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ゾーデドーロ(東の最果て)
燃えるシャスレ城
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“行ける!!!”
“ラフィーレから光が大量に!!!”
二人の神聖神殿隊騎士が脳裏で叫ぶなり、船はぐん!!!と速度を上げた。
皆、がっくん!!!と大きく揺れた後、後ろに思いっきり体を持って行かれ、必死でそこらに掴まる。
間もなくディアヴォロスから声が響き渡る。
“神聖騎士らがル・シャレファ経由で君たちに光を送る。
ワーキュラスが言うには、炎は燃え広がり、隠れ場所に居るシャーレらが危ないから…出来るだけ火を消してくれと!!!”
二人の神聖神殿隊騎士は、城を睨み凄い速度で船を走らせ始めた。
皆、あまりの速さに景色が猛速で後ろに飛んで行き、必死に船の縁にしがみつく。
眼下の森はぐんぐん流れ去り、あれ程遠く見えた城が、今や目前。
エウロペは飛行船が城の真上に来て速度を落とした時。
もう船のへりから滑り降り、下に垂れ下がるロープを掴んで降り始めた。
テリュスも気づき、直ぐ船から垂れるロープを掴み、滑り降り始める。
ギュンターが、横のローフィスを伺い尋ねた。
「…本気か?」
ローフィスはため息交じりに船の縁に寄りながら、ぼそりと告げる。
「お前この船が、陸に着陸したとこ、見た事あるか?」
「…無い」
言ってギュンターは、船のヘリから乗り上がって船体に垂れるロープを掴もうとするローフィスに習い、ロープを掴んで一気に船から、飛び降りた。
“船は俺が!!!”
赤毛の神聖神殿隊騎士が叫ぶと
“じゃあ俺は炎だな”
銀髪の神聖神殿隊騎士は言葉を返すと、船の舳先に立つ。
上空からは、城の周囲に水の張った堀が見渡せた。
入り口は、正門に続く幅広い石橋のみ。
橋の上にはびっしり賊が押し寄せ、鉄の鋲が打たれた巨大な木門に阻まれていた。
が、門の横の塔の一つは焼けて崩れ落ち、崩れた隙間から賊が侵入し始めている。
掘の対岸から、巨大な木製の弓が、巨大な木をつがえ、発射されようとしていた。
放たれる大きな木の先には油が塗りつけられ、松明で火を付けられ、城目がけて放たれる。
城の庭には、既に放たれた木が草木を燃やし、城の二階は窓ガラスが破られて木が突き出し、大木の先の炎は室内の絨毯を燃やし始めていた。
“派手なコト、やってやがる”
銀髪の神聖神殿隊騎士はそう呟くと、両手を広げ、一気に閉じる。
凄まじい吹雪は舞いながら、今放たれようとしている、木の先を燃やされた炎を、横に立つ賊の持ってる松明ごと一気に氷らせた。
“城の室内を燃やす炎、先に何とかしてくれないかな?”
ディアヴォロスに要請され、銀髪の神聖神殿隊騎士は頷くと、割れたガラス窓から炎の噴き出す室内へ。
吹雪を舞い送った。
炎はあっという間に氷りつく。
銀髪の神聖神殿隊騎士は船からふわっ…と宙に浮いたまま城の前に降りると。
両手広げ、城の中の炎と戦い始めた。
左右の手から吹雪が舞い飛ぶ。
エウロペは城の平らな屋上に飛び降りながら、銀髪の神聖神殿隊騎士が城へと浮きながら降りて行く様を見た。
屋上に飛び降りようとしたテリュスは、着地地点に大木が燃えていて、両足をバダバタさせながら着地地点を変えようと焦る。
が、吹雪が屋上の端から螺旋を描き舞い来て、一気に燃える大木を氷らせた。
スタッ!
「…助かった…」
テリュスは無事飛び降りたものの、着地後氷った床に足を滑らせそうになり、慌てて氷ってない石床に足を付けた。
やがてローフィスが着地し、ギュンターも降り立つと、エウロペが直ぐ屋上の端にある螺旋の外階段を降りて行くのを見、身をひるがえして後を追った。
階段の上で小弓を構えるテリュスが、木に登り城の二階の窓へ突入する賊を、狙い撃ちするのを二人ともが通り過ぎ様、見た。
ひゅん!
ひゅんっ!
「がっ!」
「ぅがっ!」
ローフィスもギュンターも駆け下りかけて、上に居るテリュスの小さな弓が、かなり下の二階へと伝い入ろうとする賊の背に命中し、賊が木と二階の建物の隙間から、落ちて行くのを見た。
つい歩を止め、首振って上から下へと、矢の軌道を目で追ったが。
テリュスが駆け下り横を通り過ぎるのを見、慌ててテリュスの後を追いながら、二人とも呻く。
「大した命中率だ」(ローフィス)
「あの距離で、良く当たるな」(ギュンター)
テリュスはどんどん先へ消えて行くエウロペの背を急いで追いながら、眉間を寄せた。
「…逆に外すのが、難しい」
ギュンターはそれを聞くと、横を一緒に駆け下りてるローフィスを伺う。
ローフィスは、肩すくめて呻いた。
「そんなの、聞いたことが無い」
ギュンターも頷く。
「俺もだ」
螺旋の外階段は三階の広い石のベランダに通じていて、エウロペはもう広い掃き出し窓を開けて城内へと飛び込んで行く。
テリュスが続き、ローフィスとギュンターも並んで駆け込んだ。
銀髪の神聖神殿隊騎士はディアヴォロスに
“一階が燃えてる”
と言われ、仕方無く二階へと降り立ち、そのまま宙を浮いて室内へ。
廊下に出て、広い階段を宙を飛びながら一階ホールへと降りて行く。
一階で必死に炎を消してる警護の者らは、宙に浮いて現れた、白い光に包まれ、たいそう長身で美形の真っ直ぐな銀髪の魔法使いに驚き、一斉に目を見開く中。
銀髪の神聖神殿隊騎士は両手広げて吹雪を散らし、燃え広がろうとする炎を氷らせた。
「…武器庫に火の粉は散ってないな?
爆発したらエライ事になるが。
氷らせたら、あんたらが今度は爆弾が使えなくなる」
皆が目を見開き、頷きまくるので、銀髪の神聖神殿隊騎士が
「どっちだ!!!」
と叫ぶと、一人が
「今の所、無事です」
となんとか返答した。
銀髪の神聖神殿隊騎士は頷くと、その場を離れ、一階のだだっ広い玄関ホールを宙を浮いたまま彷徨う。
炎で焼かれ崩れた窓から、松明持って入って来る黒装束の賊らを見つけると、手から吹雪きを飛ばせ、窓の炎と松明の炎を氷らせた。
側で剣を抜く守護の騎士らを見下ろすと
「力の源の光は限られてるから。
敵を氷らすのには使えない。
後は頼む」
と告げる。
守護騎士らは剣を構えたまま、横を浮いたまま通り過ぎる魔法使いを、目を見開いて見送った後。
氷った松明持つ賊らに
「ぃやーーーーーーっ!!!」
と雄叫んで、かかって行った。
“ラフィーレから光が大量に!!!”
二人の神聖神殿隊騎士が脳裏で叫ぶなり、船はぐん!!!と速度を上げた。
皆、がっくん!!!と大きく揺れた後、後ろに思いっきり体を持って行かれ、必死でそこらに掴まる。
間もなくディアヴォロスから声が響き渡る。
“神聖騎士らがル・シャレファ経由で君たちに光を送る。
ワーキュラスが言うには、炎は燃え広がり、隠れ場所に居るシャーレらが危ないから…出来るだけ火を消してくれと!!!”
二人の神聖神殿隊騎士は、城を睨み凄い速度で船を走らせ始めた。
皆、あまりの速さに景色が猛速で後ろに飛んで行き、必死に船の縁にしがみつく。
眼下の森はぐんぐん流れ去り、あれ程遠く見えた城が、今や目前。
エウロペは飛行船が城の真上に来て速度を落とした時。
もう船のへりから滑り降り、下に垂れ下がるロープを掴んで降り始めた。
テリュスも気づき、直ぐ船から垂れるロープを掴み、滑り降り始める。
ギュンターが、横のローフィスを伺い尋ねた。
「…本気か?」
ローフィスはため息交じりに船の縁に寄りながら、ぼそりと告げる。
「お前この船が、陸に着陸したとこ、見た事あるか?」
「…無い」
言ってギュンターは、船のヘリから乗り上がって船体に垂れるロープを掴もうとするローフィスに習い、ロープを掴んで一気に船から、飛び降りた。
“船は俺が!!!”
赤毛の神聖神殿隊騎士が叫ぶと
“じゃあ俺は炎だな”
銀髪の神聖神殿隊騎士は言葉を返すと、船の舳先に立つ。
上空からは、城の周囲に水の張った堀が見渡せた。
入り口は、正門に続く幅広い石橋のみ。
橋の上にはびっしり賊が押し寄せ、鉄の鋲が打たれた巨大な木門に阻まれていた。
が、門の横の塔の一つは焼けて崩れ落ち、崩れた隙間から賊が侵入し始めている。
掘の対岸から、巨大な木製の弓が、巨大な木をつがえ、発射されようとしていた。
放たれる大きな木の先には油が塗りつけられ、松明で火を付けられ、城目がけて放たれる。
城の庭には、既に放たれた木が草木を燃やし、城の二階は窓ガラスが破られて木が突き出し、大木の先の炎は室内の絨毯を燃やし始めていた。
“派手なコト、やってやがる”
銀髪の神聖神殿隊騎士はそう呟くと、両手を広げ、一気に閉じる。
凄まじい吹雪は舞いながら、今放たれようとしている、木の先を燃やされた炎を、横に立つ賊の持ってる松明ごと一気に氷らせた。
“城の室内を燃やす炎、先に何とかしてくれないかな?”
ディアヴォロスに要請され、銀髪の神聖神殿隊騎士は頷くと、割れたガラス窓から炎の噴き出す室内へ。
吹雪を舞い送った。
炎はあっという間に氷りつく。
銀髪の神聖神殿隊騎士は船からふわっ…と宙に浮いたまま城の前に降りると。
両手広げ、城の中の炎と戦い始めた。
左右の手から吹雪が舞い飛ぶ。
エウロペは城の平らな屋上に飛び降りながら、銀髪の神聖神殿隊騎士が城へと浮きながら降りて行く様を見た。
屋上に飛び降りようとしたテリュスは、着地地点に大木が燃えていて、両足をバダバタさせながら着地地点を変えようと焦る。
が、吹雪が屋上の端から螺旋を描き舞い来て、一気に燃える大木を氷らせた。
スタッ!
「…助かった…」
テリュスは無事飛び降りたものの、着地後氷った床に足を滑らせそうになり、慌てて氷ってない石床に足を付けた。
やがてローフィスが着地し、ギュンターも降り立つと、エウロペが直ぐ屋上の端にある螺旋の外階段を降りて行くのを見、身をひるがえして後を追った。
階段の上で小弓を構えるテリュスが、木に登り城の二階の窓へ突入する賊を、狙い撃ちするのを二人ともが通り過ぎ様、見た。
ひゅん!
ひゅんっ!
「がっ!」
「ぅがっ!」
ローフィスもギュンターも駆け下りかけて、上に居るテリュスの小さな弓が、かなり下の二階へと伝い入ろうとする賊の背に命中し、賊が木と二階の建物の隙間から、落ちて行くのを見た。
つい歩を止め、首振って上から下へと、矢の軌道を目で追ったが。
テリュスが駆け下り横を通り過ぎるのを見、慌ててテリュスの後を追いながら、二人とも呻く。
「大した命中率だ」(ローフィス)
「あの距離で、良く当たるな」(ギュンター)
テリュスはどんどん先へ消えて行くエウロペの背を急いで追いながら、眉間を寄せた。
「…逆に外すのが、難しい」
ギュンターはそれを聞くと、横を一緒に駆け下りてるローフィスを伺う。
ローフィスは、肩すくめて呻いた。
「そんなの、聞いたことが無い」
ギュンターも頷く。
「俺もだ」
螺旋の外階段は三階の広い石のベランダに通じていて、エウロペはもう広い掃き出し窓を開けて城内へと飛び込んで行く。
テリュスが続き、ローフィスとギュンターも並んで駆け込んだ。
銀髪の神聖神殿隊騎士はディアヴォロスに
“一階が燃えてる”
と言われ、仕方無く二階へと降り立ち、そのまま宙を浮いて室内へ。
廊下に出て、広い階段を宙を飛びながら一階ホールへと降りて行く。
一階で必死に炎を消してる警護の者らは、宙に浮いて現れた、白い光に包まれ、たいそう長身で美形の真っ直ぐな銀髪の魔法使いに驚き、一斉に目を見開く中。
銀髪の神聖神殿隊騎士は両手広げて吹雪を散らし、燃え広がろうとする炎を氷らせた。
「…武器庫に火の粉は散ってないな?
爆発したらエライ事になるが。
氷らせたら、あんたらが今度は爆弾が使えなくなる」
皆が目を見開き、頷きまくるので、銀髪の神聖神殿隊騎士が
「どっちだ!!!」
と叫ぶと、一人が
「今の所、無事です」
となんとか返答した。
銀髪の神聖神殿隊騎士は頷くと、その場を離れ、一階のだだっ広い玄関ホールを宙を浮いたまま彷徨う。
炎で焼かれ崩れた窓から、松明持って入って来る黒装束の賊らを見つけると、手から吹雪きを飛ばせ、窓の炎と松明の炎を氷らせた。
側で剣を抜く守護の騎士らを見下ろすと
「力の源の光は限られてるから。
敵を氷らすのには使えない。
後は頼む」
と告げる。
守護騎士らは剣を構えたまま、横を浮いたまま通り過ぎる魔法使いを、目を見開いて見送った後。
氷った松明持つ賊らに
「ぃやーーーーーーっ!!!」
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