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第二章
side蒼 57
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数か月が経過し、臨月に入った。
あと少しでお腹の子に会える。
少しドキドキする。
お腹の子は順調に成長して、お腹もだいぶ目立つようになってきた。
腰に負担がかかってきて、家事をするのも辛くなってきた。
一縷の前では辛い素振りを見せないようにしていたんだけど、バレてしまったようだった。
掃除機ロボットを買ってくれて、掃除機をかける負担がなくなった。
買い物も宅配サービスを契約してくれて、毎日買い物に行く負担がなくなった。
その他の家事も家事が苦手なはずの一縷が代わってやってくれた。
少しくらいは動けると言っても、容認してくれず、ほとんどやってくれている。
申し訳なく感じてしまう。
数日後、いつものように朝仕事に行く一縷を見送って、ある程度の家事を済ませて落ち着いた時だった。
「痛っ…」
お腹が急に痛み出した。
ズボンが濡れている。
破水した。
始業時間始まってまだ少ししか経ってなくて、仕事に影響出るかもしれないけど、とりあえず一縷に連絡を入れる。
【陣痛来たっぽい】
メールを送ってすぐ折り返し電話がかかってきた。
「もう病院行くか?」
「まだ大丈夫だと思う」
「俺、帰った方がいい?」
「まだ間隔長いから大丈夫だよ」
「帰ってくるまで待ってるよ」
「入院の荷物は玄関に置いてあるんだけど、場所分かるか?」
「分かるよ」
「なるべく急いで帰るから」
「うん。待ってるね」
「何かあったらすぐ連絡しろよ?」
「分かってるよ。お仕事がんばって」
電話を切ってからもお腹の痛みは増すばかりだった。
(これはヤバイかも…)
そう思い病院に電話してみる。
「すみません。東条と申します。Ω専門の産科に繋いでいただけますか?」
『少々お待ちください』
少し待つと、産科に繋いでもらえた。
「東条と申します。破水して、陣痛っぽいのもあるんですけど…」
『分かりました。今から来てください』
「はい。もしかして、すぐ入院ですか?」
『そうなるかもしれないので、入院の荷物も一応一緒に持ってきてください』
「分かりました」
電話を切り、入院する時の服に着替える。
もし急に病院に行くことになっても慌てないようにって、一縷に言われて着替えやら入院用の荷物やらを準備させられていた。
いざ一人の時に入院になるなんて思っていなくて、正直不安で押しつぶされそうだったけど、準備している間に頭が冷えてきた。
忘れ物がないか確認しているところへ一縷が帰ってきた。
今の時間はまだ仕事のはず。
どうしたのだろう?
もしかして体調悪いとか?
でも一縷の顔は体調が悪いようには見えない。
むしろ、急いで帰ってきましたと言わんばかりに汗だくで、息が上がっていて、頬が紅潮していた。
「病院に行くのか?」
「あれ?いち、もう帰ってきたの?」
「仕事が手につかなくてな…」
「ごめんね。まだ言わなくてもいいかなと思ったんだけど…」
「いや、教えてくれなくて急に入院したと言われたらもっと心配したから、言ってくれてよかったよ」
「ごめんね」
「これから入院か?」
「うん。病院に連絡したら来てくださいって言われた」
「それじゃ、一緒に行こうか」
「うん」
一縷はさりげなく入院用の荷物を持ってくれて、二人で病院に向かうタクシーに乗り込んだ。
あと少しでお腹の子に会える。
少しドキドキする。
お腹の子は順調に成長して、お腹もだいぶ目立つようになってきた。
腰に負担がかかってきて、家事をするのも辛くなってきた。
一縷の前では辛い素振りを見せないようにしていたんだけど、バレてしまったようだった。
掃除機ロボットを買ってくれて、掃除機をかける負担がなくなった。
買い物も宅配サービスを契約してくれて、毎日買い物に行く負担がなくなった。
その他の家事も家事が苦手なはずの一縷が代わってやってくれた。
少しくらいは動けると言っても、容認してくれず、ほとんどやってくれている。
申し訳なく感じてしまう。
数日後、いつものように朝仕事に行く一縷を見送って、ある程度の家事を済ませて落ち着いた時だった。
「痛っ…」
お腹が急に痛み出した。
ズボンが濡れている。
破水した。
始業時間始まってまだ少ししか経ってなくて、仕事に影響出るかもしれないけど、とりあえず一縷に連絡を入れる。
【陣痛来たっぽい】
メールを送ってすぐ折り返し電話がかかってきた。
「もう病院行くか?」
「まだ大丈夫だと思う」
「俺、帰った方がいい?」
「まだ間隔長いから大丈夫だよ」
「帰ってくるまで待ってるよ」
「入院の荷物は玄関に置いてあるんだけど、場所分かるか?」
「分かるよ」
「なるべく急いで帰るから」
「うん。待ってるね」
「何かあったらすぐ連絡しろよ?」
「分かってるよ。お仕事がんばって」
電話を切ってからもお腹の痛みは増すばかりだった。
(これはヤバイかも…)
そう思い病院に電話してみる。
「すみません。東条と申します。Ω専門の産科に繋いでいただけますか?」
『少々お待ちください』
少し待つと、産科に繋いでもらえた。
「東条と申します。破水して、陣痛っぽいのもあるんですけど…」
『分かりました。今から来てください』
「はい。もしかして、すぐ入院ですか?」
『そうなるかもしれないので、入院の荷物も一応一緒に持ってきてください』
「分かりました」
電話を切り、入院する時の服に着替える。
もし急に病院に行くことになっても慌てないようにって、一縷に言われて着替えやら入院用の荷物やらを準備させられていた。
いざ一人の時に入院になるなんて思っていなくて、正直不安で押しつぶされそうだったけど、準備している間に頭が冷えてきた。
忘れ物がないか確認しているところへ一縷が帰ってきた。
今の時間はまだ仕事のはず。
どうしたのだろう?
もしかして体調悪いとか?
でも一縷の顔は体調が悪いようには見えない。
むしろ、急いで帰ってきましたと言わんばかりに汗だくで、息が上がっていて、頬が紅潮していた。
「病院に行くのか?」
「あれ?いち、もう帰ってきたの?」
「仕事が手につかなくてな…」
「ごめんね。まだ言わなくてもいいかなと思ったんだけど…」
「いや、教えてくれなくて急に入院したと言われたらもっと心配したから、言ってくれてよかったよ」
「ごめんね」
「これから入院か?」
「うん。病院に連絡したら来てくださいって言われた」
「それじゃ、一緒に行こうか」
「うん」
一縷はさりげなく入院用の荷物を持ってくれて、二人で病院に向かうタクシーに乗り込んだ。
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