気付いたら異世界の娼館に売られていたけど、なんだかんだ美男子に救われる話。

sorato

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ヨルク視点 後編

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 あまり広くはない脱衣所で上半身のみ裸となったヨルクは、ヨルクの身体を見て一瞬固まったヒヨリに気付いて血の気がさあっと引くのを感じた。世間一般に見て、ヨルクの身体は受けが悪い――というと言葉が易しいが、極めて客観的に言えば非常に貧相でとてもじゃないが女性に見せられたものではない。貴族令嬢ならば卒倒する酷さである。
 ヨルクは警備の仕事を担っていることもあり、何かあったときに対応できるよう当然の如く鍛えているし、普仕事では重たい鎧を全身に身に纏っているのでそれだけでもかなり汗をかく。元より脂肪の付きにくかったヨルクの身体は、僅かに残っていた肉すらも消耗して筋肉が備わっていた。
 一家の大黒柱となる男には裕福の象徴である贅肉があればある程良いとされている中で、肉の付かない、あるいは筋肉しかない身体は「貧相」「包容力がない」と受け取られてしまう。ヨルクも鍛錬することでより受けの悪い身体になることは勿論承知していたが、(娼館に来ておいてなんだが)身体を女に見せるなんてことは想定していなかったし多少変わったところで焼け石に水だと深く考えていなかった。それが、こんな形で仇となるとは。
 醜悪な顔を受け入れてもらえたことに安堵してしまい、自身の身体さえも受け入れてもらえるのではないかと無意識下に考えていたヨルクは自身に辟易とした。そんなわけがないのに。

 変なものをお見せしてしまいすみません、やはりお風呂は一人で入ります――…そう言おうとしたヨルクは、ひたりと胸板に触れる感触に身体を震わせた。

「鍛えてるんですね」

 どこかうっとりとした――これはヨルクの願望かもしれない――表情のヒヨリは、ぺたぺたと美しい手でヨルクの胸筋を触る。こんな風に触れられることなど想像すらできていなかったヨルクは、そわそわと落ち着かない気持ちで自分よりも小さく可愛らしいヒヨリを見下ろした。きっと頬は真っ赤になっているだろうと想定できたものの、それを堪えることなど勿論不可能であったので、ヨルクはそのままヒヨリと目をかち合わせる。ヒヨリは目が合ってにこりと笑うと、ちゅ、とあろうことか鎖骨の下辺りに口付けを落とした。
 ひえ、と情けない声を出したヨルクは、それでも仰け反りそうになった身体をなんとか抑え込んだ。少しでも引く姿勢を見せたならば、ヒヨリが我に返ってこの幸福な行為を止めてしまうかもしれないと、本能で察しているのかもしれない。

「普段はなんの仕事を……って、聞いても大丈夫なものですか?」

 娼館で働くのが初めてだということもあってなのか、聞いても良いことと悪いことを図るようにしてそう問いかけたヒヨリに、「護衛とか、色々です」とヨルクは声を少し裏返しつつ返答した。ヒヨリは興味深そうに「護衛!」と頬を蒸気させ、尚のことじっくりとヨルクの胸板を凝視する。その顔すらも美しくて、ヨルクはぐ、と息を詰めた。心臓に負荷がかかって幸福すぎて死にそうという今までにない感覚に、ヨルクはいっぱいいっぱいであった。

「道理で、綺麗に筋肉がついてるわけですね。かっこいいです」
「えーと…、ぅあ、その。そんなことは……」

 ヨルクは人生で初めて人の世辞に謙遜するという経験をした。ヨルクにとって謙遜というよりかそれは純然たる事実なのだが、なんといっても、ヨルクは世辞の一つも言えないレベルの見た目であったので。勿論それがヒヨリの営業トークだということは分かっているのだが、それでもヨルクは顔面の表情筋が揃ってむずむずするような気持ちだった。

「ね、ヨルク様。屈んでください」
「うえ、あ、……はい、勿論」

 屈んでほしいという要望に応えた結果がキスであったと言う経験則(一度だけだけれども)のあるヨルクは、ヒヨリのその言葉に過剰に反応してしまった。何を期待しているのか、と自分で自分を律したヨルクは、ヒヨリの言う通りにと再び中腰の姿勢を取る。そうしてヨルクに訪れたのは、まさに期待通りの口付けであった。

「あっ、……んう?!」

 期待通りとはいえまさか実際に身に起こるとは思っていなかったヨルクは、突然のキスに驚きの声を漏らし――それに伴い薄く開いた口唇に、ヒヨリの舌がぬるりと滑り込んだ。くちゅり。舌と舌が絡み、唾液が水音を鳴らす。探るようなヒヨリの舌が、上顎、舌の裏側、側面を次々と嬲っていく。
 腰の力が徐々に抜けていき、先程のように突然すっ転ぶという醜態を晒さずには済んだものの、ヨルクはゆっくりと床にしゃがみ込んでしまった。それに合わせて一緒に座り込んだヒヨリの舌は、まだ足りないとばかりにヨルクの咥内を遊び回っている。情けないことに全く力が入らず、ヒヨリを引き離すことすら(勿論引き離したい等とは微塵も思っていないが)難しい。
 漸く離れていったヒヨリとヨルクの間には、つう、と糸が引き、そしてゆっくりと細くなり消えていった。

「ひ、より、」
「嫌じゃない、ですか?ちょっとでも良いと思ってもらえたら嬉しいです」

 ちょっとどころではない。先程部屋でヒヨリから受けたキスだけでもヨルクには十分すぎる程であったのに、舌を挿入してのキスまでされヨルクは正直キャパオーバーである。勿論そんな本音を吐露することは出来ず、ヨルクは震える声で「すごく良いです」と返すことしか出来なかったけれども。

 その後ヨルクは度重なるヒヨリからのキスを受けつつ、(入浴するのだから当たり前だが)濡れるからとお互いに服を脱ぎ(ヒヨリは大きめのバスタオルを身に巻いていたが身体のシルエットがありありと分かるのでそれだけで官能的だった)、言葉以上の意味を過分に含んで「身体を洗ってもらった」のだった。








 ◇









 気付けば入浴を終えていたヨルクは、(ほぼ意識外ではあるが)ヒヨリに促されるままにかろうじて下着だけは身に着け、ベッドへと座っていた。ヒヨリはいつの間にやらナイトドレスを着直しているので、恐らくその下もしっかりと身に着けているのだろう。具体的に想像すると色々と大変なことになるので、ヨルクは頭が働かないながらに自重する。
 有り体に言えば、ヨルクとヒヨリは最後まで致したわけではない(が、それに限りなく近い行為はあったとだけ記しておく)。それでも、浴室が実は死後の楽園であったと言われても何一つ疑いを持たないくらいの経験を経たヨルクはぼんやりと空虚を見つめていた。もしかすれば本当に死んでいるのかもしれないとどこか冷静に考えていると(全く冷静ではない)、「ヨルク様」と相も変わらず凛とした美しい声がヨルクを呼ぶ。漸く現実世界に戻ってきたヨルクは、先程までのことが実際に身に起きたのだと理解し顔に熱を集中させた。

「すみません、呆けてしまっていて……。……その、すごくて……」
「そう言ってもらえて良かったです」

 まるで子供のような――性的な情緒で言えばあながち間違いではない――言葉を返したヨルクに、ヒヨリは慈悲深くもふわりと笑みを浮かべ、ヨルクの瞳をじっと見つめた。ヨルクがドギマギしながらもなんとかヒヨリの黒く煌めいた瞳を見つめ返すと、その瞳がゆっくりと閉じられたので、ヨルクは思わず息を呑んだ。浴室では、ヒヨリが自ら瞳を閉じるのはキスをする合図だった。まさか自分がヒヨリに口付ける等許されるのだろうか――…そんな気持ちを抱えつつもその誘惑に乗ったヨルクは、震える両手でヒヨリの二の腕を掴んだ。力を入れれば折れてしまうのではないかと恐怖に駆られ、実際には掴んだというよりかただ触れただけだったけれども。
 ゆっくりと唇同士を触れ合わせたヨルクは、堪らなくなって誘うように開かれたヒヨリの上唇と下唇の間へと舌を滑り込ませた。それに応えるようにヒヨリの舌もヨルクの舌へと触れる。次第に絡み合ったそれがくちゅくちゅと水音を立てるのを聞きながら、ヨルク自身のものとは到底思えない程渇いた声でヒヨリの名を呼ぶと、「ん、」とヒヨリがくぐもった声を返す。それだけで自分の全てを受け入れてもらえるような心地になるなんて、キスというのはなんて幸せで厄介なものなのだろうかとヨルクは漠然と考えた。

「ヨルク…っ、ん、う……」

 切なげにヨルクの名前を呼ぶヒヨリの声を聴いて、ヨルクは思わずヒヨリの腰を引き寄せた。少しひんやりとしたヒヨリの身体が(正確には服越しだが)、じわじわとヨルクの熱に侵食されていく。このまま、際限なくひとつになってしまいたい。ヨルクの肌とヒヨリの肌が触れ合い、溶け合えてしまえたなら、きっと幸福のまま何一つの未練もなくこの世から旅立てるとさえ思った。
 そんな気持ちだったからだろうか。少しずつヒヨリの身体へと押し迫った結果、気付けばヨルクはヒヨリをベッドへと押し倒していた。すぐに退いた方が、等と考える前に、ヒヨリが全てを許すような美しい微笑みを浮かべる。嬉しくなって再び離れたヒヨリの唇を追い求めれば、それさえもヒヨリはなんの抵抗もなく受け入れた。

「ヒヨリの身体に、触れても……?」
「勿論です、ヨルク様。自由に触れて良いと、お伝えしましたでしょう?」
「……ああ、ヒヨリ…。もし可能なら、ヒヨリにもヨルクと呼んでもらいたいのですが、駄目ですか?先程のように…」
「…………ヨルク…」

 ヒヨリに自身の名前を呼ばれた。それだけで、喜びが胸を支配する。名前を呼ばれるということがこんなにも嬉しいことだったなんて、ヨルクは知らなかった。蔑みのない視線、向けられる笑顔、温かい触れ合い――ヒヨリから受け取る全てが、ヨルクにとって初めて価値のある大切なものだった。








 最中のことは、正直なところ殆ど覚えていない――というと語弊があるが、少なくとも、何をどう考えてどう進めたかというのは、さっぱり残っていなかった。ただヒヨリを大切にしたい気持ちと言い表せない満足感の中で、ヒヨリが見せる可愛らしくて扇情的な顔にひたすら翻弄され、そして初めての快楽も相まって無我夢中だった。途中何度も何度も思いの丈をぶつけた気はするしそれらは紛れもなく本音だったけれども、思ったことを全て口に出したのでヒヨリがそれらを聞いてどんな反応だったのかは、行為による反応に紛れて分からない。ずっと、この時が続けばいいのにと思っていたことだけは覚えている。

 起きてすぐ、ヨルクは自分の目の前で無防備に眠る女神を見た。一瞬何事があったのかと思考を止めて、その女神がヒヨリという名の娼婦であったことを思い出す。
 出会えたことがそもそも奇跡であったけれども、娼婦という職業柄今後ヒヨリは他の男にも抱かれるのだと思えば胸が捻られるような痛みを覚えた。独占したい。烏滸がましい。自分だけを見てほしい。また幸せなときを共に過ごしたい。そんなことを思えば嫌われる。離れていってほしくない。波のように押し寄せる感情にヨルクが沈みそうになったとき、すり、とヒヨリがヨルクの胸板へと頬を摺り寄せた。それだけで、ヨルクの昏い感情が再び出会えた奇跡への喜びへと塗り替えられる。

「ヒヨリ……、愛しています」

 思わず呟いた言葉で、ヨルクは漸く自分の中の感情に気が付いた。愛している。こんな一晩の逢瀬で、ヨルクはヒヨリを愛してしまった。
 その言葉を聞いてかそれともヨルクが身じろいだからか、ヒヨリがぼんやりと瞼を押し上げる。ゆっくりと押し開かれる漆黒の瞳は、まるでヨルクの視線を縫い付けるかのような美しさだった。未だ全開ではない瞼のヒヨリは微睡みの中にいるのか、ぼんやりとヨルクの方を見遣って、優し気に微笑む。起き抜けの無防備な状態のヒヨリから向けられたそれに、ヨルクは泣きそうになった。

 ヨルクはいそいそとベッドから起き上がり、せめてもの格好つけに下着とスラックスを履いた。ある程度覚醒したのかきょとりと不思議そうにヨルクを見つめるヒヨリの視線を受けながら、ヨルクは床へと跪く。少しでもヒヨリの目に誠実に映るように。

「ヒヨリ。一晩共に過ごしただけで何をと思うかもしれませんが、私は心底貴女を愛してしまいました。改めて、私の妻になってほしい。……駄目でも、明日以降貴女の全ての夜を買いたい。貴女が他の誰かにと思うだけで、胸が張り裂けてしまいそうなんです。どうか、お願いします」

 ヨルクの思うままを口にして、ヨルクはじっとヒヨリを見上げた。ヨルクを見るヒヨリは、困惑の表情を浮かべている。拒絶でもなんでも受け止めるつもりでヨルクはヒヨリの答えを待ったが、ヒヨリは一向に口を開かずに固まったままだ。やはり、自分なんかでは駄目だったのか――そう思ったヨルクは、情けないことに頬を次々と涙が零れ落ちるのを感じた。当たり前のことで泣くなど、醜悪な見目の客相手にこんなにも優しいヒヨリを困らせるだけなのに。
 そんなヨルクの泣き顔を見たヒヨリは、焦ったように口を開く。

「えっと、あの。言ってなかったかもしれませんが、私、攫われてこの娼館に買われてて」
「知っています。マルタ殿から聞きました」
「だからその…、辞めたくても、勝手に辞められないんです」
「貴女を妻に出来る権利を下さるなら、いくらでも払います」
「そんな、私なんかに」

 ヨルクはある程度稼ぎのある仕事をしているし、自身の稼ぎだけでも二人で生活を送るくらいなら恐らく問題ない。使用人を雇うとなるとそれなりにお金はかかるだろうが、最悪料理が出来る使用人さえいればそれ以外はヨルクで事足りる。料理も出来なくはないがあまり得意ではないので、ヒヨリを満足させてあげられるかというと難しい。
 加えて、まだ一度も手を付けたことのない父からの手切れ金貯金が残っている。それに手を付けたとして、ヒヨリ一人を買い取るだけなら然程額は減らないだろう。悲しいことに、人攫いに遭った人間の金銭的価値はそれ程高くない。

「私の妻になるのが嫌なのでしたら、せめて夜だけでも買わせてください。私に抱かれるのが嫌だと仰るなら、触れなくても構いません。ただ、貴女が他の男に触られないのであればそれだけで」

 娼婦を一人買い取るよりもその娼婦の一生の夜を買う方が高くつくだろうが、それでさえ貯金を食い潰すには至らない。至ったところで、ヨルクがこれまで以上に仕事に励めば良いだけだ。ヒヨリがヨルクのことを視界にも入れたくないと願うならば、その時間だけを買って会えなくても良い。いや、欲を言えば遠くからでも良いので見つめさせてほしいけれども、そこはヒヨリに合わせるつもりである。
 言葉にすれば重すぎる考えをぐるぐると巡らせていたヨルクの耳に、「私で良ければ、その」とか細い女神――もといヒヨリの声が入ってくる。

「妻に、してください」

 その言葉の意味を理解して泣き笑いを浮かべる醜悪な筈のヨルクを見て、ヒヨリは穏やかな表情を浮かべる。震えの止まらない腕で何とかヒヨリを抱きしめて、そうして背中に回ってきたヒヨリの手に、ヨルクは再度頬を涙で濡らしたのだった。








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