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一章 ファンタジー
神様は僕たちのことが嫌い?
しおりを挟むーー話が進まない。
ーー話が進まない。
神様はなんで僕たちを終わらせてくれないのだろうか?
最初はスイスイと僕の話は進んでいた。日にちも関係なく時間も関係なく、ただ僕を終わらせようと頑張っていた。
僕を生み出して、色々な人達に見てもらおうと努力していた。
けど、ある日を境にして僕の時間は止まってしまった。
最初は体調が悪いのかと思ったけど、そういうことではなかった。
しばらく時間が経てば、もう一つの世界(話)が生まれていた。
それを見た僕はすぐに察した。
ーーそうか、僕は捨てられたんだ。
悲しみというより、虚しさがあったのをよく覚えている。
ーー僕を終わらせるんじゃなかったの?
心の内にそう思った僕。
けど、考えれば考えるほどその理由は僕の都合の良いように塗り変わる。
ああ、話がちょっと躓いたんだな。もう少ししたら話が出来るんだな。
訳のわからないことを考え、自分を納得させることも増えた。
僕は待ち続けた。
けど、いつまで経ってもその時は現れなかった。
どころか、僕の話は止まったままでもう一つの世界は未だに時間が流れている。
絶望した。
そして、失望した。
今まで信じたものを踏み潰された時の感覚というのはここまで辛いものだろうか。心が引き裂かれそうだった。痛かった…。
やがて、僕は泣いた。
泣いて泣いて、泣き尽くした。
「神様、あんまりだ。僕が何をしたと言うのですか?ただ、僕はあなたが作った分身で息子も同然の存在なのですよ?なのに、どうして……」
涙をひたすら流し、僕は神様に訴える。
けど、返答なんて返ってこなかった。
それが届いているのか、それとも届いていないのか。そう考えるほど僕は冷静さを無くしていた。
ふつふつと湧き上がるこの感覚はなんだろうか?
どちらにしろ、とてもまともでいられなかった。
「堕としてやる!貴様が僕を見捨てたなら、貴様も同様だ!僕の復讐は今こうして、貴様の裏切りによって始まったのだ!」
僕は叫んだ。まるで獣のように…。
「待っていろ!お前も僕と同じような苦しみを味あわせてやる!」
手の届かない暗闇へと手を伸ばし、僕は宣言した。
後悔はない。
ただ、自分をここまで追い詰めたのなら奴も道ずれだ。
恐怖はない。
僕の足元には神様によって生み出され、未来を閉ざされた者たちがいる。
やろう。
神様を取り込んで、僕たちの話を作ってやる。
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