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4 走馬灯
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「貴方がこの家を継ぐなんて夢みたい」
乙女のように頬を染めて母が笑う。いつも夢物語を語っているような人で、僕の世話は乳母やメイドに任せきりだった。それでも小さいころは母に期待をしていたこともあった。
物心がつくまで僕は大きな屋敷に住んでいた。傍らには母がいて、暖かい食事に世話をしてくれるメイドたち。ときどき父上も顔を出してくれたりして。侯爵家の嫡男として恥じないように躾られていた。
朝から晩まで勉強をして、同じ年の子らとも遊んだことはなかった。
側室だった母は下級階級の出だったせいか、侯爵家の跡取りを産むことが出来たのが誇らしかったらしい。
「たくさんお勉強して頑張ってるのね」
まるで他人事のようににこにこ笑う人だった。か弱く守られる対象の人。
「はい。お母さま」
だけど、正室に男の子が産まれて立場が変わってしまった。父上の来訪もなくなり、母の周りに居た人が減っていった。それでも母は美味しい食事と保証された生活が送れるならいいと言っていた。
それなのに。6歳の魔法判定の日に悲劇が起こった。僕が魔力なしだと判定されたからだ。
「嘘よお! 正室派の陰謀よ! この子がノンコードだなんて信じない!」
母は取り乱し暴れたらしい。僕らは屋敷から追い出され、離れの別棟へと隔離された。侯爵家の血筋なら魔力があるのは当たり前とされ、嫡男としての登録もしてしまった手前、削除することは難しかったのだろう。正室の子とは3歳差だ。念のため、その子が魔力ありの判定を受けるまで僕はスペアとして生かされてたのだと思う。
「こんなの嘘よ。あの人はきっと来てくれる……」
母はどんどん弱っていった。母の目には僕は映っていなかったのだ。今から思えば、母は恋に恋して。夢見た生活を手にして。夢見る乙女のまま大きくなってしまった人だったのだろう。憔悴した彼女はあっけなくこの世を去った。
「さよなら。かあさま……」
ひとしきり泣いた後、僕の周りには誰もいなくなった。母を見ていたせいか、なんとなくそうなるんだろうと思っていた。僕は守られるだけの人にはなりたくない。魔力がなくてもできる事があるはずと、離れに移っても独学で勉強だけは続けていた。
父上は他にも高位貴族の側室を多数お持ちのようで、正室派との勢力争いが盛んにおこなわれていたらしい。運が良かったのか、ひっそりと隠れるように生きていたために僕が矢面になることはなかった。この年齢まで生き永らえたのは、奇跡だと思う。
正式に後継ぎとして認められるのは20歳だ。命を狙われるならその前後。出来ればそれまでにこの家をこっそり出て、行方をくらまそうとも思っていたんだ。
──意識が浮上していく。ああ、なんだ僕は今までの人生を走馬灯のように見ていたのか。バイバイ。ノンコードのルーン。前世を思い出した僕はこの世界を変えてやる。
「ヤバい……魔力の相性が良すぎた」
隣でシュラウドが何かを言っている。まだ頭がぼんやりとするが、もう熱は残ってないようだ。シュラウドが治してくれたんだな。よかった。でも…あれ?ここはどこだっけ?白い壁に囲まれている。簡易ベットのようだけど?
「ん……あ、あれ? 立てない?」
起き上がろうとするも足に力が入らない。どうしたっていうんだ?
「ルーン。目が覚めたか?」
シュラウドの心配そうな顔をみて、徐々に昨日の記憶がよみがえってくる。シュラウドが苦しんでいる僕を助けてくれたんだ。どうしてそんなに僕に優しくしてくれるのだろう。
「はい。えっと……あの」
「どこか具合が悪いのか?」
「はい。……その。立てないんです」
「立てない? ……それは……すまない」
シュラウドが僕から目をそらす。気まずい空気が流れる。こんな時なんて言えばいいのだろうか?
「あの。助けていただきありがとうございました」
「いや……そんなことより、昨日の事をどこまで覚えている?」
「断片的にしか……覚えていません」
「覚えていないだと……?」
「え?あの。魔力を循環して制御してくださったのは覚えています」
「魔力の循環……そ、そうか……」
シュラウドが落胆したような表情になった。違ったのか?確か、シュラウドの魔力で僕の熱を収めてくれたはず。覚えているのはシュラウドの魔力がとても気持ちが良かったことだ。何度も欲しがってねだった事は覚えている。
「僕が今足に力が入らないのは魔力循環の反動なんでしょうか?」
「……はぁあ……」
シュラウドが大きなため息をついて頭を抱えた。そんなに困らせるようなことを僕は言ったのだろうか?確かに昨日までの僕は、人生を半分諦めていた。生まれてきたことを悔やんだりもしていた。だが、前世を思い出してからはルーン・ヴァルトゼーレとしての人格よりも相沢唯人としての人格の方が表に出てきているように思う。前世では割と楽観的な性格だった。そのせいで後々孤独になってしまうのだが。物事を悲観的に考えるよりも新しいことに挑戦したくなる。プログラマーになったきっかけもそれだった。あと少しで新しいプログラムが出来上がる直前で命を落としたのだ。昨日はその人格交代時にシュラウドが僕を治療してくれたのだ。彼には感謝しかない。
「食べ物を持ってきた」
シュラウドから手渡されたのは栄養ブロックだ。前世の固形プロティンのようなものだ。今までルーンはヴァルトゼーレ家からは、お荷物扱いしかされていなかったから食事はもっぱらこういった簡易食品だった。世間的に侯爵家から餓死者を出すわけにはいかないと、与えられていたものだ。月に1~2度、塊で渡されていた。
「備蓄食はこれしかないのだ」
「ありがとうございます」
文句を言ってはいけない。食べれるだけありがたいと思わないと。かじりながらふと考えた。待てよ。ここは魔法が使える世界のはず。食べ物をコードで書き換える事は出来ないのだろうか?
「シュラウドさん。僕に魔法の使い方を教えてもらえませんか?」
「いいだろう。だが、さんづけはやめてくれ」
いやいや、目の前にいるのは闇の魔王とさえ呼ばれていた、冷酷騎士団長だ。褐色の肌に金の瞳。美麗すぎて目がつぶれそうなんだけど。僕なんかが呼び捨てにしていい相手ではない。それなのに…なぜ彼は僕と一緒にいるのだろう。
「では、呼び捨てにする代わりに、僕の質問に答えてくれますか?」
「ルーンの質問には全部答えている」
「そうですが……」
「それより、この後君はどうしたいんだ?」
「僕のしたいこと? 僕はこの世界を変えたいんです。魔力があるなしに限らず平等な世界を作りたい」
「平等な世界? ……そんな事できるのか?」
「この要塞には古の端末があるはずです」
以前読んだ学術書に載っていた。古の要塞には過去の遺産とも呼ばれる古の端末がかくされていると。
乙女のように頬を染めて母が笑う。いつも夢物語を語っているような人で、僕の世話は乳母やメイドに任せきりだった。それでも小さいころは母に期待をしていたこともあった。
物心がつくまで僕は大きな屋敷に住んでいた。傍らには母がいて、暖かい食事に世話をしてくれるメイドたち。ときどき父上も顔を出してくれたりして。侯爵家の嫡男として恥じないように躾られていた。
朝から晩まで勉強をして、同じ年の子らとも遊んだことはなかった。
側室だった母は下級階級の出だったせいか、侯爵家の跡取りを産むことが出来たのが誇らしかったらしい。
「たくさんお勉強して頑張ってるのね」
まるで他人事のようににこにこ笑う人だった。か弱く守られる対象の人。
「はい。お母さま」
だけど、正室に男の子が産まれて立場が変わってしまった。父上の来訪もなくなり、母の周りに居た人が減っていった。それでも母は美味しい食事と保証された生活が送れるならいいと言っていた。
それなのに。6歳の魔法判定の日に悲劇が起こった。僕が魔力なしだと判定されたからだ。
「嘘よお! 正室派の陰謀よ! この子がノンコードだなんて信じない!」
母は取り乱し暴れたらしい。僕らは屋敷から追い出され、離れの別棟へと隔離された。侯爵家の血筋なら魔力があるのは当たり前とされ、嫡男としての登録もしてしまった手前、削除することは難しかったのだろう。正室の子とは3歳差だ。念のため、その子が魔力ありの判定を受けるまで僕はスペアとして生かされてたのだと思う。
「こんなの嘘よ。あの人はきっと来てくれる……」
母はどんどん弱っていった。母の目には僕は映っていなかったのだ。今から思えば、母は恋に恋して。夢見た生活を手にして。夢見る乙女のまま大きくなってしまった人だったのだろう。憔悴した彼女はあっけなくこの世を去った。
「さよなら。かあさま……」
ひとしきり泣いた後、僕の周りには誰もいなくなった。母を見ていたせいか、なんとなくそうなるんだろうと思っていた。僕は守られるだけの人にはなりたくない。魔力がなくてもできる事があるはずと、離れに移っても独学で勉強だけは続けていた。
父上は他にも高位貴族の側室を多数お持ちのようで、正室派との勢力争いが盛んにおこなわれていたらしい。運が良かったのか、ひっそりと隠れるように生きていたために僕が矢面になることはなかった。この年齢まで生き永らえたのは、奇跡だと思う。
正式に後継ぎとして認められるのは20歳だ。命を狙われるならその前後。出来ればそれまでにこの家をこっそり出て、行方をくらまそうとも思っていたんだ。
──意識が浮上していく。ああ、なんだ僕は今までの人生を走馬灯のように見ていたのか。バイバイ。ノンコードのルーン。前世を思い出した僕はこの世界を変えてやる。
「ヤバい……魔力の相性が良すぎた」
隣でシュラウドが何かを言っている。まだ頭がぼんやりとするが、もう熱は残ってないようだ。シュラウドが治してくれたんだな。よかった。でも…あれ?ここはどこだっけ?白い壁に囲まれている。簡易ベットのようだけど?
「ん……あ、あれ? 立てない?」
起き上がろうとするも足に力が入らない。どうしたっていうんだ?
「ルーン。目が覚めたか?」
シュラウドの心配そうな顔をみて、徐々に昨日の記憶がよみがえってくる。シュラウドが苦しんでいる僕を助けてくれたんだ。どうしてそんなに僕に優しくしてくれるのだろう。
「はい。えっと……あの」
「どこか具合が悪いのか?」
「はい。……その。立てないんです」
「立てない? ……それは……すまない」
シュラウドが僕から目をそらす。気まずい空気が流れる。こんな時なんて言えばいいのだろうか?
「あの。助けていただきありがとうございました」
「いや……そんなことより、昨日の事をどこまで覚えている?」
「断片的にしか……覚えていません」
「覚えていないだと……?」
「え?あの。魔力を循環して制御してくださったのは覚えています」
「魔力の循環……そ、そうか……」
シュラウドが落胆したような表情になった。違ったのか?確か、シュラウドの魔力で僕の熱を収めてくれたはず。覚えているのはシュラウドの魔力がとても気持ちが良かったことだ。何度も欲しがってねだった事は覚えている。
「僕が今足に力が入らないのは魔力循環の反動なんでしょうか?」
「……はぁあ……」
シュラウドが大きなため息をついて頭を抱えた。そんなに困らせるようなことを僕は言ったのだろうか?確かに昨日までの僕は、人生を半分諦めていた。生まれてきたことを悔やんだりもしていた。だが、前世を思い出してからはルーン・ヴァルトゼーレとしての人格よりも相沢唯人としての人格の方が表に出てきているように思う。前世では割と楽観的な性格だった。そのせいで後々孤独になってしまうのだが。物事を悲観的に考えるよりも新しいことに挑戦したくなる。プログラマーになったきっかけもそれだった。あと少しで新しいプログラムが出来上がる直前で命を落としたのだ。昨日はその人格交代時にシュラウドが僕を治療してくれたのだ。彼には感謝しかない。
「食べ物を持ってきた」
シュラウドから手渡されたのは栄養ブロックだ。前世の固形プロティンのようなものだ。今までルーンはヴァルトゼーレ家からは、お荷物扱いしかされていなかったから食事はもっぱらこういった簡易食品だった。世間的に侯爵家から餓死者を出すわけにはいかないと、与えられていたものだ。月に1~2度、塊で渡されていた。
「備蓄食はこれしかないのだ」
「ありがとうございます」
文句を言ってはいけない。食べれるだけありがたいと思わないと。かじりながらふと考えた。待てよ。ここは魔法が使える世界のはず。食べ物をコードで書き換える事は出来ないのだろうか?
「シュラウドさん。僕に魔法の使い方を教えてもらえませんか?」
「いいだろう。だが、さんづけはやめてくれ」
いやいや、目の前にいるのは闇の魔王とさえ呼ばれていた、冷酷騎士団長だ。褐色の肌に金の瞳。美麗すぎて目がつぶれそうなんだけど。僕なんかが呼び捨てにしていい相手ではない。それなのに…なぜ彼は僕と一緒にいるのだろう。
「では、呼び捨てにする代わりに、僕の質問に答えてくれますか?」
「ルーンの質問には全部答えている」
「そうですが……」
「それより、この後君はどうしたいんだ?」
「僕のしたいこと? 僕はこの世界を変えたいんです。魔力があるなしに限らず平等な世界を作りたい」
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