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After Story…My Dearest.39
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あれから莉結とは"彼女"の話題にはなっていない。
でもクラスの中では下校時間になっても彼女についてのくだらない憶測や批評があちらこちらで話題にあがっていた。
彼女の事何にも知らないくせに勝手な事を口にしている彼女達も、きっと学校という小さな集団の中に突然やってきた"未知のモノ"に過敏になっているんだと思う。
心のどこかで安定してきた日常に変化が訪れることを怖がってるんだ。
きっと私もそう、莉結だって。
校門を出てから繋いだ莉結の手がいつもより元気が無い気がする。もしかしたらそれは私の手に元気が無いせいかも知れないけど。
それと、こんなに静かな帰り道は久しぶりかもしれない。いつもはあっという間に家に着いてしまうのに、今日はまだ半分も来てないんだなって通り過ぎたコンビニを見て思った。
そして車通りの多い道から一本中へと入っり、公園の横の道を歩いている時だった。
『結構落ちてるね』
突然そう呟いた莉結に目をやると、足元を見下ろしたまま『落ち葉』と付け足す。
そして私は少し前の方へと目をやって、そう言われてみればそうだなって思った。
…だっていつもは足元なんて見てないもん。
それから私は"ふぅ"と大袈裟に息を吐いてから莉結の手をギュッと握った。
「よしッ、なんかデザートでも食べようッ」
私がそう言うと莉結は驚いたように『えっ?どうしたの急に』と私を見つめた。
私は立ち止まって精一杯の笑みを浮かべると、道路の反対側にあるクレープ屋を指差してこう言った。
「気分転換には甘いものなんでしょ?私もせっかくの人生満喫しなきゃだめじゃん?」
莉結も私もちょっと考え過ぎなんだ。ここらへんでリセットしとかないとなんか…イヤだ。もうオリヴィアって子が何を知ってようが私は私、莉結は莉結。そう思い込む事にした。勿論気にはなっちゃうけど、ポジティブシンキングってヤツだ。うんッ、大丈夫。私はポジティブだ。
『うん…いいよッ♪衣瑠のおごりならッ』
どうやら莉結も私に乗ってくれたみたい。長い付き合いだもんねッ。ありがと。
そして私は『毎度ありー、また来てねー!』と背中に威勢の良い声を受けつつ、私は莉結の持つ"ソレ"を見ていた。
「ねぇ…ソレ何入ってんの?」
『えっとね、タコとイカとエリンギと…なんだっけなぁ』
「…甘いもの食べようって言ったじゃんッ」
『食べたいもの食べちゃダメなの?』
そんな莉結を見つめて、私の口元がふっと緩んだ。
でもクラスの中では下校時間になっても彼女についてのくだらない憶測や批評があちらこちらで話題にあがっていた。
彼女の事何にも知らないくせに勝手な事を口にしている彼女達も、きっと学校という小さな集団の中に突然やってきた"未知のモノ"に過敏になっているんだと思う。
心のどこかで安定してきた日常に変化が訪れることを怖がってるんだ。
きっと私もそう、莉結だって。
校門を出てから繋いだ莉結の手がいつもより元気が無い気がする。もしかしたらそれは私の手に元気が無いせいかも知れないけど。
それと、こんなに静かな帰り道は久しぶりかもしれない。いつもはあっという間に家に着いてしまうのに、今日はまだ半分も来てないんだなって通り過ぎたコンビニを見て思った。
そして車通りの多い道から一本中へと入っり、公園の横の道を歩いている時だった。
『結構落ちてるね』
突然そう呟いた莉結に目をやると、足元を見下ろしたまま『落ち葉』と付け足す。
そして私は少し前の方へと目をやって、そう言われてみればそうだなって思った。
…だっていつもは足元なんて見てないもん。
それから私は"ふぅ"と大袈裟に息を吐いてから莉結の手をギュッと握った。
「よしッ、なんかデザートでも食べようッ」
私がそう言うと莉結は驚いたように『えっ?どうしたの急に』と私を見つめた。
私は立ち止まって精一杯の笑みを浮かべると、道路の反対側にあるクレープ屋を指差してこう言った。
「気分転換には甘いものなんでしょ?私もせっかくの人生満喫しなきゃだめじゃん?」
莉結も私もちょっと考え過ぎなんだ。ここらへんでリセットしとかないとなんか…イヤだ。もうオリヴィアって子が何を知ってようが私は私、莉結は莉結。そう思い込む事にした。勿論気にはなっちゃうけど、ポジティブシンキングってヤツだ。うんッ、大丈夫。私はポジティブだ。
『うん…いいよッ♪衣瑠のおごりならッ』
どうやら莉結も私に乗ってくれたみたい。長い付き合いだもんねッ。ありがと。
そして私は『毎度ありー、また来てねー!』と背中に威勢の良い声を受けつつ、私は莉結の持つ"ソレ"を見ていた。
「ねぇ…ソレ何入ってんの?」
『えっとね、タコとイカとエリンギと…なんだっけなぁ』
「…甘いもの食べようって言ったじゃんッ」
『食べたいもの食べちゃダメなの?』
そんな莉結を見つめて、私の口元がふっと緩んだ。
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