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15 真っ白に染まった結果
ブラッドリーは先に馬車から下りてさっと手を差し出した。
ドロテアが片手でウエディングドレスの裾を摘まんで、もう片方の手をブラッドリーの手と重ねた瞬間、足が宙に浮いた。
「きゃっ」
「白い。真っ白だ。君の背中に羽が見える」
急な浮遊感にドロテアがそっと目を開けるとブラッドリーにお姫様抱っこされていた。
「飲み過ぎでは?」
「一滴も飲んでいない。一瞬でも目を離せば君がどこかへ羽ばたいてしまいそうで式の間ずっと不安だった!」
それで帰りの馬車の中でも膝に乗せられて抱き締められていたのね。困った人、なんて思いつつもドロテアはブラッドリーの頬に手を添えた。
今ブラッドリーの両頬にはいくつかの口紅の痕がついている。式を終えて浮かれたドロテアがつけたものだ。キスマークではないので拭けば落ちてしまうが、自分がつけたと思うとなかなかいい。私は所有欲も強いのかもしれない、なんてドロテアが考えていると、ブラッドリーがとんでもない事を言った。
「私は君が飛んでいかないよう今すぐ檻を造らせようと考えている。ああそうだ、たまには庭で散歩もできるように長さのある鎖も造らせておかねば」
「まず、私には飛んでいくような羽がありません」
「何を言う。君の羽は真っ白だ」
「ウエディングドレスが白いからでしょう」
「そのドレスに羽を隠していたのか? 今すぐもぎ取って君を閉じ込める。その羽は必要ない」
「うん? ウエディングベールが長いから羽と勘違いしたのでは?」
「可愛い顔して! 君はいつもそうやって私を翻弄する!」
「だってブラッドリー様の乱れた声も好きなんですもの。今夜はどんな声を聞かせてどんな声で愛を囁いてくださるの?」
「っっ! 君は! 全く!」
「うん?」
「っっ~!」
そろそろ屋敷へ入ったらどうかと、王宮から護衛で付いてきた王立騎士団の面々が頭を垂らしたまま待機していた。側にはクワイス騎士団の騎馬隊もいる。情緒不安定なブラッドリーに対して、その花嫁は終始ころころと笑っている。そこで一人の王立騎士が顔を上げて声をかけた。
「もう日は暮れました。このままでは花嫁の体が冷えてしまいます」
その言葉にブラッドリーは正気を取り戻した。そして王立騎士達が次々と顔をあげて声をかけていく。
「早くお屋敷へ」
「そうですよ。このあと花嫁を暖めて差し上げませんと」
「優しくですよ、そっと、ね?」
「その羽はいつだって夫を優しく包み込む為にあるのですから」
「そうそう。どこかへ羽ばたくのではなく、いつだって夫の元にいけるように羽は生えているのです」
「羽はもぎ取るものではなく、そっと撫でて愛でるものですよ」
「天使を闇雲に閉じ込めたりしないで、掌の中で羽ばたいてもらえるよう、頑張りましょうね」
王立騎士はその実力のみならず社交性にも優れている。護衛対象の精神安定は勿論、王族の意図を先読みして暗躍することもしばしば。ひと癖もふた癖もある高位貴族を手玉にしてきた精鋭部隊だ。その殆どが既婚者で、馬車に乗る前は無かった、ブラッドリーの両頬にある口紅の痕を見ても全く動揺していなかった。むしろ本人は気付いてなさそうなので、見てみぬふりをした。
ちなみに未婚が多い騎馬隊は顔を真っ赤にして狼狽えている。
「そうか。そうだな。そうするとしよう。さあドロテア、我が家へ入ろうか」
「…………」
「ドロテア? 顔が赤いぞ? まさか飲み過ぎか?」
「……い、いえ」
……成る程。次期侯爵夫人は夫を弄るのは好きだが、自分が弄られるのは慣れていない、と王立騎士達は脳内にメモした。
屋敷の中へ入ると侯爵家の侍女達が仁王立ちしていた、ように見えた。気迫とやる気が感じられた。その凄味が笑顔で迫ってくる。
ブラッドリーとドロテアは直ぐ様引き離されて初夜の準備に取り掛かった。
「侯爵夫妻から家宝の聖杯が届いております。ひとつは若奥様に、もうひとつはブラッドリー様に」
「……そう。なんだか申し訳ないわ。今ごろ向こうでは事務手続きでてんやわんやよね」
侯爵夫妻は式に出席しなかった。
正しくは殺人的スケジュールで出席できなかった。
王宮で式をあげると決まった途端、恐るべき早さでドレスから小物に至る全てを送ってきて、来賓のスケジュールから何から何まで完璧に準備を整えてくれた。ブラッドリーいわく、本家から分家まで総動員して仕度を間に合わせたと言っていた。だから今ごろ向こうは虫の息かもしれないとまで言っていた。
王侯貴族は婚姻に最低でも半年は時間をかける。ブラッドリーとドロテアは、建国から今まで類をみない歴史上最速のスピード婚だったらしい
「皆にも……申し訳ないわ」
「陛下が急かしたのですから仕方ありませんわ。わたくし共も多忙を極めつつもこの日を心待ちにしていたのですよ」
「坊ちゃまは勿論、侯爵家としても早急に式をあげる必要がありましたからね」
「さあ、こちらへどうぞ」
ドロテアは全裸に剥かれてたっぷりの湯に浸かった。化粧を落とされ、髪を洗われ、全身をマッサージされながらたまに口に果物を入れられた。
「美味しい」
「柘榴でございます。柘榴は縁起がよいのですよ。沢山の実をつけますからね」
「……うん」
気恥ずかしさにドロテアは目を閉じた。
じわじわと、実感がわいてくる。
ブラッドリーと顔合わせした日からこの時を待ちわびていた筈なのに、準備万端で寝室に入り、夫となったブラッドリーを見た瞬間、ドロテアはいいようのない恐怖を感じて扉に向かった。
「何故逃げる?」
開けた扉はブラッドリーの扉ドンで閉められた。
今ドロテアは背後からブラッドリーに殺気を向けられた状態で強く抱き締められていた。
そしてその殺気の中には、先ほどドロテアを逃亡に陥らせた欲望の気で溢れていた。全開だった。目はなまめかしい湿度を含み、いくら妻とはいえ不躾ともとれる欲望全開の男の目をしていた。
思わずドロテアが逃げ出す程の情欲。先ほどそれを真正面からまともに受け、いまだドロテアの頭はパニックである。
「逃げないでくれ。乱暴にはしない。優しくするから、な?」
「っ、お、ふっ」
耳元で囁かれたドロテアは瀕死だった。
ドロテアの前世の人格が耳レイプを受けて中で悶え死にしていた……が、危機管理能力は働いた。なんとかドロテアは初夜を拒絶したわけじゃないことを間違った言葉で伝えた。
「き、緊張して、怖くなって、そしたら頭が真っ白になって、ああもうっ、せめて初夜までにおっぱいくらい揉んでもらうんだった!」
パニック状態のドロテアが出した言葉は、ブラッドリーに長いため息を吐かせた。
「…………そしたら最後までしていただろうな」
「っ、」
「ようやく形勢逆転だ」
初めてドロテアと口付けをしたのは落成式でだったか。周りに人が居なければ草むらで押し倒して最後までしていた。これまでもお茶会ではたまに私の膝に乗ってころころと笑っていた。そして下を見て、反応している私を見てはまたころころと笑って……君はいつもそうやって私を翻弄する。だから初夜では、絶対にやり返そうと思っていた。そう囁かれながらブラッドリーに抱えられ、ベットに連行されたドロテアは今までの事を土下座して謝った。
ドロテアが片手でウエディングドレスの裾を摘まんで、もう片方の手をブラッドリーの手と重ねた瞬間、足が宙に浮いた。
「きゃっ」
「白い。真っ白だ。君の背中に羽が見える」
急な浮遊感にドロテアがそっと目を開けるとブラッドリーにお姫様抱っこされていた。
「飲み過ぎでは?」
「一滴も飲んでいない。一瞬でも目を離せば君がどこかへ羽ばたいてしまいそうで式の間ずっと不安だった!」
それで帰りの馬車の中でも膝に乗せられて抱き締められていたのね。困った人、なんて思いつつもドロテアはブラッドリーの頬に手を添えた。
今ブラッドリーの両頬にはいくつかの口紅の痕がついている。式を終えて浮かれたドロテアがつけたものだ。キスマークではないので拭けば落ちてしまうが、自分がつけたと思うとなかなかいい。私は所有欲も強いのかもしれない、なんてドロテアが考えていると、ブラッドリーがとんでもない事を言った。
「私は君が飛んでいかないよう今すぐ檻を造らせようと考えている。ああそうだ、たまには庭で散歩もできるように長さのある鎖も造らせておかねば」
「まず、私には飛んでいくような羽がありません」
「何を言う。君の羽は真っ白だ」
「ウエディングドレスが白いからでしょう」
「そのドレスに羽を隠していたのか? 今すぐもぎ取って君を閉じ込める。その羽は必要ない」
「うん? ウエディングベールが長いから羽と勘違いしたのでは?」
「可愛い顔して! 君はいつもそうやって私を翻弄する!」
「だってブラッドリー様の乱れた声も好きなんですもの。今夜はどんな声を聞かせてどんな声で愛を囁いてくださるの?」
「っっ! 君は! 全く!」
「うん?」
「っっ~!」
そろそろ屋敷へ入ったらどうかと、王宮から護衛で付いてきた王立騎士団の面々が頭を垂らしたまま待機していた。側にはクワイス騎士団の騎馬隊もいる。情緒不安定なブラッドリーに対して、その花嫁は終始ころころと笑っている。そこで一人の王立騎士が顔を上げて声をかけた。
「もう日は暮れました。このままでは花嫁の体が冷えてしまいます」
その言葉にブラッドリーは正気を取り戻した。そして王立騎士達が次々と顔をあげて声をかけていく。
「早くお屋敷へ」
「そうですよ。このあと花嫁を暖めて差し上げませんと」
「優しくですよ、そっと、ね?」
「その羽はいつだって夫を優しく包み込む為にあるのですから」
「そうそう。どこかへ羽ばたくのではなく、いつだって夫の元にいけるように羽は生えているのです」
「羽はもぎ取るものではなく、そっと撫でて愛でるものですよ」
「天使を闇雲に閉じ込めたりしないで、掌の中で羽ばたいてもらえるよう、頑張りましょうね」
王立騎士はその実力のみならず社交性にも優れている。護衛対象の精神安定は勿論、王族の意図を先読みして暗躍することもしばしば。ひと癖もふた癖もある高位貴族を手玉にしてきた精鋭部隊だ。その殆どが既婚者で、馬車に乗る前は無かった、ブラッドリーの両頬にある口紅の痕を見ても全く動揺していなかった。むしろ本人は気付いてなさそうなので、見てみぬふりをした。
ちなみに未婚が多い騎馬隊は顔を真っ赤にして狼狽えている。
「そうか。そうだな。そうするとしよう。さあドロテア、我が家へ入ろうか」
「…………」
「ドロテア? 顔が赤いぞ? まさか飲み過ぎか?」
「……い、いえ」
……成る程。次期侯爵夫人は夫を弄るのは好きだが、自分が弄られるのは慣れていない、と王立騎士達は脳内にメモした。
屋敷の中へ入ると侯爵家の侍女達が仁王立ちしていた、ように見えた。気迫とやる気が感じられた。その凄味が笑顔で迫ってくる。
ブラッドリーとドロテアは直ぐ様引き離されて初夜の準備に取り掛かった。
「侯爵夫妻から家宝の聖杯が届いております。ひとつは若奥様に、もうひとつはブラッドリー様に」
「……そう。なんだか申し訳ないわ。今ごろ向こうでは事務手続きでてんやわんやよね」
侯爵夫妻は式に出席しなかった。
正しくは殺人的スケジュールで出席できなかった。
王宮で式をあげると決まった途端、恐るべき早さでドレスから小物に至る全てを送ってきて、来賓のスケジュールから何から何まで完璧に準備を整えてくれた。ブラッドリーいわく、本家から分家まで総動員して仕度を間に合わせたと言っていた。だから今ごろ向こうは虫の息かもしれないとまで言っていた。
王侯貴族は婚姻に最低でも半年は時間をかける。ブラッドリーとドロテアは、建国から今まで類をみない歴史上最速のスピード婚だったらしい
「皆にも……申し訳ないわ」
「陛下が急かしたのですから仕方ありませんわ。わたくし共も多忙を極めつつもこの日を心待ちにしていたのですよ」
「坊ちゃまは勿論、侯爵家としても早急に式をあげる必要がありましたからね」
「さあ、こちらへどうぞ」
ドロテアは全裸に剥かれてたっぷりの湯に浸かった。化粧を落とされ、髪を洗われ、全身をマッサージされながらたまに口に果物を入れられた。
「美味しい」
「柘榴でございます。柘榴は縁起がよいのですよ。沢山の実をつけますからね」
「……うん」
気恥ずかしさにドロテアは目を閉じた。
じわじわと、実感がわいてくる。
ブラッドリーと顔合わせした日からこの時を待ちわびていた筈なのに、準備万端で寝室に入り、夫となったブラッドリーを見た瞬間、ドロテアはいいようのない恐怖を感じて扉に向かった。
「何故逃げる?」
開けた扉はブラッドリーの扉ドンで閉められた。
今ドロテアは背後からブラッドリーに殺気を向けられた状態で強く抱き締められていた。
そしてその殺気の中には、先ほどドロテアを逃亡に陥らせた欲望の気で溢れていた。全開だった。目はなまめかしい湿度を含み、いくら妻とはいえ不躾ともとれる欲望全開の男の目をしていた。
思わずドロテアが逃げ出す程の情欲。先ほどそれを真正面からまともに受け、いまだドロテアの頭はパニックである。
「逃げないでくれ。乱暴にはしない。優しくするから、な?」
「っ、お、ふっ」
耳元で囁かれたドロテアは瀕死だった。
ドロテアの前世の人格が耳レイプを受けて中で悶え死にしていた……が、危機管理能力は働いた。なんとかドロテアは初夜を拒絶したわけじゃないことを間違った言葉で伝えた。
「き、緊張して、怖くなって、そしたら頭が真っ白になって、ああもうっ、せめて初夜までにおっぱいくらい揉んでもらうんだった!」
パニック状態のドロテアが出した言葉は、ブラッドリーに長いため息を吐かせた。
「…………そしたら最後までしていただろうな」
「っ、」
「ようやく形勢逆転だ」
初めてドロテアと口付けをしたのは落成式でだったか。周りに人が居なければ草むらで押し倒して最後までしていた。これまでもお茶会ではたまに私の膝に乗ってころころと笑っていた。そして下を見て、反応している私を見てはまたころころと笑って……君はいつもそうやって私を翻弄する。だから初夜では、絶対にやり返そうと思っていた。そう囁かれながらブラッドリーに抱えられ、ベットに連行されたドロテアは今までの事を土下座して謝った。
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⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。