異世界に行ったら国が衰退していたので、不動産屋をしていた経歴を生かしてエルフの王女と国を再建する

おっぱな

文字の大きさ
103 / 212
王位継承戦編

お母さん! 女性陣はやっぱり色っぽい!

しおりを挟む
 __「ヴァ二アル国」__


「うおっ! すっげぇ! まるで国じゃん!」

「いや、国だから」

 シルフの国を出発して徒歩で二週間ほどかかり、ヴァニアルの産まれ育った国に無事に到着。
 海沿いで季節は春という事もあってか、生暖かい潮風が気持ち良く頬を撫でる。
 この国のメイン通りには大小様々な露店が並び、ホワイトシーフ王国のメイン通りの数倍いや数十倍の規模で、外に出ている人だけを見ても住人が相当多いと感じさせた。

 温暖な気候もあってか、住民達はラフな格好で女性は肌の露出も多く、目のやり場には困ってしまう。
 ホワイトシーフ王国がレンガ造りの建物が多いにもかかわらず、こちらの国では砂壁が主流。
 建築技術だけでいえばホワイトシーフ王国の方が優っているが、他が全て劣っているので胸を張って歩く事はいささか憚られた。
 服装や建築様式を見る限りではアラビアンナイトのような雰囲気だった。

「花島ー! お待たせ!」

「おー! みんな、良い感じだなー」

 旅の途中で服が汚れたのと、この温暖な気候に適した服装ではなかったのでヴァニアル家ご用達の洋服屋で新たな服を下ろした女性陣達。

「ねえ! 女の子っぽい服装過ぎるかな?」

 ヴァ二アルは元男だが諸事情により女の子化している。
 本人は一応、それに対して嫌がる素振りを見せてはいるが、最近は抵抗が無くなって来たのか髪を掻き上げたり、内股になったり、鼻歌を歌ったりと段々と女の子っぽい仕草をするようになってきた。
 そして、今もヴァ二アルはピンク色の肌が薄っすらと透けているランジェリーのような服に身を包み、まるで、中東にいる踊り子のような格好で実にエロイ。
 ちらりと見える生足と胸のサイズが合わないのかバスト部分ははちきれそうだ。

「... ...ねえ。胸ばっかり見ないでよ」

 ヴァ二アルは口をプクッと膨らましながら文句を言う。

「い・いや、そんな、胸ばっかり見てないって! まんべんなく見てるよ!」

「それはそれで嫌なんだけど!」

「アハハ... ...」

 俺がラノベ主人公のような照れっぷりを見せるとヴァ二アルはクスッと笑い、耳元で... ...。

「そういうのはベッドの中だけだよ」

 と小悪魔発言。
 最近、ヴァ二アルは俺を揶揄からかう事が楽しくて仕方ないようで俺がアタフタすると「うー。いい感じにダサイ」とヘラヘラしながら背中をバンバンと叩くのが日課になっている。

 結婚した当初は子供を作る。
 と言っていたので早々に性的干渉があるのかと想像してしまったがそういう事もなく、お預け状態。
 いや、そもそも、こいつは元男だし、一戦は越えてはいけないんだけどね!
 しかし、どんどん女の子らしくなってくるヴァ二アルを見て居ると理性を保っているのがバカバカしくなってくるのも事実だ。

「おい! 花島! 私達に対しても言うことないのかみそ!」

「___ごふっ!」

 そう言いながらゴーレム幼女は俺の横腹を小突く。
 振り返ると修道士が身に纏うような服に身を包み、首には貸してもらったのか金色の首飾りが付いている。
 褒めて貰いたいのかウズウズとこちらを見てくる姿は確かに可愛らしい。

「ああ。すごくかわいいぞ」

 俺が雑に褒めるとそれでも嬉しかったのか、ゴーレム幼女は屈託ない笑顔で笑う。こんな、小学生みたいな奴が最強の魔女というから驚きだ。

「全く、女性を褒める為の語彙がないわね... ...」
「それには同感です」
「ま・まあ、そういう所が花島の良い所だよー」

 シルフ・天音・ホワイトもヴァ二アルが着ている踊り子のような服を仕立てて貰い、何か一気に景色が華やかになった。
 こんな美女軍団を引き連れていると否が応でも周りの住民達の視線を集めてしまう。
 そんなに目立ちたくなかったんだけどなあ... ...。

「おい。そんなにジロジロ見るな。わ・私だって似合っていると思ってはいない!」

 別にジロジロ見てないのに天音は胸を抱きかかえるようにして恥ずかしそうにしている。
 そういえば、緑色の服やパジャマとかの地味な服装ばかりで分かりにくかったが天音も中々、良いスタイルをしているではないか。
 忍者で鍛えているからチラリと見える割れた腹筋もGOODだ。

「えー。そんな事ないよ。肌も白くて羨ましい」
「そうね。私ほどじゃないけど似合っているじゃない」
「うん! 可愛いみそ!」

「い・いえ! そんな事、ごじゃりませ☆◆###」

 天音は頭から蒸気を発し、顔をトマトのように赤くする。

 いや、こいつ、20代後半だろ... ...。
 褒められるのにマジ照れしないでくれ。
 見ているこっちが恥ずかしくなるから止めて。

「うん! 可愛いよ天音! 才蔵も伊達もエイデンも褒めてあげなよ!」

 ヴァ二アルが言葉を投げかけると早速、伊達が。

「ええ。凄く似合ってますよ。武士にするのが勿体ないくらいだ」
「まあ、悪くないんじゃないか。俺は獣人にしか興味ないが」

 あんまり目立たない奴らだが、こいつらもイケメンだ。
 恐らく、女性経験も豊富なのだろう。
 サラリと自然体に女性を褒める事が出来るというスキルに嫉妬した。

 _で、肝心の才蔵なのだが... ...。

「... ...」

 いや、無言!
「まあ」だの「うー」だの言えよ!
 本当、彼女いない歴=年齢の奴はこれだから... ...。
 ヴァ二アルはこうなる事を想像していたのか、笑いを隠す為に口元を隠しながら肩を揺らしている。
 二週間ほど、旅をしてきて思った事だが、ヴァ二アルの性格はあまり宜しくない。
 イラズラや陰口は日常茶飯事で力の強いゴーレム幼女やシルフ以外には全員にちょっかいを出す。
 ホワイトは何回かイラズラをしているのだがリアクションが悪いようであまり標的にはされない。
 本当に王様や王子って性格歪んでるよ... ...。
 と俺はシルフを見ながら思うのであった。

「ん? あなた、今、僕に対して何か言ったでしょ?」

 勘の良いシルフは俺の思っている事を察したのか、詰め寄る。

「いや~。しみじみと美しいなあと思ってて」

「ふーん。まあ、どうだか」

 全く、勘の良い女ってのは苦手だ... ...。
 俺は額に掻いた汗を拭った。

「___誰か!! 誰か捕まえてくれ!!」

 人混みの中から誰かが大声で叫ぶ。
 ん? 
 スリか何かか?
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした

月神世一
ファンタジー
​「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」 ​ ​ブラック企業で過労死した日本人、カイト。 彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。 ​女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。 ​孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった! ​しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。 ​ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!? ​ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!? ​世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる! ​「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。 これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!

ハズレスキル【地図化(マッピング)】で追放された俺、実は未踏破ダンジョンの隠し通路やギミックを全て見通せる世界で唯一の『攻略神』でした

夏見ナイ
ファンタジー
勇者パーティの荷物持ちだったユキナガは、戦闘に役立たない【地図化】スキルを理由に「無能」と罵られ、追放された。 しかし、孤独の中で己のスキルと向き合った彼は、その真価に覚醒する。彼の脳内に広がるのは、モンスター、トラップ、隠し通路に至るまで、ダンジョンの全てを完璧に映し出す三次元マップだった。これは最強の『攻略神』の眼だ――。 彼はその圧倒的な情報力を武器に、同じく不遇なスキルを持つ仲間たちの才能を見出し、不可能と言われたダンジョンを次々と制覇していく。知略と分析で全てを先読みし、完璧な指示で仲間を導く『指揮官』の成り上がり譚。 一方、彼を失った勇者パーティは迷走を始める……。爽快なダンジョン攻略とカタルシス溢れる英雄譚が、今、始まる!

『辺境伯一家の領地繁栄記』序章:【動物スキル?】を持った辺境伯長男の場合

鈴白理人
ファンタジー
北の辺境で雨漏りと格闘中のアーサーは、貧乏領主の長男にして未来の次期辺境伯。 国民には【スキルツリー】という加護があるけれど、鑑定料は銀貨五枚。そんな贅沢、うちには無理。 でも最近──猫が雨漏りポイントを教えてくれたり、鳥やミミズとも会話が成立してる気がする。 これってもしかして【動物スキル?】 笑って働く貧乏大家族と一緒に、雨漏り屋敷から始まる、のんびりほのぼの領地改革物語!

没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます

六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。 彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。 優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。 それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。 その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。 しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。 ※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。 詳細は近況ボードをご覧ください。

五十一歳、森の中で家族を作る ~異世界で始める職人ライフ~

よっしぃ
ファンタジー
【ホットランキング1位達成!皆さまのおかげです】 多くの応援、本当にありがとうございます! 職人一筋、五十一歳――現場に出て働き続けた工務店の親方・昭雄(アキオ)は、作業中の地震に巻き込まれ、目覚めたらそこは見知らぬ森の中だった。 持ち物は、現場仕事で鍛えた知恵と経験、そして人や自然を不思議と「調和」させる力だけ。 偶然助けたのは、戦火に追われた五人の子供たち。 「この子たちを見捨てられるか」――そうして始まった、ゼロからの異世界スローライフ。 草木で屋根を組み、石でかまどを作り、土器を焼く。やがて薬師のエルフや、獣人の少女、訳ありの元王女たちも仲間に加わり、アキオの暮らしは「町」と呼べるほどに広がっていく。 頼れる父であり、愛される夫であり、誰かのために動ける男―― 年齢なんて関係ない。 五十路の職人が“家族”と共に未来を切り拓く、愛と癒しの異世界共同体ファンタジー!

「お前は無能だ」と追放した勇者パーティ、俺が抜けた3秒後に全滅したらしい

夏見ナイ
ファンタジー
【荷物持ち】のアッシュは、勇者パーティで「無能」と罵られ、ダンジョン攻略の直前に追放されてしまう。だが彼がいなくなった3秒後、勇者パーティは罠と奇襲で一瞬にして全滅した。 彼らは知らなかったのだ。アッシュのスキル【運命肩代わり】が、パーティに降りかかる全ての不運や即死攻撃を、彼の些細なドジに変換して無効化していたことを。 そんなこととは露知らず、念願の自由を手にしたアッシュは辺境の村で穏やかなスローライフを開始。心優しいエルフやドワーフの仲間にも恵まれ、幸せな日々を送る。 しかし、勇者を失った王国に魔族と内通する宰相の陰謀が迫る。大切な居場所を守るため、無能と蔑まれた男は、その規格外の“幸運”で理不尽な運命に立ち向かう!

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

親友と婚約者に裏切られ仕事も家も失い自暴自棄になって放置されたダンジョンで暮らしてみたら可愛らしいモンスターと快適な暮らしが待ってました

空地大乃
ファンタジー
ダンジョンが日常に溶け込んだ世界――。 平凡な会社員の風間は、身に覚えのない情報流出の責任を押しつけられ、会社をクビにされてしまう。さらに、親友だと思っていた男に婚約者を奪われ、婚約も破棄。すべてが嫌になった風間は自暴自棄のまま山へ向かい、そこで人々に見捨てられた“放置ダンジョン”を見つける。 どこか自分と重なるものを感じた風間は、そのダンジョンに住み着くことを決意。ところが奥には、愛らしいモンスターたちがひっそり暮らしていた――。思いがけず彼らに懐かれた風間は、さまざまなモンスターと共にダンジョンでのスローライフを満喫していくことになる。

処理中です...