スルドの声(嚶鳴2) terceira homenagem

桜のはなびら

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後日譚 やがて響きあうその日まで8

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「ほまれはプロジェクト終わっちゃったから、しばらくあっちの世界とは縁が遠くなっちゃうのかな? でも、バラエティは好評だったんだよね? またオファーあるかもだよね? 妃夜さんと縁も結べたし。私がやりたいこと――サンバの振興は、ほまれも賛同してくれて手伝ってくれるんだもんね? これってメディア戦略は必然絡んでくるだろうから」
 
 いたずらっぽく笑ういのり。
 
 
 点は。
 模様は。
 色は。
 音は。
 重なり拡がり展開し厚みを増す。
 
 絵となり。
 重奏となり。
 映像となり。
 歴史となり。
 
 七百万年前に現れたひとりの人類も。
 今では地球上にあまねく拡がり、七十億人がそれぞれの思惑と、その思惑による行動を重ねながら、人類史を描いている。
 
 
 私は相変わらず情けない人間だ。ひとりでできることなんてほとんどないだろう。
 だけど私は、いろいろな人と結べた縁を――時に、途絶え、時に違えてしまう縁もあろうけれども――結び合わせ重ね合わせ、描き奏でていくことはできる。

 
「私、サンバ広めるよ」
 私はサンバに救われたことがある。

 
「こんなに楽しいの、知らないともったいないものね」
 サンバ。素敵な世界だと思っている。
 でもその世界は、まだまだ認知度は低く、誤解もある。

 
「そのためには、アコさんじゃないけど、使えるものは何でも使う! テレビでも配信でも、出られるものは出て、広めていきたい!」
 いのりが「映画や歌も?」なんて茶化したが、それもまたやぶさかじゃない。

 自信があるとは言えない。前回、私が映像の業界でどうにか機能できたのは、特殊な条件によるものだ。

 でも、そんなことは関係ない。
 できるかできないかではなく、やるかやらないかなら、やる以外考えない。

 
「多少私が無茶したって、要さんがブレーキ役になってくれるんだから、アクセル遠慮してちゃだめだよね!」
 要さんが不在の場で、勝手に要さんに役割を課し、期待している私。そう言う図々しさだって、何かを成し遂げていく上では必要だろう。たぶん要さんはそれを、きっと喜んでくれるはずだなんて、都合の良い予想も立てている。
 この予想は、割と当たるんじゃないかなぁ。

 
 私が力強く宣言すると、いのりは「結構無茶苦茶言ってる気がするけど、うん、ほまれって実はオフェンスタイプだと思うから、その感じで良いと思う!」と全肯定してくれた。
 うん、たぶんこれは全肯定、で良いよね。
 
 心強い。
 
「よしっ、がんばるぞぉ」
 となりで「おー!」と言っているいのりと私を、少し遠くでドリンクを飲みながらおしゃべりをしていたがんちゃんとのんちゃんが、「なにごと?」みたいな目をしてこちらを見ていた。
 
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