23 / 110
第2部
閑話 揺れる叔父心と姪っ子の初恋
しおりを挟む
「ねぇ、今度はいつアルティのところに行くの?」
「うーん……今は発注するものがないからなあ……。また今度ね」
「おにいさま、前もそう言った! いいもん! パパに頼むから!」
ぷう、と頬を膨らませ、エスメラルダが部屋を出て行く。シュトライザー工房でぬいぐるみの鎧兜を作ってもらってから、ずっとあの調子だ。それだけ嬉しかったのだろうが、そう度々お邪魔するわけにはいかない。ハロルドなら優しく諭してくれるだろう。
「元気になったのはいいことなんだけどなあ……」
ため息をつきながら着替えを再開する。
革靴の上からサバトンという鉄靴を履き、脛当てと腿当てを身につける。日頃丁寧に手入れしている成果か、つやつやに磨かれた鋼板には顔の闇が映り込んでいる。
兜を被ると現れる青白い目も、感情が昂ったときに流れる涙も、社会にうまく溶け込むために生まれたという。デュラハンがこの世に誕生して約一千年。このまま他種族との交流が進めば、いつの日か個性豊かな顔もできるのだろうか。
銅鎧、腕鎧の次は縁が大きく後ろに伸びた兜を被り、顎当てをつける。リリアナのように面頬は上げない。訓練中、教え子たちに視線を読ませないためだ。
最初は全て身につけるまでそれなりの時間がかかったものだが、今では十分もあれば着られる。デュラハン用に作られているとはいえ、慣れとは怖いものである。
腰に剣を佩き、壁の鏡で全身をチェックする。
全体的に細身の造形も、兜の両側に付けた角の装飾もラドクリフのお気に入りだ。シュトライザー工房の鎧兜は相場より若干高いが、その分、質もセンスもいい。マルグリテ家はクリフがグリムバルドに店を構えてからの馴染みである。その弟子のアルティも得意客のラドクリフには敬意を払ってくれている。しかし――。
「姪っ子は渡さないからね」
額に飾られた写真を睨んで唸るように呟く。そこにはエスメラルダに腕を引かれて眉を下げるアルティの姿が写っていた。鎧着装の儀のときに撮った家族写真だ。同じものをエスメラルダも部屋に飾っている。
それだけなら微笑ましいの一言で済むが、許せないのは、たまに写真を見上げてはうっとりとため息をつくことだ。
まだ五歳とはいえ、立派な女の子である。自分を救ってくれた年上の男に恋心を抱いてしまうのはわからなくもない。ラドクリフの目から見ても、アルティはいい男だと思う。少々根を詰めすぎるきらいはあるが、仕事にはひたむきだし、何より女性に優しい。
だが、エスメラルダにはもっと将来性があって、家格が釣り合う相手をと思っていただけに、納得できない気持ちの方が大きかった。せめてアルティがラドクリフを倒せるくらい強かったらよかったのに。
「昔はお兄さまのお嫁さんになるって言ってたのにな……」
切ない気持ちで食堂に向かうと、ハロルドがコーヒー片手に新聞を読んでいた。周りに他の家族の姿はない。
「あれ、エミィは? 義兄さんのところに行ったと思ってたんだけど」
「……パパなんて知らないと言われてしまってね。今はマリアと庭を散歩しているよ。『早く体力をつけて、ママやリリアナおねえさまみたいに強くなるの!』だそうだ」
きっと一人で職人街に行けるようになるためだろう。姪っ子の涙ぐましい努力にため息をつき、ハロルドの対面に座る。
「これが反抗期ってやつなのかなあ」
「いや、今まで我慢していた反動がきたんだろうね。体が元気になって、どんどんやりたいことが出てきたんじゃないかな。もう少ししたら落ち着くと思うよ」
本当だろうか。マルグリテ家一の暴れん坊だったマリアの娘だ。このまま母親に似ていく可能性もあるかもしれない。
そうこぼすと、ハロルドは楽しそうに笑った。
「それならそれでいいよ。マリアみたいに周りを明るく照らす太陽になってくれれば」
「姉さんのことそう言えるの、義兄さんぐらいだよ」
給仕が運んできた朝食をとりながら、ハロルドの新聞に目を向ける。そこにはセレネス鉱石と名付けられたばかりの新鉱物の規制について書かれていた。
「ハウルズ製鉄所が開発した貴族向けの合金、使用は許可制にしたんだ。一般向けも全身には使えないって?」
「さすがに強力すぎるからね。聖属性の鉱石は貴重な資源だし、ルクセン側も承知の上だよ。第二のラグドールを産んでもいけないしね」
無闇に流通させて各国のパワーバランスが崩れるのを恐れたのだろう。規制が入る前にエスメラルダのティアラを手に入れられたのは僥倖というべきか。
「リリィが悔しがるだろうなあ……」
「リリィってリヒトシュタイン嬢のこと?」
新聞を机に置いたハロルドが首を傾げる。彼は婿養子なので、リヒトシュタイン家とマルグリテ家の関係について深く知らない。
ラドクリフはリリアナが幼馴染であることと、新鉱物を鎧に使いたがっていたこと、そして、マリアの元部下だということも説明した。
「ああ、道理でマリアがはしゃいでいたわけだ。『これでようやく堂々と妹扱いできるわ!』って」
「いや、別にまた婚約者に戻ったわけじゃないから……」
こんなことを言うと怒られそうだが、リリアナへの感情はどちらかといえば男友達に近い。確かに最近綺麗になったとは思う。しかし、ラドクリフの好みは姉とは正反対のお淑やかなタイプなのである。
「その気はないの?」
「ないなあ。もっと静かな人がいいよ」
「私もそう思っていたけどね。案外、人ってわからないものだよ」
ハロルドはリッカの魔法学校に留学中、ルイに会いにきたマリアに一目惚れされて今に至っている。そのことをルイは今でも後悔している。自分が友人だったために、ハロルドの人生を壊してしまったと。
「やめてって。それより、義兄さんたちはこれからどうするの? 鉱石探しの旅は終わったんでしょ。母さんたちみたいに、貴族会議が終わったらマルグリテ領に戻る?」
ラドクリフの両親はハロルドたちと旅に出る前は、首都から馬車で一日ほど北にあるマルグリテ領を治めていた。今は家令が代理を務めているはずだ。とはいえ両親たちも歳だし、マリアに権限を譲渡してもおかしくはない。
しかし、ハロルドは首を横に振った。
「いいや。旅は終わっても新鉱物の採掘は始まったばかりだからね。しばらくはウィンストン領に滞在しようってマリアとも話してる」
「……ひょっとして監視役に任命された? 鉱石を横流しされたら困るもんね」
「はは、まさか。私はただのしがない司祭だよ。ボーナスをたっぷりもらったから、少し羽を伸ばそうとしているだけさ」
食えない笑みに肩をすくめる。ラスタ側か、ルクセン側か、もしくはその両方からかわからないが頼りにされているらしい。姉の男を見る目は確かだったのかもしれない。
「じゃあ、エミィも連れて行くの? 新鉱物の鉱脈があるんだったら、聖の魔素にも困らないし」
「それなんだけどね……」
そこで言葉を切り、真剣な目でこちらを見つめる。改まった様子に、ラドクリフの背中も自然と伸びる。
「もうしばらくエミィを預かっていてもらえないかな。来年には初等学校も始まるし、今後のことを考えると、首都にいた方がいいと思うんだ」
「うちはいいけど……。義兄さんたちはそれでいいの? 一人娘でしょ? 姉さんだって口にはしないけど、寂しいんじゃないの?」
「寂しいよ。本音を言うと、連れて行きたいし、片時も離したくない。でも、今はここにいさせてあげたいんだ。引き離すのも可哀想だしね」
誰と、とは聞かなかった。
ラドクリフと同じことをハロルドも気づいていたのだ。おそらく母親であるマリアも。
「デュラハンの成長はヒト種よりも早い。短い子供期間を、あの子には伸び伸び過ごしてほしい。……我儘かな」
黙って首を横に振る。今は幼い子供でも、いつか否応なく一人で歩く日が来る。それまでは守ってやりたいと思うのは親なら自然なことだ。
二人の間に穏やかな空気が流れたとき、それをぶち壊すような甲高い声が食堂に響いた。
「あら、ラッド。あんたまだいたの」
マリアだ。喉が渇いたので飲み物を取りに来たという。傍らにエスメラルダの姿はない。まだ庭で走り回っているらしい。元気で何よりなことだ。
「遅刻なんてしたら生徒に示しがつかないでしょ。さっさと行きなさいな」
「わかってるよ。いつまでも子供扱いしないでよね」
「なあに、偉そうな口をきいて。忙しい母さんたちに代わって、誰がここまで育ててやったと思ってるの」
ぶちぶち言いながらも玄関まで見送ってくれる。そういうところは昔から変わらない。御者が馬車を準備している間、並んで青空を見上げる。
「聞いたよ。義兄さんとウィンストン領に行くんだって?」
「まあね。ラグドールは潰したといえ、北方はまだまだ物騒だから。エミィと離れるのは寂しいけど、ダーリンを一人で行かせるわけにはいかないわ。何が向かってきたとしても、片手で粉砕してやるわよ」
駐屯地の破壊神と名高かったマリアが共に行けば、ハロルドの身は完全に守られるだろう。マルグリテ家は代々女の方が強い。母親も昔は夫を守るために戦場で暴れ回っていたというし、男に一途なのは血筋なのか。エスメラルダの将来が心配になる。
「エミィもいつか、好きな人のために戦うようになるのかな……」
「そうかもね。私の娘だから。でもねえ、今回は相手が悪いと思うわ」
「相手?」
「だって、戦女神が立ち塞がってるんですもの。アルティくんってのも罪な男よねえ」
脳裏にコバルトブルーの鎧兜が浮かぶ。
可愛い姪っ子の初恋は、なかなか前途多難なようだ。
「うーん……今は発注するものがないからなあ……。また今度ね」
「おにいさま、前もそう言った! いいもん! パパに頼むから!」
ぷう、と頬を膨らませ、エスメラルダが部屋を出て行く。シュトライザー工房でぬいぐるみの鎧兜を作ってもらってから、ずっとあの調子だ。それだけ嬉しかったのだろうが、そう度々お邪魔するわけにはいかない。ハロルドなら優しく諭してくれるだろう。
「元気になったのはいいことなんだけどなあ……」
ため息をつきながら着替えを再開する。
革靴の上からサバトンという鉄靴を履き、脛当てと腿当てを身につける。日頃丁寧に手入れしている成果か、つやつやに磨かれた鋼板には顔の闇が映り込んでいる。
兜を被ると現れる青白い目も、感情が昂ったときに流れる涙も、社会にうまく溶け込むために生まれたという。デュラハンがこの世に誕生して約一千年。このまま他種族との交流が進めば、いつの日か個性豊かな顔もできるのだろうか。
銅鎧、腕鎧の次は縁が大きく後ろに伸びた兜を被り、顎当てをつける。リリアナのように面頬は上げない。訓練中、教え子たちに視線を読ませないためだ。
最初は全て身につけるまでそれなりの時間がかかったものだが、今では十分もあれば着られる。デュラハン用に作られているとはいえ、慣れとは怖いものである。
腰に剣を佩き、壁の鏡で全身をチェックする。
全体的に細身の造形も、兜の両側に付けた角の装飾もラドクリフのお気に入りだ。シュトライザー工房の鎧兜は相場より若干高いが、その分、質もセンスもいい。マルグリテ家はクリフがグリムバルドに店を構えてからの馴染みである。その弟子のアルティも得意客のラドクリフには敬意を払ってくれている。しかし――。
「姪っ子は渡さないからね」
額に飾られた写真を睨んで唸るように呟く。そこにはエスメラルダに腕を引かれて眉を下げるアルティの姿が写っていた。鎧着装の儀のときに撮った家族写真だ。同じものをエスメラルダも部屋に飾っている。
それだけなら微笑ましいの一言で済むが、許せないのは、たまに写真を見上げてはうっとりとため息をつくことだ。
まだ五歳とはいえ、立派な女の子である。自分を救ってくれた年上の男に恋心を抱いてしまうのはわからなくもない。ラドクリフの目から見ても、アルティはいい男だと思う。少々根を詰めすぎるきらいはあるが、仕事にはひたむきだし、何より女性に優しい。
だが、エスメラルダにはもっと将来性があって、家格が釣り合う相手をと思っていただけに、納得できない気持ちの方が大きかった。せめてアルティがラドクリフを倒せるくらい強かったらよかったのに。
「昔はお兄さまのお嫁さんになるって言ってたのにな……」
切ない気持ちで食堂に向かうと、ハロルドがコーヒー片手に新聞を読んでいた。周りに他の家族の姿はない。
「あれ、エミィは? 義兄さんのところに行ったと思ってたんだけど」
「……パパなんて知らないと言われてしまってね。今はマリアと庭を散歩しているよ。『早く体力をつけて、ママやリリアナおねえさまみたいに強くなるの!』だそうだ」
きっと一人で職人街に行けるようになるためだろう。姪っ子の涙ぐましい努力にため息をつき、ハロルドの対面に座る。
「これが反抗期ってやつなのかなあ」
「いや、今まで我慢していた反動がきたんだろうね。体が元気になって、どんどんやりたいことが出てきたんじゃないかな。もう少ししたら落ち着くと思うよ」
本当だろうか。マルグリテ家一の暴れん坊だったマリアの娘だ。このまま母親に似ていく可能性もあるかもしれない。
そうこぼすと、ハロルドは楽しそうに笑った。
「それならそれでいいよ。マリアみたいに周りを明るく照らす太陽になってくれれば」
「姉さんのことそう言えるの、義兄さんぐらいだよ」
給仕が運んできた朝食をとりながら、ハロルドの新聞に目を向ける。そこにはセレネス鉱石と名付けられたばかりの新鉱物の規制について書かれていた。
「ハウルズ製鉄所が開発した貴族向けの合金、使用は許可制にしたんだ。一般向けも全身には使えないって?」
「さすがに強力すぎるからね。聖属性の鉱石は貴重な資源だし、ルクセン側も承知の上だよ。第二のラグドールを産んでもいけないしね」
無闇に流通させて各国のパワーバランスが崩れるのを恐れたのだろう。規制が入る前にエスメラルダのティアラを手に入れられたのは僥倖というべきか。
「リリィが悔しがるだろうなあ……」
「リリィってリヒトシュタイン嬢のこと?」
新聞を机に置いたハロルドが首を傾げる。彼は婿養子なので、リヒトシュタイン家とマルグリテ家の関係について深く知らない。
ラドクリフはリリアナが幼馴染であることと、新鉱物を鎧に使いたがっていたこと、そして、マリアの元部下だということも説明した。
「ああ、道理でマリアがはしゃいでいたわけだ。『これでようやく堂々と妹扱いできるわ!』って」
「いや、別にまた婚約者に戻ったわけじゃないから……」
こんなことを言うと怒られそうだが、リリアナへの感情はどちらかといえば男友達に近い。確かに最近綺麗になったとは思う。しかし、ラドクリフの好みは姉とは正反対のお淑やかなタイプなのである。
「その気はないの?」
「ないなあ。もっと静かな人がいいよ」
「私もそう思っていたけどね。案外、人ってわからないものだよ」
ハロルドはリッカの魔法学校に留学中、ルイに会いにきたマリアに一目惚れされて今に至っている。そのことをルイは今でも後悔している。自分が友人だったために、ハロルドの人生を壊してしまったと。
「やめてって。それより、義兄さんたちはこれからどうするの? 鉱石探しの旅は終わったんでしょ。母さんたちみたいに、貴族会議が終わったらマルグリテ領に戻る?」
ラドクリフの両親はハロルドたちと旅に出る前は、首都から馬車で一日ほど北にあるマルグリテ領を治めていた。今は家令が代理を務めているはずだ。とはいえ両親たちも歳だし、マリアに権限を譲渡してもおかしくはない。
しかし、ハロルドは首を横に振った。
「いいや。旅は終わっても新鉱物の採掘は始まったばかりだからね。しばらくはウィンストン領に滞在しようってマリアとも話してる」
「……ひょっとして監視役に任命された? 鉱石を横流しされたら困るもんね」
「はは、まさか。私はただのしがない司祭だよ。ボーナスをたっぷりもらったから、少し羽を伸ばそうとしているだけさ」
食えない笑みに肩をすくめる。ラスタ側か、ルクセン側か、もしくはその両方からかわからないが頼りにされているらしい。姉の男を見る目は確かだったのかもしれない。
「じゃあ、エミィも連れて行くの? 新鉱物の鉱脈があるんだったら、聖の魔素にも困らないし」
「それなんだけどね……」
そこで言葉を切り、真剣な目でこちらを見つめる。改まった様子に、ラドクリフの背中も自然と伸びる。
「もうしばらくエミィを預かっていてもらえないかな。来年には初等学校も始まるし、今後のことを考えると、首都にいた方がいいと思うんだ」
「うちはいいけど……。義兄さんたちはそれでいいの? 一人娘でしょ? 姉さんだって口にはしないけど、寂しいんじゃないの?」
「寂しいよ。本音を言うと、連れて行きたいし、片時も離したくない。でも、今はここにいさせてあげたいんだ。引き離すのも可哀想だしね」
誰と、とは聞かなかった。
ラドクリフと同じことをハロルドも気づいていたのだ。おそらく母親であるマリアも。
「デュラハンの成長はヒト種よりも早い。短い子供期間を、あの子には伸び伸び過ごしてほしい。……我儘かな」
黙って首を横に振る。今は幼い子供でも、いつか否応なく一人で歩く日が来る。それまでは守ってやりたいと思うのは親なら自然なことだ。
二人の間に穏やかな空気が流れたとき、それをぶち壊すような甲高い声が食堂に響いた。
「あら、ラッド。あんたまだいたの」
マリアだ。喉が渇いたので飲み物を取りに来たという。傍らにエスメラルダの姿はない。まだ庭で走り回っているらしい。元気で何よりなことだ。
「遅刻なんてしたら生徒に示しがつかないでしょ。さっさと行きなさいな」
「わかってるよ。いつまでも子供扱いしないでよね」
「なあに、偉そうな口をきいて。忙しい母さんたちに代わって、誰がここまで育ててやったと思ってるの」
ぶちぶち言いながらも玄関まで見送ってくれる。そういうところは昔から変わらない。御者が馬車を準備している間、並んで青空を見上げる。
「聞いたよ。義兄さんとウィンストン領に行くんだって?」
「まあね。ラグドールは潰したといえ、北方はまだまだ物騒だから。エミィと離れるのは寂しいけど、ダーリンを一人で行かせるわけにはいかないわ。何が向かってきたとしても、片手で粉砕してやるわよ」
駐屯地の破壊神と名高かったマリアが共に行けば、ハロルドの身は完全に守られるだろう。マルグリテ家は代々女の方が強い。母親も昔は夫を守るために戦場で暴れ回っていたというし、男に一途なのは血筋なのか。エスメラルダの将来が心配になる。
「エミィもいつか、好きな人のために戦うようになるのかな……」
「そうかもね。私の娘だから。でもねえ、今回は相手が悪いと思うわ」
「相手?」
「だって、戦女神が立ち塞がってるんですもの。アルティくんってのも罪な男よねえ」
脳裏にコバルトブルーの鎧兜が浮かぶ。
可愛い姪っ子の初恋は、なかなか前途多難なようだ。
0
あなたにおすすめの小説
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。
カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。
アイテムボックス無双 ~何でも収納! 奥義・首狩りアイテムボックス!~
明治サブ🍆スニーカー大賞【金賞】受賞作家
ファンタジー
※大・大・大どんでん返し回まで投稿済です!!
『第1回 次世代ファンタジーカップ ~最強「進化系ざまぁ」決定戦!』投稿作品。
無限収納機能を持つ『マジックバッグ』が巷にあふれる街で、収納魔法【アイテムボックス】しか使えない主人公・クリスは冒険者たちから無能扱いされ続け、ついに100パーティー目から追放されてしまう。
破れかぶれになって単騎で魔物討伐に向かい、あわや死にかけたところに謎の美しき旅の魔女が現れ、クリスに告げる。
「【アイテムボックス】は最強の魔法なんだよ。儂が使い方を教えてやろう」
【アイテムボックス】で魔物の首を、家屋を、オークの集落を丸ごと収納!? 【アイテムボックス】で道を作り、川を作り、街を作る!? ただの収納魔法と侮るなかれ。知覚できるものなら疫病だろうが敵の軍勢だろうが何だって除去する超能力! 主人公・クリスの成り上がりと「進化系ざまぁ」展開、そして最後に待ち受ける極上のどんでん返しを、とくとご覧あれ! 随所に散りばめられた大小さまざまな伏線を、あなたは見抜けるか!?
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
『異世界ごはん、はじめました!』 ~料理研究家は転生先でも胃袋から世界を救う~
チャチャ
ファンタジー
味のない異世界に転生したのは、料理研究家の 私!?
魔法効果つきの“ごはん”で人を癒やし、王子を 虜に、ついには王宮キッチンまで!
心と身体を温める“スキル付き料理が、世界を 変えていく--
美味しい笑顔があふれる、異世界グルメファン タジー!
ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜
KeyBow
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞
ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。
諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。
そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。
捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。
腕には、守るべきメイドの少女。
眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。
―――それは、ただの不運な落下のはずだった。
崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。
その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。
死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。
だが、その力の代償は、あまりにも大きい。
彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”――
つまり平和で自堕落な生活そのものだった。
これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、
守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、
いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。
―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。
真祖竜に転生したけど、怠け者の世界最強種とか性に合わないんで、人間のふりして旅に出ます
難波一
ファンタジー
"『第18回ファンタジー小説大賞【奨励賞】受賞!』"
ブラック企業勤めのサラリーマン、橘隆也(たちばな・りゅうや)、28歳。
社畜生活に疲れ果て、ある日ついに階段から足を滑らせてあっさりゲームオーバー……
……と思いきや、目覚めたらなんと、伝説の存在・“真祖竜”として異世界に転生していた!?
ところがその竜社会、価値観がヤバすぎた。
「努力は未熟の証、夢は竜の尊厳を損なう」
「強者たるもの怠惰であれ」がスローガンの“七大怠惰戒律”を掲げる、まさかのぐうたら最強種族!
「何それ意味わかんない。強く生まれたからこそ、努力してもっと強くなるのが楽しいんじゃん。」
かくして、生まれながらにして世界最強クラスのポテンシャルを持つ幼竜・アルドラクスは、
竜社会の常識をぶっちぎりで踏み倒し、独学で魔法と技術を学び、人間の姿へと変身。
「世界を見たい。自分の力がどこまで通じるか、試してみたい——」
人間のふりをして旅に出た彼は、貴族の令嬢や竜の少女、巨大な犬といった仲間たちと出会い、
やがて“魔王”と呼ばれる世界級の脅威や、世界の秘密に巻き込まれていくことになる。
——これは、“怠惰が美徳”な最強種族に生まれてしまった元社畜が、
「自分らしく、全力で生きる」ことを選んだ物語。
世界を知り、仲間と出会い、規格外の強さで冒険と成長を繰り広げる、
最強幼竜の“成り上がり×異端×ほのぼの冒険ファンタジー”開幕!
※小説家になろう様にも掲載しています。
生贄にされた少年。故郷を離れてゆるりと暮らす。
水定ゆう
ファンタジー
村の仕来りで生贄にされた少年、天月・オボロナ。魔物が蠢く危険な森で死を覚悟した天月は、三人の異形の者たちに命を救われる。
異形の者たちの弟子となった天月は、数年後故郷を離れ、魔物による被害と魔法の溢れる町でバイトをしながら冒険者活動を続けていた。
そこで待ち受けるのは数々の陰謀や危険な魔物たち。
生贄として魔物に捧げられた少年は、冒険者活動を続けながらゆるりと日常を満喫する!
※とりあえず、一時完結いたしました。
今後は、短編や別タイトルで続けていくと思いますが、今回はここまで。
その際は、ぜひ読んでいただけると幸いです。
転生貴族の領地経営〜現代日本の知識で異世界を豊かにする
初
ファンタジー
ローラシア王国の北のエルラント辺境伯家には天才的な少年、リーゼンしかしその少年は現代日本から転生してきた転生者だった。
リーゼンが洗礼をしたさい、圧倒的な量の加護やスキルが与えられた。その力を見込んだ父の辺境伯は12歳のリーゼンを辺境伯家の領地の北を治める代官とした。
これはそんなリーゼンが異世界の領地を経営し、豊かにしていく物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる