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驚きは急にやってくる
やっと…(ジャディール)
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辺境の地。この屋敷で静かに本を読んでいた。
王都の屋敷にはそれなりに人は雇っていたが、この屋敷には必要最低限にして…
兄に後継者たる子供達ができ、継承権の順位もその分下がった。
近衛騎士団も、甥っ子に任せた。
兄達には王都で手伝ってもらいたいと言われたが、どうしても我慢出来なくなる大切な者ができた。
この世界に現れた大切な愛しい者。
そう、十六年前に突然湧き上がる…何とも言えない感情…
どうしても我慢できず会いに行った。
自分のモノ。自分の獲物。逃してはいけない。逃がさない。捕らえないと…
そう感じるままに…引き寄せられるように訪れた屋敷。
そこは、見知った者の屋敷だった。
屋敷内は、さっきまで騒がしくなっていたようだ。
今は喜びなどで、落ち着いていた。
姿と気配を完全に消し去り、誰にもわからないようにして…窓をそっと開けて中に入り、気になる気配を探す。
それは…可愛らしい小さなベットで眠っていた。
「壊れそうだ…」
興味のまま、そっと頬を指でさする。
泣くかと思ったが…何故か微笑まれた気がした。
たまたまそう見えただけかもしれないが…
小さな手を指でそっと撫でると、クッと握り締められた。
「可愛い…このまま連れて帰ってしまいたい。私のだ…私の…」
そう呟きながら抱き上げて、額に、頬にと唇で触れた…
そして…
愛しい者に集中しすぎたのか、人が入ってきたのに気がつかなかった…
「殿下?」
入ってきたのはこの屋敷の主人…そして、私の友…
知った者に見つかって、悪戯がバレた子供のようにビクッとした。
そんな自分におどきもした…
「急に押しかけてしまい、すまない…」
室内をあえて灯もつけず、月明かりだけを頼りに近づいてきた友に謝罪する。
彼はかなり驚いたようだが、屋敷の者を驚かさないよう配慮してくれていた。
赤子が目を覚まし、泣き出すかもしれない…という考慮もあったのだろう…
そう思うも…
この閉じている瞳が開けたら、どんな感じで自分が映し出されるのだろうか…
この子の瞳は…
また愛しい者に、思考が持っていかれた。
「可愛いでしょ。魔力が多いのか、髪は黒色。瞳もそうですよ。そしてヒト族の男の子です」
「そうか…」
「もしかして…君の…」
「あぁ、そうだと思う。誰にも渡したくない…自分のモノだと…」
はぁ…………
大きくため息を吐かれたが、こればかりは…
「まだダメですよ。成人するまでは、見守るだけにしてくださいね」
「わかっている…」
彼とのやりとりと、愛しい者との出会いを映像のように思い出す。
まだ待たなくてはいけない…
近くにいると、我慢出来なくなる…
だから…あえて辺境のこの地に…
友から手紙をもらい、魔録石に録画された映像を眺めて過ごした。
自分の手の者にも護らせている…
どうしても我慢が出来なくなれば、遠くから見守った。
そうしながら待ち侘びた…
そんな大切な者が…
座っていた椅子を勢いよく倒し、立ち上がる。
持っていた本は、粉々に砕けて燃えた…
安全な場所であったはずなのに…
「私のモノを奪おうとするとは…」
室内が魔力の暴走のせいか荒れ狂う。
愛しい者に密かにかけた守護の結界。
手繰り寄せるように魔力を辿らせ、相手の思惑を妨害する。
奪われるわけにはいかない。
許せない!!!
奪おうとする引き寄せる力を全力で粉砕し、自分の元に手繰り寄せる様に魔力を練り放ったが、もう少しの所で張った糸が切れたように、フッと消えた。
大きく目を見開き、空を見る。
なぜだ??
敵の手には落ちてはいない…
だが、どこに行った…
「どうされましたか!!」
嵐が去ったかのような室内に、執事や侍従達が慌てて駆け込んできた。
王都の屋敷にはそれなりに人は雇っていたが、この屋敷には必要最低限にして…
兄に後継者たる子供達ができ、継承権の順位もその分下がった。
近衛騎士団も、甥っ子に任せた。
兄達には王都で手伝ってもらいたいと言われたが、どうしても我慢出来なくなる大切な者ができた。
この世界に現れた大切な愛しい者。
そう、十六年前に突然湧き上がる…何とも言えない感情…
どうしても我慢できず会いに行った。
自分のモノ。自分の獲物。逃してはいけない。逃がさない。捕らえないと…
そう感じるままに…引き寄せられるように訪れた屋敷。
そこは、見知った者の屋敷だった。
屋敷内は、さっきまで騒がしくなっていたようだ。
今は喜びなどで、落ち着いていた。
姿と気配を完全に消し去り、誰にもわからないようにして…窓をそっと開けて中に入り、気になる気配を探す。
それは…可愛らしい小さなベットで眠っていた。
「壊れそうだ…」
興味のまま、そっと頬を指でさする。
泣くかと思ったが…何故か微笑まれた気がした。
たまたまそう見えただけかもしれないが…
小さな手を指でそっと撫でると、クッと握り締められた。
「可愛い…このまま連れて帰ってしまいたい。私のだ…私の…」
そう呟きながら抱き上げて、額に、頬にと唇で触れた…
そして…
愛しい者に集中しすぎたのか、人が入ってきたのに気がつかなかった…
「殿下?」
入ってきたのはこの屋敷の主人…そして、私の友…
知った者に見つかって、悪戯がバレた子供のようにビクッとした。
そんな自分におどきもした…
「急に押しかけてしまい、すまない…」
室内をあえて灯もつけず、月明かりだけを頼りに近づいてきた友に謝罪する。
彼はかなり驚いたようだが、屋敷の者を驚かさないよう配慮してくれていた。
赤子が目を覚まし、泣き出すかもしれない…という考慮もあったのだろう…
そう思うも…
この閉じている瞳が開けたら、どんな感じで自分が映し出されるのだろうか…
この子の瞳は…
また愛しい者に、思考が持っていかれた。
「可愛いでしょ。魔力が多いのか、髪は黒色。瞳もそうですよ。そしてヒト族の男の子です」
「そうか…」
「もしかして…君の…」
「あぁ、そうだと思う。誰にも渡したくない…自分のモノだと…」
はぁ…………
大きくため息を吐かれたが、こればかりは…
「まだダメですよ。成人するまでは、見守るだけにしてくださいね」
「わかっている…」
彼とのやりとりと、愛しい者との出会いを映像のように思い出す。
まだ待たなくてはいけない…
近くにいると、我慢出来なくなる…
だから…あえて辺境のこの地に…
友から手紙をもらい、魔録石に録画された映像を眺めて過ごした。
自分の手の者にも護らせている…
どうしても我慢が出来なくなれば、遠くから見守った。
そうしながら待ち侘びた…
そんな大切な者が…
座っていた椅子を勢いよく倒し、立ち上がる。
持っていた本は、粉々に砕けて燃えた…
安全な場所であったはずなのに…
「私のモノを奪おうとするとは…」
室内が魔力の暴走のせいか荒れ狂う。
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手繰り寄せるように魔力を辿らせ、相手の思惑を妨害する。
奪われるわけにはいかない。
許せない!!!
奪おうとする引き寄せる力を全力で粉砕し、自分の元に手繰り寄せる様に魔力を練り放ったが、もう少しの所で張った糸が切れたように、フッと消えた。
大きく目を見開き、空を見る。
なぜだ??
敵の手には落ちてはいない…
だが、どこに行った…
「どうされましたか!!」
嵐が去ったかのような室内に、執事や侍従達が慌てて駆け込んできた。
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