290 / 354
第288話 【BLACK EDGE 其の288 修羅場】
しおりを挟む
BLACK EDGE
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第288話
【BLACK EDGE 其の288 修羅場】
ブラッドはアイヤナの斧を片手で受け止める。
「……まぁ、そんな話があったかどうかなんてどうでも良い。今回は勝たせてもらうぞ。アイヤナ」
ブラッドが指に力を入れると斧にヒビが入る。
「相変わらずの馬鹿力ね。でも、私に振られてから力をつけたのよ!!」
すると、アイヤナは斧から手を離す。そして今度は腰から二本の短剣を取り出した。
その構えには見覚えがある。
「そうか、確かに実力を上げたようだな……」
その構えを見ただけでブラッドはアイヤナが努力してきたことが分かった。
ブラッドは斧から手を離す。斧は地面に落ちると大きな音を鳴らした。その音を合図にアイヤナはブラッドに攻撃を仕掛けてくる。
アイヤナは交互にブラッドに短剣で攻撃する。ブラッドは攻撃を最小限の動きで避ける。
「な、これでも当たらないの!?」
攻撃の当たらないアイヤナは徐々に疲れて、攻撃速度が落ちていく。そして勢いが落ちたところをブラッドはアイヤナの腕を掴み攻撃を止めた。
そして腕を掴んだままアイヤナの背後に回り込み動きを封じる。アイヤナは痛くて短剣を落としてしまう。
「確かに努力したことは認めるよ……。だが、まだまだだ」
「くっ! この程度で…………」
ブラッドはアイヤナを場外に連れて行こうとする。
アイヤナは抵抗するが、ブラッドの拘束から抜け出すことができない。
そしてアイヤナはブラッドにより場外に出された。
「そ、そんな……私が……………」
「気の強いお前が、ヒューグに教えを乞うなんて意外だったよ。まだ強くなる見込みはある」
ブラッドはそう言うと戦場に戻っていった。
アイヤナが現れたことでニキータを見失ってしまった。どこに行ってしまったのか。
舞台の中央で周りを見渡していると、
「何をキョロキョロしてるのかな?」
そう言ってブラッドに剣が振り下ろされる。
「っ!」
躱したブラッドが攻撃してきた相手を見ると、そこにはリトゥーンがいた。
「またお前か…………」
「その反応はないだろ~、僕みたいな有名人が話しかけてあげてるんだ。光栄に思いたまえ」
「お前なんて知らねーよ」
「………………」
知らないと言われたことにリトゥーンはショックを受ける。
「……………ぼ、僕を知らない……。い、いや、そんなはずはない。これは僕を動揺させようとしてるんだ!!」
そう言って首を振ったリトゥーンは腰に付けた剣を抜く。
「さてと、僕の美しい戦いを見せてあげようか」
「…………ああ、そうか。思い出した。……お前とは戦う約束をしてたな」
そう言ったブラッドも腰にある剣を抜く。
「こいつでお前を倒す。そういう宣言をしてたんだった……」
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第288話
【BLACK EDGE 其の288 修羅場】
ブラッドはアイヤナの斧を片手で受け止める。
「……まぁ、そんな話があったかどうかなんてどうでも良い。今回は勝たせてもらうぞ。アイヤナ」
ブラッドが指に力を入れると斧にヒビが入る。
「相変わらずの馬鹿力ね。でも、私に振られてから力をつけたのよ!!」
すると、アイヤナは斧から手を離す。そして今度は腰から二本の短剣を取り出した。
その構えには見覚えがある。
「そうか、確かに実力を上げたようだな……」
その構えを見ただけでブラッドはアイヤナが努力してきたことが分かった。
ブラッドは斧から手を離す。斧は地面に落ちると大きな音を鳴らした。その音を合図にアイヤナはブラッドに攻撃を仕掛けてくる。
アイヤナは交互にブラッドに短剣で攻撃する。ブラッドは攻撃を最小限の動きで避ける。
「な、これでも当たらないの!?」
攻撃の当たらないアイヤナは徐々に疲れて、攻撃速度が落ちていく。そして勢いが落ちたところをブラッドはアイヤナの腕を掴み攻撃を止めた。
そして腕を掴んだままアイヤナの背後に回り込み動きを封じる。アイヤナは痛くて短剣を落としてしまう。
「確かに努力したことは認めるよ……。だが、まだまだだ」
「くっ! この程度で…………」
ブラッドはアイヤナを場外に連れて行こうとする。
アイヤナは抵抗するが、ブラッドの拘束から抜け出すことができない。
そしてアイヤナはブラッドにより場外に出された。
「そ、そんな……私が……………」
「気の強いお前が、ヒューグに教えを乞うなんて意外だったよ。まだ強くなる見込みはある」
ブラッドはそう言うと戦場に戻っていった。
アイヤナが現れたことでニキータを見失ってしまった。どこに行ってしまったのか。
舞台の中央で周りを見渡していると、
「何をキョロキョロしてるのかな?」
そう言ってブラッドに剣が振り下ろされる。
「っ!」
躱したブラッドが攻撃してきた相手を見ると、そこにはリトゥーンがいた。
「またお前か…………」
「その反応はないだろ~、僕みたいな有名人が話しかけてあげてるんだ。光栄に思いたまえ」
「お前なんて知らねーよ」
「………………」
知らないと言われたことにリトゥーンはショックを受ける。
「……………ぼ、僕を知らない……。い、いや、そんなはずはない。これは僕を動揺させようとしてるんだ!!」
そう言って首を振ったリトゥーンは腰に付けた剣を抜く。
「さてと、僕の美しい戦いを見せてあげようか」
「…………ああ、そうか。思い出した。……お前とは戦う約束をしてたな」
そう言ったブラッドも腰にある剣を抜く。
「こいつでお前を倒す。そういう宣言をしてたんだった……」
0
あなたにおすすめの小説
四人の令嬢と公爵と
オゾン層
恋愛
「貴様らのような田舎娘は性根が腐っている」
ガルシア辺境伯の令嬢である4人の姉妹は、アミーレア国の王太子の婚約候補者として今の今まで王太子に尽くしていた。国王からも認められた有力な婚約候補者であったにも関わらず、無知なロズワート王太子にある日婚約解消を一方的に告げられ、挙げ句の果てに同じく婚約候補者であったクラシウス男爵の令嬢であるアレッサ嬢の企みによって冤罪をかけられ、隣国を治める『化物公爵』の婚約者として輿入という名目の国外追放を受けてしまう。
人間以外の種族で溢れた隣国ベルフェナールにいるとされる化物公爵ことラヴェルト公爵の兄弟はその恐ろしい容姿から他国からも黒い噂が絶えず、ガルシア姉妹は怯えながらも覚悟を決めてベルフェナール国へと足を踏み入れるが……
「おはよう。よく眠れたかな」
「お前すごく可愛いな!!」
「花がよく似合うね」
「どうか今日も共に過ごしてほしい」
彼らは見た目に反し、誠実で純愛な兄弟だった。
一方追放を告げられたアミーレア王国では、ガルシア辺境伯令嬢との婚約解消を聞きつけた国王がロズワート王太子に対して右ストレートをかましていた。
※初ジャンルの小説なので不自然な点が多いかもしれませんがご了承ください
最強のアラサー魔導師はかつての弟子達に迫られる~ただ冒険者を始めようとしただけなのに弟子達がそれを許してくれない~
おやっつ
ファンタジー
王国魔導師団指南役をしていたシューファはある日突然、王様に追放されてしまう。王様曰く、シューファみたいなアラサーが教えていたら魔導師団が衰えるとのことだった。
突然の追放で行く場所を失ったシューファは貴族社会の王国では卑下されていた冒険者での強さが全ての帝都に行くことにした。
シューファが帝都に行ったと報告を受けたかつての弟子達はガクに会いに自分の仕事を放棄して帝都に向かう。
そう、彼女らの仕事は国の重鎮だというのに───
小説家になろうにも投稿中です!
毎日投稿していこうと思うので、ブクマなどをしていただけると励みになります。
冷遇王妃はときめかない
あんど もあ
ファンタジー
幼いころから婚約していた彼と結婚して王妃になった私。
だが、陛下は側妃だけを溺愛し、私は白い結婚のまま離宮へ追いやられる…って何てラッキー! 国の事は陛下と側妃様に任せて、私はこのまま離宮で何の責任も無い楽な生活を!…と思っていたのに…。
自力で帰還した錬金術師の爛れた日常
ちょす氏
ファンタジー
「この先は分からないな」
帰れると言っても、時間まで同じかどうかわからない。
さて。
「とりあえず──妹と家族は救わないと」
あと金持ちになって、ニート三昧だな。
こっちは地球と環境が違いすぎるし。
やりたい事が多いな。
「さ、お別れの時間だ」
これは、異世界で全てを手に入れた男の爛れた日常の物語である。
※物語に出てくる組織、人物など全てフィクションです。
※主人公の癖が若干終わっているのは師匠のせいです。
ゆっくり投稿です。
この聖水、泥の味がする ~まずいと追放された俺の作るポーションが、実は神々も欲しがる奇跡の霊薬だった件~
夏見ナイ
ファンタジー
「泥水神官」と蔑まれる下級神官ルーク。彼が作る聖水はなぜか茶色く濁り、ひどい泥の味がした。そのせいで無能扱いされ、ある日、無実の罪で神殿から追放されてしまう。
全てを失い流れ着いた辺境の村で、彼は自らの聖水が持つ真の力に気づく。それは浄化ではなく、あらゆる傷や病、呪いすら癒す奇跡の【創生】の力だった!
ルークは小さなポーション屋を開き、まずいけどすごい聖水で村人たちを救っていく。その噂は広まり、呪われた女騎士やエルフの薬師など、訳ありな仲間たちが次々と集結。辺境の村はいつしか「癒しの郷」へと発展していく。
一方、ルークを追放した王都では聖女が謎の病に倒れ……。
落ちこぼれ神官の、痛快な逆転スローライフ、ここに開幕!
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます
腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった!
私が死ぬまでには完結させます。
追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。
追記2:ひとまず完結しました!
竜皇女と呼ばれた娘
Aoi
ファンタジー
この世に生を授かり間もなくして捨てられしまった赤子は洞窟を棲み処にしていた竜イグニスに拾われヴァイオレットと名づけられ育てられた
ヴァイオレットはイグニスともう一頭の竜バシリッサの元でスクスクと育ち十六の歳になる
その歳まで人間と交流する機会がなかったヴァイオレットは友達を作る為に学校に通うことを望んだ
国で一番のグレディス魔法学校の入学試験を受け無事入学を果たし念願の友達も作れて順風満帆な生活を送っていたが、ある日衝撃の事実を告げられ……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる