番になんてなりたくない!

文字の大きさ
上 下
62 / 220
怪しい気配

兄上から

しおりを挟む
今日一日、兄に振り回されて疲れた。
案内できてよかったんだけどね……

兄があんなに温泉を気に入ってくれてよかった。
帰ってきても、バスソルトを使いたいとかで、少し渡したら、これも喜んでいた。
父上達にも持って帰りたいと言っていたから、クロさんに頼んで、お土産用に準備した。

マッサージソルトは姉にも送ってあげたら、喜ぶかなぁ……後、母上にも。

そんな事を考えながら、ベットに潜り込み、眠りにつく。
そうそう、用水路の件は兄上が引き継いで行うから、いったん城に戻るように言われた。
ハウス栽培を着手してからと思ったんだけど、それは部下達に任せて、向こうで指示を出しなさいと言われた。

母上が心配してるのもあるし、他にも理由があるようだ。
兄上にそう言われたら、逆らうわけにはいかない。
かなり心残りなんだけど……

仕方なく、さっきまでリリィとクロさん、シロさんと詳しい計画書を作ってみた。
ハウスを作るときのポイントとか、こんな感じで作って欲しいなどの希望も盛り込んで。
明日、部下の皆んなに詳しく説明して、お願いするつもりだ。

クロさんや、シロさんは命令したら良いって言ってくれたけど、自分がしたい事を代わりにしてもらうのだから、私としては、やっぱりお願いかなぁ……って思うんだよね。
リリィもその意見に賛成してくれたし……

明日。取り敢えず頑張ろう。
そして、連絡の件なども踏まえて決めて、戻る。

「あ~~~~っ、やっぱり全部してから帰りたいなぁ……兄上からの指示だから、仕方ないけど……」

ため息つきながら、まぶたを閉じる。
文句言っても仕方ない。
とりあえずはできる事を頑張ろう。

また明日だ…………
しおりを挟む

処理中です...