報われない私

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___1 入学

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20xx年 3月12日 東学園入学式___

「はぁ、」

入学式なのに私は小さな溜息をつく。

今年も1人。兄も母も父もみんな仕事。

華のJK…何が華なんだろうか。地獄のJKとしか思えない。

どうせこの学校でもまた私は虐められるんだ。

私の家、柊家の家系は柊家をはじめとして、アイドル、モデル、俳優女優など、沢山の芸能人を出していった。
兄もそのうちの1人である。兄はモデル兼アイドルをやっている。
モデルは超有名雑誌に載るほどだし、兄の所属するアイドルグループ「happy magic」(ハピマジ)はこの間MV再生回数10億回突破した程凄いグループだ。
それに比べ、私は柊家だというのに何もやっていない。勉強も、運動も、他人よりはできるが一番では無い。「中途半端」と言われて、ずっと兄と比べられてきた。
できた友達もみんな兄目当てで、兄が友達達に興味を示さないとわかるとすぐ縁を切られて、一言も喋らなくなってしまった。
どうせこの高校でも同じだろう。

「はぁ…本当に嫌…」

また一つ私は溜息をついた。
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