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デスゲームだと思ってた
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VRが当たり前になった近くとも遠い未来。
前評判が良いわけでも、設定が斬新なわけでも無い、
どちらかというと前時代的で他に埋没しそうなRPG。
ある日機器一式を納めたアタッシェケースが届いた。
連れと一緒にプレイするため、設定を色々吟味して、
僕はあたしに、あたしは僕に。
もちろん時代は変わっても直結厨が居るためだ。
男性キャラで女性言葉を使っていれば気持ち悪いだろうから、おそらく絡まれない。
女性キャラで男言葉ならネカマと思ってくれるはず。
僕達は2人プレイがメイン(偶に野良)なので、
2人共前衛が出来て僕が回復、あたしが攻撃魔法。
野良の時は専門職で行くつもり。
僕は種族は人間。職はメインが僧侶、サブは付与術師
あたしは種族は人間。職はメインが魔法剣士、サブは錬金術師
外観はまぁ2人共かわいい感じで。
「よし出来た。」
「じゃあ行くよ。」
---------------------------------------------
「わあ、こんな感じか。すごいね。臨場感」
「へー、かわいいかわいい」
「で、なんでログインした場所が町中じゃないんだろ」
「普通始まりは町中のはずだよね」
「まぁいいや。色々調べてみようか。」
ステータス
名前:未設定
年齢:15
性別:女
職業:1st僧侶 2nd付与術師
「なんじゃこりゃ!?なんか可怪しいよ、そっちどうなってる?」
「あたしも職業以外変だよ。設定した通り性別は男になって、職業も決めてた通りだけど、何故か名前無いし、年が15になってるし」
「これさ、ログアウトして色々調べてみようか」
「そだね」
-----------------------------------------------
「ログアウト出来なくね?」
「出来ないね。どうする?」
「スキルは?アイテムは?」
「「何にもない…」」
「え?もしかしてデスゲーム!?」
「ホントどうしよ」
「どうしようか」
「ねえ。」「ん?」
「おしっこしたいんだけど」
「ん?このゲーム食事はあるけど、トイレはないはず…」
「我慢出来ないんだけど」
「あ、そか。今男キャラだもんね。我慢効くよ」
「ていうか、身体どうなってるんだろ?」
「あ!やばいね…」
「とりあえずおしっこしてみる。」
「⋯なんかさ。これ起ってるんだけど。」
「ホントだ。これさ。僕のより大きくない?」
「大きいね。」
「うんとさ。」「うん?」
「これ昔流行ったあれならさ。」
「⋯」
「生活魔法とかって使えるのかな?」
「使えたね⋯」
「検証しなきゃ、生活魔法って何がある?」
「種火、水、土?、風、光、闇かな?」
「有って欲しいのはクリーンみたいなのだけど。試してみよ」
「火は出来た。」
「あたしできないんだけど⋯」
「イメージしないと」
「あ、そか。」
「水はイメージで冷水から熱湯まで出来た。」
「土って生活魔法?」
「うーん。トイレ穴?」
「あ、そっか。…出来た。」
「風は冷風から熱風まで出来た。」
「光は光量の調節までおっけ」
「闇はなんだろね?⋯おー面白い」
「イメージで何でも出来そう」
「クリーンってなんだろう?」
「お風呂?」
「それでやってみよう。」
「濡れてるけど⋯」
「ねえ、お腹空かない?」
「空いたね。まずいね」
「水は何とかなるけど、食事どうしよ」
「とりあえず寝床が先かな?」
「でもさ、周りなんにも無いよ。」
「見晴らし良いとこは怖いな。と言って森とかはもっと怖いし。」
「町を探す?」
「最悪、穴を掘るかな」
「こんな何も無いとこに居てもしょうがないよね。」
「うん。食料か町を探そう」
「あそこにうさぎが居るんだけどさ。」「うん。」
「殺せる?」「⋯」
「アイテムも装備も何も無いから、魔法⋯試さない?」
「そうしよ」
「なんかさ。」「うん。」
「イメージすれば何でも出来ない?」
「出来るね⋯」
「それじゃ、ウサギ。どうする?」
「火は駄目。燃える。水は溺死?土は矢?風の矢ってなんだろう?光も闇もイメージ湧かない」
「とりあえずやってみようか」
「逃さないように僕は土の矢?きみは風で」
「らじゃ」
「土はなんとかなった。風はなんだろう?なんか飛んだ?」
「イメージが足りないのかな?」
「まぁいいや、ウサギ捌ける?」
「捌けない。というか道具が何も無いよ」
「土のナイフをイメージして成形。⋯出来た」
「じゃあ、お願いね。」「⋯」
「うおえええええええ」
「ねえ、食欲なくなった。」
「穴掘ってもう寝ようか」「うん。」
---------------------------------------------
「おはよ。昨日のウサギ、どうする?」
「焼いてみようか」
「「うおえええええええええ」」
「血なまぐさい」
「キノコはヤバいから、野草?」
「野草だって毒あるよ」「⋯」
「魔法は?解毒魔法」
「ゲームなら出来るかもだけど⋯」
「「ウサギをなんとかしよう」」
前評判が良いわけでも、設定が斬新なわけでも無い、
どちらかというと前時代的で他に埋没しそうなRPG。
ある日機器一式を納めたアタッシェケースが届いた。
連れと一緒にプレイするため、設定を色々吟味して、
僕はあたしに、あたしは僕に。
もちろん時代は変わっても直結厨が居るためだ。
男性キャラで女性言葉を使っていれば気持ち悪いだろうから、おそらく絡まれない。
女性キャラで男言葉ならネカマと思ってくれるはず。
僕達は2人プレイがメイン(偶に野良)なので、
2人共前衛が出来て僕が回復、あたしが攻撃魔法。
野良の時は専門職で行くつもり。
僕は種族は人間。職はメインが僧侶、サブは付与術師
あたしは種族は人間。職はメインが魔法剣士、サブは錬金術師
外観はまぁ2人共かわいい感じで。
「よし出来た。」
「じゃあ行くよ。」
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「わあ、こんな感じか。すごいね。臨場感」
「へー、かわいいかわいい」
「で、なんでログインした場所が町中じゃないんだろ」
「普通始まりは町中のはずだよね」
「まぁいいや。色々調べてみようか。」
ステータス
名前:未設定
年齢:15
性別:女
職業:1st僧侶 2nd付与術師
「なんじゃこりゃ!?なんか可怪しいよ、そっちどうなってる?」
「あたしも職業以外変だよ。設定した通り性別は男になって、職業も決めてた通りだけど、何故か名前無いし、年が15になってるし」
「これさ、ログアウトして色々調べてみようか」
「そだね」
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「ログアウト出来なくね?」
「出来ないね。どうする?」
「スキルは?アイテムは?」
「「何にもない…」」
「え?もしかしてデスゲーム!?」
「ホントどうしよ」
「どうしようか」
「ねえ。」「ん?」
「おしっこしたいんだけど」
「ん?このゲーム食事はあるけど、トイレはないはず…」
「我慢出来ないんだけど」
「あ、そか。今男キャラだもんね。我慢効くよ」
「ていうか、身体どうなってるんだろ?」
「あ!やばいね…」
「とりあえずおしっこしてみる。」
「⋯なんかさ。これ起ってるんだけど。」
「ホントだ。これさ。僕のより大きくない?」
「大きいね。」
「うんとさ。」「うん?」
「これ昔流行ったあれならさ。」
「⋯」
「生活魔法とかって使えるのかな?」
「使えたね⋯」
「検証しなきゃ、生活魔法って何がある?」
「種火、水、土?、風、光、闇かな?」
「有って欲しいのはクリーンみたいなのだけど。試してみよ」
「火は出来た。」
「あたしできないんだけど⋯」
「イメージしないと」
「あ、そか。」
「水はイメージで冷水から熱湯まで出来た。」
「土って生活魔法?」
「うーん。トイレ穴?」
「あ、そっか。…出来た。」
「風は冷風から熱風まで出来た。」
「光は光量の調節までおっけ」
「闇はなんだろね?⋯おー面白い」
「イメージで何でも出来そう」
「クリーンってなんだろう?」
「お風呂?」
「それでやってみよう。」
「濡れてるけど⋯」
「ねえ、お腹空かない?」
「空いたね。まずいね」
「水は何とかなるけど、食事どうしよ」
「とりあえず寝床が先かな?」
「でもさ、周りなんにも無いよ。」
「見晴らし良いとこは怖いな。と言って森とかはもっと怖いし。」
「町を探す?」
「最悪、穴を掘るかな」
「こんな何も無いとこに居てもしょうがないよね。」
「うん。食料か町を探そう」
「あそこにうさぎが居るんだけどさ。」「うん。」
「殺せる?」「⋯」
「アイテムも装備も何も無いから、魔法⋯試さない?」
「そうしよ」
「なんかさ。」「うん。」
「イメージすれば何でも出来ない?」
「出来るね⋯」
「それじゃ、ウサギ。どうする?」
「火は駄目。燃える。水は溺死?土は矢?風の矢ってなんだろう?光も闇もイメージ湧かない」
「とりあえずやってみようか」
「逃さないように僕は土の矢?きみは風で」
「らじゃ」
「土はなんとかなった。風はなんだろう?なんか飛んだ?」
「イメージが足りないのかな?」
「まぁいいや、ウサギ捌ける?」
「捌けない。というか道具が何も無いよ」
「土のナイフをイメージして成形。⋯出来た」
「じゃあ、お願いね。」「⋯」
「うおえええええええ」
「ねえ、食欲なくなった。」
「穴掘ってもう寝ようか」「うん。」
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「おはよ。昨日のウサギ、どうする?」
「焼いてみようか」
「「うおえええええええええ」」
「血なまぐさい」
「キノコはヤバいから、野草?」
「野草だって毒あるよ」「⋯」
「魔法は?解毒魔法」
「ゲームなら出来るかもだけど⋯」
「「ウサギをなんとかしよう」」
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