お願いいたします。

お昼です1

馬車に乗り3時間お昼になり、エレノアがてきぱきと準備していた。一緒にいた騎士たちはエレノアにやらせまいと努力するもすべてエレノアが整えた。
「カレン様お昼です。簡単なものですがどうぞ。」
「エレノア様ありがとうございます。でも私馬車に酔ってしまって食べられそうにないです。申し訳ありません。馬車に乗ったの久しぶり過ぎて…」
「それは申し訳ない。さっぱりしたものが良いな！たしか…」
何やら袋をガサゴソとあさりオレンジを出した。手とオレンジを水魔法でキレイに洗いコップの上で果物ナイフで半分にきり、力任せに握りつぶした。コップにはエレノアが絞ったオレンジ100%ジュース。騎士の一人がエレノアに小言を言い始めたが、飲み物が気になったカレンは気にせず飲んだ。
「甘酸っぱくて美味しいです！エレノア様ありがとうございます！私なんかに気を遣っていただいて。騎士様、もしかして飲みたかったのですか？申し訳ございません。爽やかな香りでつい飲んで…」
「そういうことではありません。カレン様、きちんとしぼるものを持ってきたのに手で潰してしまっては手が汚れてしまいます。魔法は無限には使えないので少しでも魔力温存して貰いたかったのです。」
「そうなの？」
「カレン様は無尽蔵にあるが、私達には限度があるからな。ガロン？」
「はい。なのでエレノア様これをお使いください。いいですね？」
ものすごい威圧をかけて言った。
「ガロンさっきから小言うるさい！婚約破棄するぞ。」
「それは王命ですので、陛下にお願いしてください。」
エレノアは頬を膨らます。
カレンはそれを見て笑うが、どこか寂しそうだった。