異世界転生し最強の美青年となった俺の成り上がり人生!

咲原 玲人

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第12話 いざ!東帝国入城!

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 ナールの一撃でゴブリンソードキングの体は真っ二つに切れた。

 正直予想以上の強さだった。 

 戦士長といえども所詮は小さい村の戦士長、くらいに思っていたが......かなり強い。

 正直盗賊はボス以外はザコだと勝手に思っていたが、この強さで盗賊を倒せなかったとなると盗賊個々の能力は思った以上に高いのかもしれない。



 「見事だねえ! さすがは戦士長!」



 魔物と遭遇した時は声も出ないほど驚いていた商人のおじさんだったが、無事倒せて一安心していた。



 「先を急ごう。 今ので魔物が寄って来るかもしれない。」



 ナールは何もなかったかのようにあっさりそう言った。



 「ああ、そうだな。 急ごう。」



 俺たちは再び馬車に乗り北上を続けた。 



 「そういえば、さっきの技すごかったな。」



 「ですです! すごかったです!」



 「あれはヴァーティカルスラッシュというMPを大きく消費する大技だ。」



 「俺にも使えるのか?」



 「鍛錬を積めば可能だ。 ちなみに私は習得に3年かかった。」



 「そんなにかかるのか。」



 「ああ。だがスラッシュくらいならすぐに使えるようになるだろうな。 まあアヤトくらいの強者ならヴァーティカルスラッシュも2年くらいで習得してしまうかもしれんな。」



 ナール曰く、技を習得するには明確な技のイメージとそれを使いこなせる身体能力が必要らしい。

 だとすれば俺は今すぐさっきの技を使えるかも知れない。

 なぜならさっきのを見たおかげでイメージは完璧だし、俺の身体能力、つまりステータスは間違いなくナールより上だからだ。

 後で試してみよう。



 それからは魔物に遭遇することなく、無事、森を抜け東の道に出た。



 「後は道に沿って進むだけだから魔物の心配もないよ。 ご苦労だったねえ。」



 商人のおじさんはそう言ったが、俺たちにとってはここからが本番だ。

 盗賊を捕らえ情報を聞き出さなくてはいけない。

 だが、盗賊に絡まれることはなく、東帝国内で情報を集めることにした。

 出発から9時間程で東帝国にたどり着いた。





 「こ、これが東帝国......!」



 「じ、実は私も初めて来ました......!!」



 俺はその光景に圧倒された。

 とにかくでかい。 一体何キロあるのだろうか。 端が見えないほど横に長く、俺の通っていた学校校舎くらいの高さの巨大な岩の城壁でガッチリと守られており、中の様子は全く見えない。

 前の世界でこんなに巨大な岩の壁を見たことはない。



 「こんなにでかいのか......。」



 「ああ。 東帝国は他の帝国と比べて1番敷地面積が広いんだ。」



 ナールが教えてくれた。



 「そうなのか...。」



 城門の前には列が出来ていた。



 「まあまあ並んでいるねえ。 そうだねえ、今のうちに報酬を渡しておくよ。」



 そう言って商人のおじさんは俺たちに銀貨を3枚ずつ渡した。



 「2枚? 依頼書には銀貨1枚と書いてあったが...しかも全員にまで......。」



 「ああ、いいんだよ。 実はな、私は年に2回を5年、計10回程ここ東帝国に来ているんだが、道中1度も魔物と遭遇したことがなかったんだよ。 だからてっきり安全なもんだと勘違いしておった。 だからそれは正当な報酬だよ。 受け取っておくれ。」



 「なるほど。 ならありがたく受け取っておくよ。」



 列も進み、俺たちの順番が回って来た。

 城門の前では2人の男が警備をし、一人が入城許可証の確認をしていた。



 「許可証を見せろ!」



 随分と高圧的だ。

 だが特に問題はなく、俺たちも護衛だということを依頼書と冒険者登録証を見せることで伝え、入城することが出来た。



 「門を開けろ!!」



 5メートルくらいの高さの分厚い木で出来た門が開き、俺たちはついに城内へと足を踏み入れた......。
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