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第258話 【BLACK EDGE 其の258 捕まえろ】
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BLACK EDGE
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第258話
【BLACK EDGE 其の258 捕まえろ】
キースに連れられてブラッドとヒューグは王都のある建物にやってきた。
そこは王都にある武器屋の一つ。前にブラッド達もここで武器を購入したことがあった。
そんな普段からある武器屋へと辿り着いたのだが、
「おい、なんでここなんだ?」
ブラッドがキースに聞く。すると、キースは答えた。
「ここが一番怪しいんだ。ジガンデルはコスモスの反乱組織に所属していた。そしてその反乱組織の武器はどこで手に入れていたと思う?」
「他国か?」
「そう、その一つであった可能性があるのが、ここなんだ」
キースの話ではジガンデルの設立していたターマイトという組織に武器を密かに流し込んでいる組織があったという。その情報をたどり、その可能性があった組織と関連性があるのがこの武器屋ということだ。
「それでここにジガンデルが潜伏していると考えたのか」
ターマイトでの関係があった組織とまだ繋がりを持っているジガンデルは、逃亡を手助けしてもらっていたのだろう。
そして再びターマイトが復活した時に、助けてもらった組織との繋がりを続けるということだ。
それだけジガンデルが他の組織からも認められているということだ。そして必ず復活すると思われている。
ブラッド達が扉を開けて武器屋に入ると、普段と変わった様子はない。だが、店員に止められる中、奥の部屋へと入るとそこには緑髪の男がいた。
白いシャツを着て、前を開けて筋肉を見せびらかすように露出させている。顎には髭を生やしており、ブラッド達よりも少し歳上という感じだ。
「ん、…………誰だ、君たちは…………」
男はブラッド達を見ると寝ていたのか、目を半分くらい開けて聞いてきた。
この男がジガンデルで間違い無いだろう。手配書では髭はないが同じ顔の人物だ。
「俺たちは賞金稼ぎだ。最近王都で大物賞金首が潜伏してると聞いてな。そいつを捕まえにきた」
ヒューグがジガンデルに言うと、ジガンデルはやれやれと言いながら立ち上がる。
そして立ち上がる途中で倉庫の棚に置いてあった剣を手に取った。その剣は手配書にも写っており、ジガンデルの愛用している剣のようだ。
柄のところには布が巻かれており、その布がヒラヒラと風に煽られる。
「俺を捕まえにきたか……その台詞を聞くのは何度目か…………」
ジガンデルはめんどくさそうに剣を抜く。
「賞金稼ぎ、俺を捕まえるってことがどういうことだか、教えてやるよ」
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第258話
【BLACK EDGE 其の258 捕まえろ】
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ブラッドがキースに聞く。すると、キースは答えた。
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「それでここにジガンデルが潜伏していると考えたのか」
ターマイトでの関係があった組織とまだ繋がりを持っているジガンデルは、逃亡を手助けしてもらっていたのだろう。
そして再びターマイトが復活した時に、助けてもらった組織との繋がりを続けるということだ。
それだけジガンデルが他の組織からも認められているということだ。そして必ず復活すると思われている。
ブラッド達が扉を開けて武器屋に入ると、普段と変わった様子はない。だが、店員に止められる中、奥の部屋へと入るとそこには緑髪の男がいた。
白いシャツを着て、前を開けて筋肉を見せびらかすように露出させている。顎には髭を生やしており、ブラッド達よりも少し歳上という感じだ。
「ん、…………誰だ、君たちは…………」
男はブラッド達を見ると寝ていたのか、目を半分くらい開けて聞いてきた。
この男がジガンデルで間違い無いだろう。手配書では髭はないが同じ顔の人物だ。
「俺たちは賞金稼ぎだ。最近王都で大物賞金首が潜伏してると聞いてな。そいつを捕まえにきた」
ヒューグがジガンデルに言うと、ジガンデルはやれやれと言いながら立ち上がる。
そして立ち上がる途中で倉庫の棚に置いてあった剣を手に取った。その剣は手配書にも写っており、ジガンデルの愛用している剣のようだ。
柄のところには布が巻かれており、その布がヒラヒラと風に煽られる。
「俺を捕まえにきたか……その台詞を聞くのは何度目か…………」
ジガンデルはめんどくさそうに剣を抜く。
「賞金稼ぎ、俺を捕まえるってことがどういうことだか、教えてやるよ」
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