34 / 134
パーティー!
パーティー当日。
朝早くに迎えが来て、慌ただしくツィーゲ伯爵のセカンドハウスに行った。
……そこで。
…………なぜか。
おれが風呂に入れられてオイルマッサージされてかつらを被らされてドレスを着せられました。なんで女性がいないのにドレスがあるんだよ!!
メリハリボディは憧れの的!ってコルセットも締められました。かかとの高い靴も履かされ、生まれたての子鹿よろしく、ぷるぷるしています。
「チサトせんせい、お姫様みたい……」
「お姫様っ!?」
女性がいないのにお姫様って!?
「あぁ、正にお姫様だね。小柄で華奢でたおやかで儚げな美貌だ」
つまり、女性的な人を『姫』と呼ぶのか。翻訳だしな。それにしてもおれだってもう16歳でさすがに女の子に間違えられる事なんてないはず!!
って、思ったのに。
メイク技術か!! 誰でも美女になっちゃう整形メイクかよ!!
侍従すごい。
そしてツィーゲ伯爵にエスコートされ、ギゼを従えて領主の屋敷へドナドナされました。
「!!」
いるよね。お気に入りだもんね。
て言うか警備というよりお客さん?
会場にはフィールがいました。あと副隊長さんもエルマーさんも他の隊員の方々も。
第一部隊を労う会なんだって。
パートナー連れの人、1人の人、それに隊服じゃない、タキシードやドレスや民族服っぽい服で着飾った人もいる。
隊員と仲良くなりたい人達らしい。
え? お見合いパーティーだったの?
「本日は第一部隊の隊員達に楽しんでもらうためのパーティーだ。無礼講で楽しんでくれたまえ」
領主の簡単な挨拶でパーティーは始まり、ツィーゲ伯爵はおれたちを連れて領主に挨拶をした。
「この姫がテオフィールの?」
「そうだ。美しいだろう?」
2人がかりで覗き込まれて恥ずかしい。
こんな仮装で美しいとか言われても……地顔は全然別人ですよ!!
「ギゼラ君、主人とパートナーがパーティーに出席する場合、一緒に来ることもあるし、別室で待機する事もあるんだよ」
「は、はい!」
「あのぅ、なんでぼくエスコートされる役なんですか?」
「ギゼラ君がお世話しやすいかと思ってね」
なるほど。
知らない人でギゼが失敗して怒られたりしないように配慮したのか。やっぱり良い人なんだ。
「ではデーメル隊長に挨拶しようか?」
良い人じゃないかも!!
こんな格好、いくら親ばかフィルターがかかってても笑われるよ! 逃げ出したい!!
でも、靴のせいで立っているのがやっとなおれはツィーゲ伯爵に捕まってないと歩く事もままならない。
「デーメル隊長。今日の私のパートナーを自慢させてくれ!」
「ツィーゲ伯爵、本日は隊員達を…… ギゼ?」
「たいちょうさん! チサトせんせい、きれいでしょ?」
って、ドヤ顔でばらさないでぇ!!
おれがこの姿になってからギゼは頬を薔薇色に染めて目を潤ませて、それはもう美少女感満載だった。そうか、自慢したかったのか。
「チサト…… なのか」
「デーメルさん、こ、こんばんは」
「チサトか!? こりゃ化けたな!」
「副隊長さん……」
おれの女装姿とか何のネタだよ!
「伯爵、チサトがなぜあなたのパートナーなのですか?」
「それはね、ギゼに侍従の体験をしてもらうに当たって、失敗しても怒ったりしないであろうチサトくんにお願いしたんだ。ギゼラ君、チサトくんのお世話はどうだった?」
「はい! せんせいがきれいになっていくのをみて、ごしゅじんさまを だいじにしたいきもちが わかりました!」
ギゼ……
「……ではチサトの役目はもう終わりですね?」
「そうだな。だがせっかくだからここからは客としてもう少し楽しんで行ってくれると嬉しいな」
「お客さん!? ごはんたべていいの?」
「あぁ。好きなだけ食べなさい」
「やったぁ! ごしゅじんさま、ありがとうございます!!」
「ギゼ、カイに恨まれるぞ?」
「でも……」
「明日、気に入った料理を孤児院に届けさせるよ。だから気にせずお食べ」
「「ごしゅじんさま!!」」
思わずギゼとハモってしまった。(笑)
お言葉に甘えて食べるぞー!!
「……あの、デーメルさん、ぼく……歩けなくて……掴まらせてもらっても良いですか?」
「歩けない?」
「はい、靴が……」
靴を見せようとスカートを捲ると、なぜか会場内からどよめきが起きた。
「チサト! その姿で肌を晒さないでくれ」
男だし膝下しか見えてないと思うけど……。 でもそうか、ドレス着て化けてるし、ミニスカで見える太ももよりよりロングスカートで見えるふくらはぎの方がエロく見えるやつかな? チラリズムだっけ? まぁ、歩きにくいアピールはできただろうからこれ以上見せる必要はないよー。
デーメルさんの腕に掴まろうと手を伸ばし、1歩前に出た途端、盛大にコケてカツラが飛んだ。……痛い。
心配したギゼとデーメルさんが駆け寄ってくれたけど副隊長さんが爆笑してるし、まわりの私服の人たちは笑いをこらえてプルプルしてる。あ、領主様達は目が点になってる。いっそ笑ってくれ!!
助け起こされたおれの髪を手櫛で整え、カツラに飾られてた花を取っておれの耳の後ろあたりにつけて整えてくれたのは副隊長さん。器用だな。
デーメルさんがこちらの方がチサトらしくて好きだ、と言ってくれた。甘いぃぃぃぃ!!
朝早くに迎えが来て、慌ただしくツィーゲ伯爵のセカンドハウスに行った。
……そこで。
…………なぜか。
おれが風呂に入れられてオイルマッサージされてかつらを被らされてドレスを着せられました。なんで女性がいないのにドレスがあるんだよ!!
メリハリボディは憧れの的!ってコルセットも締められました。かかとの高い靴も履かされ、生まれたての子鹿よろしく、ぷるぷるしています。
「チサトせんせい、お姫様みたい……」
「お姫様っ!?」
女性がいないのにお姫様って!?
「あぁ、正にお姫様だね。小柄で華奢でたおやかで儚げな美貌だ」
つまり、女性的な人を『姫』と呼ぶのか。翻訳だしな。それにしてもおれだってもう16歳でさすがに女の子に間違えられる事なんてないはず!!
って、思ったのに。
メイク技術か!! 誰でも美女になっちゃう整形メイクかよ!!
侍従すごい。
そしてツィーゲ伯爵にエスコートされ、ギゼを従えて領主の屋敷へドナドナされました。
「!!」
いるよね。お気に入りだもんね。
て言うか警備というよりお客さん?
会場にはフィールがいました。あと副隊長さんもエルマーさんも他の隊員の方々も。
第一部隊を労う会なんだって。
パートナー連れの人、1人の人、それに隊服じゃない、タキシードやドレスや民族服っぽい服で着飾った人もいる。
隊員と仲良くなりたい人達らしい。
え? お見合いパーティーだったの?
「本日は第一部隊の隊員達に楽しんでもらうためのパーティーだ。無礼講で楽しんでくれたまえ」
領主の簡単な挨拶でパーティーは始まり、ツィーゲ伯爵はおれたちを連れて領主に挨拶をした。
「この姫がテオフィールの?」
「そうだ。美しいだろう?」
2人がかりで覗き込まれて恥ずかしい。
こんな仮装で美しいとか言われても……地顔は全然別人ですよ!!
「ギゼラ君、主人とパートナーがパーティーに出席する場合、一緒に来ることもあるし、別室で待機する事もあるんだよ」
「は、はい!」
「あのぅ、なんでぼくエスコートされる役なんですか?」
「ギゼラ君がお世話しやすいかと思ってね」
なるほど。
知らない人でギゼが失敗して怒られたりしないように配慮したのか。やっぱり良い人なんだ。
「ではデーメル隊長に挨拶しようか?」
良い人じゃないかも!!
こんな格好、いくら親ばかフィルターがかかってても笑われるよ! 逃げ出したい!!
でも、靴のせいで立っているのがやっとなおれはツィーゲ伯爵に捕まってないと歩く事もままならない。
「デーメル隊長。今日の私のパートナーを自慢させてくれ!」
「ツィーゲ伯爵、本日は隊員達を…… ギゼ?」
「たいちょうさん! チサトせんせい、きれいでしょ?」
って、ドヤ顔でばらさないでぇ!!
おれがこの姿になってからギゼは頬を薔薇色に染めて目を潤ませて、それはもう美少女感満載だった。そうか、自慢したかったのか。
「チサト…… なのか」
「デーメルさん、こ、こんばんは」
「チサトか!? こりゃ化けたな!」
「副隊長さん……」
おれの女装姿とか何のネタだよ!
「伯爵、チサトがなぜあなたのパートナーなのですか?」
「それはね、ギゼに侍従の体験をしてもらうに当たって、失敗しても怒ったりしないであろうチサトくんにお願いしたんだ。ギゼラ君、チサトくんのお世話はどうだった?」
「はい! せんせいがきれいになっていくのをみて、ごしゅじんさまを だいじにしたいきもちが わかりました!」
ギゼ……
「……ではチサトの役目はもう終わりですね?」
「そうだな。だがせっかくだからここからは客としてもう少し楽しんで行ってくれると嬉しいな」
「お客さん!? ごはんたべていいの?」
「あぁ。好きなだけ食べなさい」
「やったぁ! ごしゅじんさま、ありがとうございます!!」
「ギゼ、カイに恨まれるぞ?」
「でも……」
「明日、気に入った料理を孤児院に届けさせるよ。だから気にせずお食べ」
「「ごしゅじんさま!!」」
思わずギゼとハモってしまった。(笑)
お言葉に甘えて食べるぞー!!
「……あの、デーメルさん、ぼく……歩けなくて……掴まらせてもらっても良いですか?」
「歩けない?」
「はい、靴が……」
靴を見せようとスカートを捲ると、なぜか会場内からどよめきが起きた。
「チサト! その姿で肌を晒さないでくれ」
男だし膝下しか見えてないと思うけど……。 でもそうか、ドレス着て化けてるし、ミニスカで見える太ももよりよりロングスカートで見えるふくらはぎの方がエロく見えるやつかな? チラリズムだっけ? まぁ、歩きにくいアピールはできただろうからこれ以上見せる必要はないよー。
デーメルさんの腕に掴まろうと手を伸ばし、1歩前に出た途端、盛大にコケてカツラが飛んだ。……痛い。
心配したギゼとデーメルさんが駆け寄ってくれたけど副隊長さんが爆笑してるし、まわりの私服の人たちは笑いをこらえてプルプルしてる。あ、領主様達は目が点になってる。いっそ笑ってくれ!!
助け起こされたおれの髪を手櫛で整え、カツラに飾られてた花を取っておれの耳の後ろあたりにつけて整えてくれたのは副隊長さん。器用だな。
デーメルさんがこちらの方がチサトらしくて好きだ、と言ってくれた。甘いぃぃぃぃ!!
あなたにおすすめの小説
公爵家の五男坊はあきらめない
三矢由巳
BL
ローテンエルデ王国のレームブルック公爵の妾腹の五男グスタフは公爵領で領民と交流し、気ままに日々を過ごしていた。
生母と生き別れ、父に放任されて育った彼は誰にも期待なんかしない、将来のことはあきらめていると乳兄弟のエルンストに語っていた。
冬至の祭の夜に暴漢に襲われ二人の運命は急変する。
負傷し意識のないエルンストの枕元でグスタフは叫ぶ。
「俺はおまえなしでは生きていけないんだ」
都では次の王位をめぐる政争が繰り広げられていた。
知らぬ間に巻き込まれていたことを知るグスタフ。
生き延びるため、グスタフはエルンストとともに都へ向かう。
あきらめたら待つのは死のみ。
虚ろな檻と翡翠の魔石
篠雨
BL
「本来の寿命まで、悪役の身体に入ってやり過ごしてよ」
不慮の事故で死んだ僕は、いい加減な神様の身勝手な都合により、異世界の悪役・レリルの器へ転生させられてしまう。
待っていたのは、一生を塔で過ごし、魔力を搾取され続ける孤独な日々。だが、僕を管理する強面の辺境伯・ヨハンが運んでくる薪や食事、そして不器用な優しさが、凍てついた僕の心を次第に溶かしていく。
しかし、穏やかな時間は長くは続かない。魔力を捧げるたびに脳内に流れ込む本物のレリルの記憶と領地を襲う未曾有の魔物の群れ。
「僕が、この場所と彼を守る方法はこれしかない」
記憶に翻弄され頭は混乱する中、魔石化するという残酷な決断を下そうとするが――。
【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。
転生令息は冒険者を目指す!?
葛城 惶
BL
ある時、日本に大規模災害が発生した。
救助活動中に取り残された少女を助けた自衛官、天海隆司は直後に土砂の崩落に巻き込まれ、意識を失う。
再び目を開けた時、彼は全く知らない世界に転生していた。
異世界で美貌の貴族令息に転生した脳筋の元自衛官は憧れの冒険者になれるのか?!
とってもお馬鹿なコメディです(;^_^A
運命の番は僕に振り向かない
ゆうに
BL
大好きだったアルファの恋人が旅先で運命の番と出会ってしまい、泣く泣く別れた経験があるオメガの千遥。
それ以来、ずっと自分の前にも運命の番があらわれることを切に願っていた。
オメガひとりの生活は苦しく、千遥は仕方なく身体を売って稼ぐことを決心する。
ネットで知り合った相手と待ち合わせ、雑踏の中を歩いている時、千遥は自分の運命の番を見つけた。
ところが視線が確かに合ったのに運命の番は千遥を避けるように去っていく。彼の隣には美しいオメガがいた。
ベータのような平凡な見た目のオメガが主人公です。
ふんわり現代、ふんわりオメガバース、設定がふんわりしてます。
完結しました!ありがとうございました。
運悪く放課後に屯してる不良たちと一緒に転移に巻き込まれた俺、到底馴染めそうにないのでソロで無双する事に決めました。~なのに何故かついて来る…
こまの ととと
BL
『申し訳ございませんが、皆様には今からこちらへと来て頂きます。強制となってしまった事、改めて非礼申し上げます』
ある日、教室中に響いた声だ。
……この言い方には語弊があった。
正確には、頭の中に響いた声だ。何故なら、耳から聞こえて来た感覚は無く、直接頭を揺らされたという感覚に襲われたからだ。
テレパシーというものが実際にあったなら、確かにこういうものなのかも知れない。
問題はいくつかあるが、最大の問題は……俺はただその教室近くの廊下を歩いていただけという事だ。
*当作品はカクヨム様でも掲載しております。
【WEB版】監視が厳しすぎた嫁入り生活から解放されました~冷徹無慈悲と呼ばれた隻眼の伯爵様と呪いの首輪~【BL・オメガバース】
古森きり
BL
【書籍化決定しました!】
詳細が決まりましたら改めてお知らせにあがります!
たくさんの閲覧、お気に入り、しおり、感想ありがとうございました!
アルファポリス様の規約に従い発売日にURL登録に変更、こちらは引き下げ削除させていただきます。
政略結婚で嫁いだ先は、女狂いの伯爵家。
男のΩである僕には一切興味を示さず、しかし不貞をさせまいと常に監視される生活。
自分ではどうすることもできない生活に疲れ果てて諦めた時、夫の不正が暴かれて失脚した。
行く当てがなくなった僕を保護してくれたのは、元夫が口を開けば罵っていた政敵ヘルムート・カウフマン。
冷徹無慈悲と呼び声高い彼だが、共に食事を摂ってくれたりやりたいことを応援してくれたり、決して冷たいだけの人ではなさそうで――。
カクヨムに書き溜め。
小説家になろう、アルファポリス、BLoveにそのうち掲載します。
すべてを奪われた英雄は、
さいはて旅行社
BL
アスア王国の英雄ザット・ノーレンは仲間たちにすべてを奪われた。
隣国の神聖国グルシアの魔物大量発生でダンジョンに潜りラスボスの魔物も討伐できたが、そこで仲間に裏切られ黒い短剣で刺されてしまう。
それでも生き延びてダンジョンから生還したザット・ノーレンは神聖国グルシアで、王子と呼ばれる少年とその世話役のヴィンセントに出会う。
すべてを奪われた英雄が、自分や仲間だった者、これから出会う人々に向き合っていく物語。