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ド派手な特訓
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「と、特訓に付き合って欲しい…?」
わたくし、エリカ・ド・ハデーナは、ケンジさんにそうお願いしました。
「モッタのお母様は
モッタのギルドでの活動を
許してくださいましたが…。」
「モッタを必ずお家に帰らせて
あげられるように、わたくしは
もっともっと強くなりたいのです…!」
「エリカ…。」
「そうだな…!俺も同じ気持ちだ…!
一緒に特訓してもっと強くなろう!
そして、2人でモッタを守ろう!」
わたくしとケンジさんは同じ志を持つ同志…!腕をガッチリクロスさせて、強くなる誓いを立てました!
わたくしたちは平原に移動し、準備運動をしています。今日はお日柄もよく、絶好の特訓日和です!
「さぁ!ケンジさん!遠慮はいりません!
手加減なしでお願いします!」
「ほ…本当に良いのか…?
俺、剣使ってるんだけど…。」
「ノー・プロブレム!
強くなるための特訓なんですから、
生ぬるいやり方じゃ意味はありません!」
「そ、そうか…それなら…。
だけど大怪我したら元も子もないぞ…!
そこだけは気を付けてくれよ…!?」
「分かりました…!
よろしくお願いしますっ!」
ケンジさんは剣を構え臨戦態勢です。隙のない構え…。わたくしのやる気もみなぎっています。良い特訓になりそうです…!
わたくしは懐から薬を2本取り出し飲み干します。攻撃強化と速度強化の増強薬です!
「へ…?あ、あのちょっと…。
エ、エリカさん…?」
「うおおおおおおおっ!!
行きますよっ!ケンジさんッ!」
わたくしは凄まじい速度でケンジさんの背後に回り込みます…!手加減なしの真剣勝負です!
「うおおおおっ!!速っ!?
ちょまっ…ひいいいいっ!?」
ケンジさんはわたくしの速度にしっかり反応して、拳を次々とガードしています…!凄い…。やりますね!ケンジさん…!
「まだまだこの程度じゃ終わりませんよ!」
わたくしはさらに跳躍強化の薬を飲み、ケンジさんの遥か上空に飛び上がります!
「喰らいなさいっ!!
うおりゃああああああっ!!」
「うおおおおおおおっ!?」
『バッゴオォーンッ!!』
わたくしは全力のかかと落としで地面を砕きました!平原には大きなクレーターが出来上がっています。
…あら?ケンジさんの姿がありません。どこに行ってしまったんでしょうか…?
「んぐぐ…もがもが…。」
ケンジさんは地面から足が突き出ている状態で、上半身が全部埋まっていました…。
「まぁ!大変!大丈夫ですか!?
ケンジさん!?」
わたくしはケンジさんの足を掴み、野菜のように勢いよく引っこ抜きました!
「ぶほあっ!?」
ズボッという感触とともに、土まみれになったケンジさんが地面から出てきました…。良かった…。無事なようです…。
「がはっ、ごぼぉっ…!?
はぁっ…はぁっ…。」
「あ、あの…エリカさん…?」
「な、なんでしょう…?」
「特訓……いらなくね……?」
「えぇっ!?」
ケンジさんなんてことを言うのですか!?わたくしは強くならないといけないのに!
「わたくしはこの前薬を使えなくて
モッタを守れませんでした…!」
「だからもっともっと強くならねば
ならないのです!!」
「じゃ…じゃあ…。」
「薬を使わない特訓をすれば
良いんじゃないかな…?」
「……あ。」
…盲点でした。さすがケンジさん。さすが100万マニーの男。やはり目の付け所が違いますね…。
「分かりました!薬の効果が切れたら
次は通常状態でお手合わせお願いします!」
「お…おう…。」
「でも…効果が切れるまで
待っているだけなんて時間が
もったいないですね…。」
「……へ?」
「効果が切れるまでもう少し
付き合ってください!ケンジさん!」
「い……。」
「嫌ああああああああああ!!」
モッタから教わった“もったいない精神”。何事も無駄にしてはいけない。大事な教えをわたくしは守りました…!
わたくし、エリカ・ド・ハデーナは、ケンジさんにそうお願いしました。
「モッタのお母様は
モッタのギルドでの活動を
許してくださいましたが…。」
「モッタを必ずお家に帰らせて
あげられるように、わたくしは
もっともっと強くなりたいのです…!」
「エリカ…。」
「そうだな…!俺も同じ気持ちだ…!
一緒に特訓してもっと強くなろう!
そして、2人でモッタを守ろう!」
わたくしとケンジさんは同じ志を持つ同志…!腕をガッチリクロスさせて、強くなる誓いを立てました!
わたくしたちは平原に移動し、準備運動をしています。今日はお日柄もよく、絶好の特訓日和です!
「さぁ!ケンジさん!遠慮はいりません!
手加減なしでお願いします!」
「ほ…本当に良いのか…?
俺、剣使ってるんだけど…。」
「ノー・プロブレム!
強くなるための特訓なんですから、
生ぬるいやり方じゃ意味はありません!」
「そ、そうか…それなら…。
だけど大怪我したら元も子もないぞ…!
そこだけは気を付けてくれよ…!?」
「分かりました…!
よろしくお願いしますっ!」
ケンジさんは剣を構え臨戦態勢です。隙のない構え…。わたくしのやる気もみなぎっています。良い特訓になりそうです…!
わたくしは懐から薬を2本取り出し飲み干します。攻撃強化と速度強化の増強薬です!
「へ…?あ、あのちょっと…。
エ、エリカさん…?」
「うおおおおおおおっ!!
行きますよっ!ケンジさんッ!」
わたくしは凄まじい速度でケンジさんの背後に回り込みます…!手加減なしの真剣勝負です!
「うおおおおっ!!速っ!?
ちょまっ…ひいいいいっ!?」
ケンジさんはわたくしの速度にしっかり反応して、拳を次々とガードしています…!凄い…。やりますね!ケンジさん…!
「まだまだこの程度じゃ終わりませんよ!」
わたくしはさらに跳躍強化の薬を飲み、ケンジさんの遥か上空に飛び上がります!
「喰らいなさいっ!!
うおりゃああああああっ!!」
「うおおおおおおおっ!?」
『バッゴオォーンッ!!』
わたくしは全力のかかと落としで地面を砕きました!平原には大きなクレーターが出来上がっています。
…あら?ケンジさんの姿がありません。どこに行ってしまったんでしょうか…?
「んぐぐ…もがもが…。」
ケンジさんは地面から足が突き出ている状態で、上半身が全部埋まっていました…。
「まぁ!大変!大丈夫ですか!?
ケンジさん!?」
わたくしはケンジさんの足を掴み、野菜のように勢いよく引っこ抜きました!
「ぶほあっ!?」
ズボッという感触とともに、土まみれになったケンジさんが地面から出てきました…。良かった…。無事なようです…。
「がはっ、ごぼぉっ…!?
はぁっ…はぁっ…。」
「あ、あの…エリカさん…?」
「な、なんでしょう…?」
「特訓……いらなくね……?」
「えぇっ!?」
ケンジさんなんてことを言うのですか!?わたくしは強くならないといけないのに!
「わたくしはこの前薬を使えなくて
モッタを守れませんでした…!」
「だからもっともっと強くならねば
ならないのです!!」
「じゃ…じゃあ…。」
「薬を使わない特訓をすれば
良いんじゃないかな…?」
「……あ。」
…盲点でした。さすがケンジさん。さすが100万マニーの男。やはり目の付け所が違いますね…。
「分かりました!薬の効果が切れたら
次は通常状態でお手合わせお願いします!」
「お…おう…。」
「でも…効果が切れるまで
待っているだけなんて時間が
もったいないですね…。」
「……へ?」
「効果が切れるまでもう少し
付き合ってください!ケンジさん!」
「い……。」
「嫌ああああああああああ!!」
モッタから教わった“もったいない精神”。何事も無駄にしてはいけない。大事な教えをわたくしは守りました…!
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ケンジくん以外濃いキャラしかいない!!w
最新10話まで読みました。
モッタちゃんとエリカちゃんの対比がキャラ立ってて分かりやすいし好きζ*'ヮ')ζ
両者の性格もRPGだったらMPも消費アイテムも使いたくない気持ち分かるし逆に腐る程お金あったら手当り次第アイテム使う気持ちも分かりみある…!!
根暗だったり自信が無い描写や不安を抱えてる部分がなんだか親近感を覚えます。
そしてゲームのバグを利用してるみたいでドケチ戦法ワロタですww
ありがとうございます…!!
最後まで読んでいただけるのが本当に嬉しいです…!!主人公なので、あんまりやりすぎると嫌な奴に見えそうですし、加減しすぎるとケチに見えなくなりそうなのが難しいな…!と思いました…w(その反動で、母親がリミッター外れてたりしてますが…)