「いや、お前結婚してたのか……」
ブラッドは予想外の展開に固まってしまう。
フェアが少女に名前を聞く。すると少女は、
「スカイです」
少女はスカイと名乗った。
キースの子供とは思えないほど可愛い娘だ。
だが、キースは腕を組む。
「てか、お前も結婚してたんだな」
そう言いながらフェアの方を見た。
「違うわ!!」
フェアのことは冒険仲間だと説明し、今は賞金稼ぎではないとキースに伝えた。
「そうか。賞金稼ぎをやめたのか……」
「キース。お前はどうなんだ?」
「俺は現役だ。まだバリバリの賞金稼ぎだ!」
キースはそう言って自慢する。
家族がいるのにそんな仕事をしてて良いのだろうか。収入も安定しないし、危険な仕事だ。恨みをもたれることだってある。
だが、そんなキースをスカイは自慢する。
フェアよりは歳上ぽいが、めっちゃお父さん好きなのが伝わってくる。
「私もパパみたいに賞金稼ぎになりたいんです」
そして悪い方に影響も受けているらしい。
どうやら今回二人で行動していたのは、仕事の見習いとしてらしい。賞金稼ぎとしてどんな仕事をしているのか、どんな危険な仕事なのかを近くで見せるためだったらしい。
そして今は賞金稼ぎを捕まえて村に連行。次の標的を探しているところだった。
キースはブラッドの耳元でコソコソと相談する。
「なぁ、ぶっちゃけ俺って強い方だよな…………」
キースは不安げにそんなことを聞いてきた。
龍の適応者のブラッドや馬鹿力のヒューグに張り合っていたんだ。弱いはずがない。
「何言ってんだよ……お前らしくない……」
「スカイの奴…………俺より強い。天才かもしれん」
本当なのか嘘なのか。だが、なんだか親バカ臭を感じ取ったブラッドだった。
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第107話
【BLACK EDGE 其の107 キースの娘】
「うちの馬鹿が迷惑をかけました……」
水色髪の少女は深々と頭を下げる。
「いやいや、いつものことだし…………」
ブラッドはやれやれと言う表情だ。しかし、ブラッドには気になることがあった。
「君はキースの仲間か? あのキースが意外だな…………」
ブラッドが過去にキースあった時は一人で仕事をしていた。孤高の賞金稼ぎという感じだったのだ。それが今は仲間がいるとは驚いた。
しかし、水色髪の少女はほっぺたを掻く。
「まぁ、そうなんですが……」
するとキースがため息を吐く。
「こいつは俺の娘だよ……」
「え? 今なんて……?」
「二度も言わせるな!!」
ブラッドは口を開けてめっちゃ驚いた。
「驚きすぎだ……」
「いや、お前結婚してたのか……」
ブラッドは予想外の展開に固まってしまう。
フェアが少女に名前を聞く。すると少女は、
「スカイです」
少女はスカイと名乗った。
キースの子供とは思えないほど可愛い娘だ。
だが、キースは腕を組む。
「てか、お前も結婚してたんだな」
そう言いながらフェアの方を見た。
「違うわ!!」
フェアのことは冒険仲間だと説明し、今は賞金稼ぎではないとキースに伝えた。
「そうか。賞金稼ぎをやめたのか……」
「キース。お前はどうなんだ?」
「俺は現役だ。まだバリバリの賞金稼ぎだ!」
キースはそう言って自慢する。
家族がいるのにそんな仕事をしてて良いのだろうか。収入も安定しないし、危険な仕事だ。恨みをもたれることだってある。
だが、そんなキースをスカイは自慢する。
フェアよりは歳上ぽいが、めっちゃお父さん好きなのが伝わってくる。
「私もパパみたいに賞金稼ぎになりたいんです」
そして悪い方に影響も受けているらしい。
どうやら今回二人で行動していたのは、仕事の見習いとしてらしい。賞金稼ぎとしてどんな仕事をしているのか、どんな危険な仕事なのかを近くで見せるためだったらしい。
そして今は賞金稼ぎを捕まえて村に連行。次の標的を探しているところだった。
キースはブラッドの耳元でコソコソと相談する。
「なぁ、ぶっちゃけ俺って強い方だよな…………」
キースは不安げにそんなことを聞いてきた。
龍の適応者のブラッドや馬鹿力のヒューグに張り合っていたんだ。弱いはずがない。
「何言ってんだよ……お前らしくない……」
「スカイの奴…………俺より強い。天才かもしれん」
本当なのか嘘なのか。だが、なんだか親バカ臭を感じ取ったブラッドだった。
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