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第一章
ポーラ・アーキンは理想を見ている①
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ポーラ・アーキンは元平民だった。
王都の中心街で生まれ育った、ごく普通の少女だ。
両親はポーラが幼い頃、乗合馬車の事故に巻き込まれて亡くなってしまった。そのため、顔もあまり覚えていない。ポーラを育ててくれたのは母方の祖父母だ。
二人が営む商店。数人の従業員。ポーラはそこで、自然と働くことを覚えた。接客も、お金の計算も、特に嫌いではなかった。客が笑顔で帰っていくのを見るのは嬉しかったし、祖父母に褒められると何でもできる気がした。
商店の従業員も、店にやってくる客も、近所に住む人々も、皆が優しかった。
ポーラが十二歳になる頃、王都の学校に通うかどうか、という話が出た。学問の道に進みたい者や貴族相手の仕事をしたい者が、読み書き計算以上の教養を学ぶ、平民のための学校だ。
だが、学校に通うにはかなりの金がかかる。祖父母が難しい顔をして話し合っているところを何度か見た。
祖父母はポーラに、良い教育を受けさせたいと言う。そうすれば将来の仕事に困ることはないし、良い人脈にも恵まれて幸せになれるから、と。
幸せというのはどういうことだろう。たくさん金を稼ぐことだろうか。良い結婚相手を見つけることだろうか。
祖母はポーラの疑問に、「愛を知ることよ」と微笑んだ。愛すること、愛されることを知っていれば、人生は豊かになるのだと。
祖父は「下を向かないことだ」と厳しい顔をした。どんなに辛い状況になっても、下を向いてしまっては掴めるチャンスも掴めないと。
そして二人とも、ポーラに「優しくあれ」と言った。人に優しくしていれば、それは巡り巡ってポーラのためになる。祖父母を見ていれば、それが本当のことだというのは分かった。だって、二人の周りにいるのは優しい人ばかりだ。
結局、ポーラが魔力を持っていたことが判明して、平民の学校に通う話はなくなった。
貴族の家に引き取られるにあたって、真っ先に名乗りを上げたのがアーキン男爵家だった。
先代のアーキン男爵は恋多き人物だったのだが、その妻はどちらかというと独占欲が強い方だった。男爵夫人は嫉妬のあまり、愛人との間にできた庶子にすら辛く当たり、その庶子は成人を機に家から逃亡。責任を取って先代夫婦は隠居の身となり、後を継いだ現アーキン男爵が必死に弟を探していたのだという。
わざわざ自ら祖父母の店までやって来た男爵は、ポーラとそっくりな男性の描かれた肖像画を見せてくれた。ポーラは覚えていなかったが、祖父母は確かにポーラの父だと頷いた。
ポーラの父は、記憶を失って店の前に倒れていたところを保護されたのだ。恐らくは強盗に襲われたのだろうと、祖父母は語った。
身ぐるみ剥がされていて身元が分からないし、本人もそれまでの記憶が無い。店に置いて働かせていたが、その内に店の娘、つまりポーラの母と好い仲になった。そしてポーラが生まれたのだ。
記憶が無かったのなら、魔力持ちの義務である血統の保護から漏れていても仕方がない。それにもう本人は亡くなっていて、記憶喪失が本当であったのかどうかも分からない。
ポーラを保護すれば、みすみす魔力持ちを市井に流したという汚名はそれなりに雪げる。
その頃のポーラにはまだ分からない事情ばかりだったが、祖父母はポーラが貴族として生きていけることを喜んだ。
ポーラの幸せを望んでくれる二人。大好きな祖父母。二人と離れるのは寂しい。けれどポーラに与えられた選択肢は、魔力を封印されるか、アーキン家に引き取られるかの二つだけ。
魔力を封印するのは、血液を制御するせいでとても辛いのだと聞いた。今のような生活はできなくなると知ったら、選べる道など一つだけだった。
幸い、アーキン男爵はポーラに対して同情的で、小さな罪悪感もあるようだった。彼はポーラの希望を汲み、週に一度は祖父母の家に帰っても良いと言ってくれた。
ただの平民だったポーラは、ポーラ・アーキン男爵令嬢となった。
貴族としての生活は、今までとまるで違っていた。仕事をしなくても生活に困らない。身の回りの世話は、すべて使用人がやってくれる。着替えやお風呂まで世話をされるのは恥ずかしかったが、ドレスを一人で着るのは難しい。
着飾るのが令嬢の仕事だと、ドレスや宝石類はそれなりに与えられていた。ポーラはそれらを持って祖父母の家に帰り、生活の足しにして欲しいとこっそり置いて行った。
不公平だと思ったのだ。平民は働かないと生きていけないのに、貴族は毎日着飾って、美味しいものを食べて、人に世話を焼かせるばかり。男爵は仕事だと言って屋敷を出ては酔っぱらって帰って来るし、夫人も毎日お茶会をしているだけ。
学園に通っている年上のいとこたちもそうだ。魔法の勉強をしているところは見かけるが、あとはずっと遊んでいる。何をそんなにお喋りすることがあるのだろう。
そんな生活を見てしまえば、「そろそろ貴族としての勉強を」と家庭教師を付けられても、真面目に勉強する気が失せる。ある程度課題をこなして、「平民だったから……」と困った顔をすれば、それ以上は何も言われなかった。
引き取られてから三年、ポーラが学園に入学するのと入れ替わりに、いとこの姉が卒業し、同時に嫁いでいった。彼女は年々ポーラに冷たくなっていくので、いなくなってホッとした。
時々アーキン男爵に、「彼女をどうにかしないと、この家は終わりますわよ」と、酷いことを言って叱られていたのを知っている。きっと父も、こんな風に扱われていたのだろう。逃げ出したくなる気持ちが分かった。
学園に入って、「不公平だ」という気持ちはますます強くなった。身分こそが絶対で、平民上がりのポーラの話など誰も聞かない。アーキンの家で与えられた物よりも豪華な装飾品で身を飾り、上辺だけのお世辞で塗り固められたお喋りを繰り返す。
時間と金の浪費でしかない。同じ年ごろでも、平民の子たちはもう働いているのだ。こんな無駄なことをして、いったい何になるのだろう。
そんな風にモヤモヤとしたものを抱えていたポーラは、ヴィクトリア・リーヴズ・アイラという令嬢を知ることになる。
王都の中心街で生まれ育った、ごく普通の少女だ。
両親はポーラが幼い頃、乗合馬車の事故に巻き込まれて亡くなってしまった。そのため、顔もあまり覚えていない。ポーラを育ててくれたのは母方の祖父母だ。
二人が営む商店。数人の従業員。ポーラはそこで、自然と働くことを覚えた。接客も、お金の計算も、特に嫌いではなかった。客が笑顔で帰っていくのを見るのは嬉しかったし、祖父母に褒められると何でもできる気がした。
商店の従業員も、店にやってくる客も、近所に住む人々も、皆が優しかった。
ポーラが十二歳になる頃、王都の学校に通うかどうか、という話が出た。学問の道に進みたい者や貴族相手の仕事をしたい者が、読み書き計算以上の教養を学ぶ、平民のための学校だ。
だが、学校に通うにはかなりの金がかかる。祖父母が難しい顔をして話し合っているところを何度か見た。
祖父母はポーラに、良い教育を受けさせたいと言う。そうすれば将来の仕事に困ることはないし、良い人脈にも恵まれて幸せになれるから、と。
幸せというのはどういうことだろう。たくさん金を稼ぐことだろうか。良い結婚相手を見つけることだろうか。
祖母はポーラの疑問に、「愛を知ることよ」と微笑んだ。愛すること、愛されることを知っていれば、人生は豊かになるのだと。
祖父は「下を向かないことだ」と厳しい顔をした。どんなに辛い状況になっても、下を向いてしまっては掴めるチャンスも掴めないと。
そして二人とも、ポーラに「優しくあれ」と言った。人に優しくしていれば、それは巡り巡ってポーラのためになる。祖父母を見ていれば、それが本当のことだというのは分かった。だって、二人の周りにいるのは優しい人ばかりだ。
結局、ポーラが魔力を持っていたことが判明して、平民の学校に通う話はなくなった。
貴族の家に引き取られるにあたって、真っ先に名乗りを上げたのがアーキン男爵家だった。
先代のアーキン男爵は恋多き人物だったのだが、その妻はどちらかというと独占欲が強い方だった。男爵夫人は嫉妬のあまり、愛人との間にできた庶子にすら辛く当たり、その庶子は成人を機に家から逃亡。責任を取って先代夫婦は隠居の身となり、後を継いだ現アーキン男爵が必死に弟を探していたのだという。
わざわざ自ら祖父母の店までやって来た男爵は、ポーラとそっくりな男性の描かれた肖像画を見せてくれた。ポーラは覚えていなかったが、祖父母は確かにポーラの父だと頷いた。
ポーラの父は、記憶を失って店の前に倒れていたところを保護されたのだ。恐らくは強盗に襲われたのだろうと、祖父母は語った。
身ぐるみ剥がされていて身元が分からないし、本人もそれまでの記憶が無い。店に置いて働かせていたが、その内に店の娘、つまりポーラの母と好い仲になった。そしてポーラが生まれたのだ。
記憶が無かったのなら、魔力持ちの義務である血統の保護から漏れていても仕方がない。それにもう本人は亡くなっていて、記憶喪失が本当であったのかどうかも分からない。
ポーラを保護すれば、みすみす魔力持ちを市井に流したという汚名はそれなりに雪げる。
その頃のポーラにはまだ分からない事情ばかりだったが、祖父母はポーラが貴族として生きていけることを喜んだ。
ポーラの幸せを望んでくれる二人。大好きな祖父母。二人と離れるのは寂しい。けれどポーラに与えられた選択肢は、魔力を封印されるか、アーキン家に引き取られるかの二つだけ。
魔力を封印するのは、血液を制御するせいでとても辛いのだと聞いた。今のような生活はできなくなると知ったら、選べる道など一つだけだった。
幸い、アーキン男爵はポーラに対して同情的で、小さな罪悪感もあるようだった。彼はポーラの希望を汲み、週に一度は祖父母の家に帰っても良いと言ってくれた。
ただの平民だったポーラは、ポーラ・アーキン男爵令嬢となった。
貴族としての生活は、今までとまるで違っていた。仕事をしなくても生活に困らない。身の回りの世話は、すべて使用人がやってくれる。着替えやお風呂まで世話をされるのは恥ずかしかったが、ドレスを一人で着るのは難しい。
着飾るのが令嬢の仕事だと、ドレスや宝石類はそれなりに与えられていた。ポーラはそれらを持って祖父母の家に帰り、生活の足しにして欲しいとこっそり置いて行った。
不公平だと思ったのだ。平民は働かないと生きていけないのに、貴族は毎日着飾って、美味しいものを食べて、人に世話を焼かせるばかり。男爵は仕事だと言って屋敷を出ては酔っぱらって帰って来るし、夫人も毎日お茶会をしているだけ。
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そんな生活を見てしまえば、「そろそろ貴族としての勉強を」と家庭教師を付けられても、真面目に勉強する気が失せる。ある程度課題をこなして、「平民だったから……」と困った顔をすれば、それ以上は何も言われなかった。
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時々アーキン男爵に、「彼女をどうにかしないと、この家は終わりますわよ」と、酷いことを言って叱られていたのを知っている。きっと父も、こんな風に扱われていたのだろう。逃げ出したくなる気持ちが分かった。
学園に入って、「不公平だ」という気持ちはますます強くなった。身分こそが絶対で、平民上がりのポーラの話など誰も聞かない。アーキンの家で与えられた物よりも豪華な装飾品で身を飾り、上辺だけのお世辞で塗り固められたお喋りを繰り返す。
時間と金の浪費でしかない。同じ年ごろでも、平民の子たちはもう働いているのだ。こんな無駄なことをして、いったい何になるのだろう。
そんな風にモヤモヤとしたものを抱えていたポーラは、ヴィクトリア・リーヴズ・アイラという令嬢を知ることになる。
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