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邪神復活そして
しおりを挟む「‥‥判った」
「お兄ちゃん‥‥」
ミミの魔法の声が聞こえてきた。
「ごめんなミミ、アリー」
僕は観念してその箱に入ると箱は自動的に扉がしまり、次の瞬間周囲から黒い煙が充満してくる。
「よし!‥‥よし!」
ジーンの奴が何か言っているのが聞こえるが僕は少しづつ意識が遠くなってくる。次第に僕の身体に闇が入り込んでくるのを感じた。
呆然としていると身体の隅から真っ黒に染まっていのが見える。
9分ほど染まりほぼ乗っ取られた頃、勝手に口が動き話し始める。
「良くやったぞ下郎、褒めてやろう」
「邪神様~有難き幸せでございます」
「こいつは中々良い具合だ、お前に褒美をくれてやろう」
ドグシャ!
ガラガラ……ズズン……
手が動き空間ごと部屋ごとジーンを八つ裂きにした。膨大な空間を掴み握りつぶす感触が伝わってくるのを遠い意識で感じる。
「ヒィイイ」
悲鳴を上げて逃げ出そうとする他の占い師や官吏を掴み、そして握りつぶす。
グシャ!
「あっはっは、愉快愉快」
自分の口から気持ちの悪い、ひび割れた声が出る。
「お兄ちゃん!」
ミミが魔法で叫んだ声が僕を僅か目覚めさせる。それは凄く好ましい声だった。僕の大好きな……。
「なんだお前は?ホウ、半魔だな俺の子袋にしてくれよう」
「テイちゃんやめて!」
アリーの声も伝わってきた。半分眠っていた僕の意識にアリーの声が響いた。
「解った、やめる、ぐ、ギギ……何故だ!乗っ取ったはず!」
「お兄ちゃん!頑張って!」
判っているよミミ、僕はいつだって好きな人の為に限界を突破するんだ。
「グギグギグギ……」
「じゃあな、邪神さん、ミミ、アリー愛してる」
コォオオオオ……
闇に覆われた全身の内側から光が溢れてくる。
ドバン!
僕の中から2人に対する温かい気持ちが溢れ光り輝き邪神の闇を払い飛ばした。
壊れた箱から出て立ち上がり、皆のもとに歩む足は軽かった。
「よしっ!皆で家に帰ろう、ミミも一緒においで」
全員で半壊した神殿を出てリアの部屋から僕たちの世界に帰った。
「決めたんだ、僕は好きな人の為に何でもすると」
「何をしてくれるの?」
「全員を僕の嫁にして幸せにするんだ」
「それは駄目ー!」
2人が同時に叫んだが僕は聞いてなかった。
駄目なものはない、僕は限界突破したのだから。
~~~終わり~~~
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さらっと軽く読めるところが良い。ただ、ミミとアリーだけでなく、リアも一緒になる結末がみたかった。
かたくなすぎる思い込みは面白くない
最後あっけなさすぎw