VRゲームでも運と愛し合おう!

藤島白兎

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第一章 レアスナタの世界へ!

第七話 後説 浮足立ったお知らせ

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「ご静聴ありがとうございました」

 色鳥は巨大モニターの前に集まってくれたプレーヤー達に向かって深々と頭を下げる。
 動画を見ていたプレーヤー達は拍手を始めた。

「陣英さんとロールした事あるけど、まさかそんな裏が」
「いや、お前の裏は闇組織の幹部だろ」
「絆ちゃん可愛いな~守ってあげたい」
「何言ってんの、少年時代の縁さんでしょ!」
「博識さんやべぇな、怒ると怖いタイプだ」
「いやいやみんな殺意高すぎだろ!」
「一番の狂気はシンフォルトさんじゃね? あれは怖いわ」

 動画を見ていたプレーヤーを各々知り合いと感想を述べている。
 スファーリアはメニューを開いて時間を確認した。

「縁君、そろそろ行かないと」
「ああ時間か」
「む? 先生達は落ちるのか?」
「うん、色鳥君、感想言えずにごめんね」
「いやいや今度ゆっくりと聞かせてくれ、お疲れ様だな、またな」
「今日はお疲れ様でした」
「お疲れ様です」

 4人は軽く挨拶をした。
 縁はメニューを操作してログアウトを選択する。
 この瞬間から縁ではなく長谷川に戻るのだ。
 身支度を済ませて施設の玄関で待ち合わせ。

「長谷川君、お疲れ様」
「荒野原さん、お疲れ様」

 お互いに軽く頭を下げた。

「今日はタクシーで向かおうか」
「そうだね」

 2人はタクシーで何時もの居酒屋へと向かう。
 いつも通りの席に通されると箸や簡単なつまみが既に置かれていた。
 おかみさんの計らいでコース料理を振る舞ってくれるようで、2人はご厚意に甘える事に。
 一通り揃った所で荒野原はグラスを掲げた!

「完敗!」
「荒野原さん、イントネーション多分違う」

 長谷川は苦手をしながらグラスを掲げ乾杯に付き合う。

「乾杯か!」
「本人にテンション高いよね、反省会の時」
「そりゃそうだよ、楽しい場所と時間は騒がないと」
「あ、そうだ荒野原さんに謝っまっとかないと」
「どったのさ?」
「俺の親友が失礼した」
「ああ、ロール中のお前ら付き合っちゃえ発言?」
「そうそう」
「あ~それに椰重ちゃんにも色々言われた」
「なんて?」
「『ほう!? お前に魅力を感じる男性が現れたのか? それは興味深い』って」
「それ、言葉だけ聞くとひどいよな? 荒野原さんが魅力無い人みたく言われてるような」
「おやおや? 長谷川君は私に魅力を感じるのかね?」
「……ああ」

 長谷川は一瞬考えて『この機会は逃せない』と感じながら頷いた。

「ヒュー! クールな長谷川君やな」
「本当に楽しそうだね荒野原さん……いや、酔うには早すぎるだろ」
「当たり前だろ馬鹿野郎、私はな? 本当は喜怒哀楽がちょっと激しいんだよ! それに楽しいと思う人と一緒に居るんだから楽しいのは当たり前だろ」
「え? ちょっと……か?」
「んな事より縁君!」
「長谷川です」
「細かいな~ちょっと聞きたいんだけどさ!」
「どうした?」

 荒野原はグラスを置いて真面目な顔で長谷川を見る。

「さっさの魅力を感じるって異性として?」
「ああ」
「あっさり言ったね~」
「親から好きという感情はタイミングだ、だが何よりも言うと決めたら自信を持って言えって」
「おお~なるほどね? つまりは自信を持って言ったと」
「ああ、だけどもまだ気持ちがふんわりとしてるけどね」
「ふざけた気持ちではないと」
「もちろんだ、自分のキャラクターの縁に誓うぜ」
「お、そう来る? なら楽しみにしているわ貴方が音を響かせられるかどうかね」

 小さくジェスチャーでトライアングルを叩くマネをした後グラスを持った。

「しかし浮つくなよ若人よ、可能性を示しただけじゃ」
「安心してくれ可能性があるってだけで浮かれる歳じゃなくなった」
「長谷川君何歳だっけ?」
「24」
「ぶは! 長谷川君若い!」

 荒野原は飲み物を吹きそうになって慌てて口を押さえた。

「いや、荒野原さんも若いでしょ?」
「あたしゃ27だよ!」
「いや若いじゃん」
「ネットじゃおばさんって言われる歳だよ!」

 机をペシペシと軽く叩いた後にお酒をグイっと飲む荒野原。

「って、歳の話は置いといてさ、今度何処か出掛けようか? おばさんとデートだな!」
「あれ? 今考えたらよく一緒に出掛けてるよね?」
「お気付きになられましたか」
「俺はデートの経験無いから服装でがっかりさせるかも?」
「ジャージでも構わないよ?」
「俺の私服がジャージとバレてるだと!?」
「いや、今もジャージだしバイト中もジャージだよね?」

 荒野原はジト目で長谷川の服装を見ている。

「申し訳ない」
「別に謝らなくていいよ、人として恥ずかしくない人となら私は一緒に居れるよ」
「随分と広いな」
「っても、私も男性とはあまり遊んだ事は無いんだけどさ? 中学とか高校とかの複数人で遊んだ時とか」
「俺もそんなもんだよ」
「あ、そういえば妹から言われたな」
「ん? 絆ちゃんから?」
「『兄貴、スファーリアさんとリアルで遊んでるの?』と言われたからさ」
「ふんふん」
「反省会って事で飲みに行ってるよって言ったらさ」
「うんうん」
「『兄貴と波長が合う女性は貴重だから付き合う云々以前に逃しちゃダメだぞ』ってさ」
「長谷川君酷い言われようだね」
「まあ、レアスナタ一筋で生きてきたようなもんだし」
「私も似たようなもんだよ」
「なるほど、だから波長が合うのか」
「じゃあ、この出会いに乾杯だね」

 荒野原はグラスを前に出して長谷川は乾杯に答える。

「話は変わるけどあの砂時計面白かったね~」
「お、あれの良さが解る?」
「もちろんだとも」
「あのキャラの父親と知り合いなんだけどさ――」

 まだまだ2人の反省会はまだまだ続くのだった。
 そしてその帰り道の長谷川の足はなんだかんだ言っても浮足立っていたようだ。
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