幽霊の俺が使い魔召喚されたのだが

松林 松茸

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第1話 特殊な幽霊になりました

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(今日の食事はこいつだな)

中性的な美少年は淫らな笑みを浮かべる。
彼の名前は三浦 和也(みうら かずや)。マンションの一室に忍び込んだ彼の傍では20代の男性が気持ち良さそうに眠っていた。男性の気の流れを見ると数週間性的欲求を満たしていない事が解る。下半身に精気が溢れているのだ。

(それでは早速ご飯にするか)

彼は男性に金縛りをかけると股間部に顔を埋める。すると和也の体は男性の服を通り抜ける。そして男性の一物を咥えた。首を上下に動かすと徐々に大きくなる男性の一物。

(これは相当溜まっているな)

しばらくすると男性は大量の白濁とした液体を放出した。

(ご馳走さまでした)

和也は男性の股間から顔を離すと合唱する。
「ウゥ…あれ」
男性は下半身の違和感と同時に金縛りが解ける。そしてパンツの中の違和感に気が付く。
「マジかよ」
そう言いながら男性は浴室に向かっていくのであった。

(今日の食事は美味しかったな)

白濁液から精気を吸い取った和也は満足そうだ。そして壁を通り抜けると星空へ飛び立つ。

(もう1年か。幽霊になってから)

和也は1年前の自分の死を思い出す。

1年前、和也が高2の時の事だった。その日に限って早い時間から強い眠気が襲ってくる。彼はベッドに横になると目を瞑った。

(これは夢か?)

気が付くと和也は全裸で自分の寝顔を見つめていた。

(変な夢だな)

そう思いながら和也は壁に手をついた。すると体が壁を摺り抜けるではないか。

(変な夢だな。でも面白い)

和也はそのまま外に飛び出す。

(まずいぞ)

壁から抜け出た和也の体は落下していく。

(夢なら空も飛べるはず)

彼は体が宙に浮くよう念じてみた。すると彼の体はフワフワと浮遊しだした。

(凄い!俺、空を飛んでいる)

急に余裕になる和也。彼は体を浮かせながら街中を飛び回ってみた。銭湯の女湯を覗いたり女子更衣室を覗いたりしていた。

(面白い夢だな。なんか現実と変わらない感覚がある)

そう思いながらしばらく町を飛び回っていた和也。

(そろそろ戻るか)

いい加減に飽きて来た彼は自分の部屋に戻ってみる。するとそこには体が無い。

(え?どうして体がないんだ?)

パニックになった彼は部屋中を探そうとする。しかし彼の体は物体を摺り抜けてしまうのだ。

(布団を捲りたい)

彼はパニックになりながら念じてみる。すると布団が彼のイメージのままにめくれ上がった。

(これって超能力ってやつ?)

内心興奮しながらいろいろ念じてみる。すると手で触れられない物体は宙を浮いたり動いたりする。

(俺って凄いじゃん!この調子で体を探そう!)

彼は家中で自分の体を探しまくる。しかし体は何処にも見当たらない。焦った彼は外へ飛び出した。

(俺の体は何処だろう)

彼はいろいろなところを覗き込む。そして走行中の救急車の中を覗き込んだ時、彼の体と両親の姿を発見した。

(見つけたぞ)

彼は早速、自らの体に入り込もうとする。しかし体の中に入れない。それどころか彼の体は徐々に心拍数が落ちていく。そして病院へ到着したころには彼の心臓は完全に動きを止めるのであった。

(これは夢だ。目覚めろ俺!)

彼は何度も目覚めるように念じてみたが一向に目覚める気配はない。

(どうして・・・)

病院に運ばれた彼の体を救命処置する医師たち。しかし数時間後に彼の死亡が両親に伝えられた。

(待てよ!俺はここに居るよ)

焦る和也。

“いや、おまえの体は死んでいるよ。魂だけが生きている状態だな”

不意に背後から声がした。振り返るとそこに1人の老人が立っている。

「俺の体が死んだって?」

“あぁ、おまえは幽体離脱したんだろ?直ぐに体に戻らなくては体が死ぬのさ”

「なんでそんな事を言い切れるのさ!」

和也は老人に食い掛る。

“儂は死神だ。それくらいは解るさ。おまえは幽霊の状態だよ”

「俺は幽霊になったのか…」

唖然とする和也。

“そうだ。きちんとエネルギー補給すれば消えないでいられるよ”

「エネルギーって?」

老人はニヤリと笑いながら語りだした。男の白濁液に入っている子種の生命エネルギーを摂取すれば今の状態を維持できるそうだ。しかし女から奪う事は出来ない。男女が体を交えると女は肌に艶が増し男は疲れ果てるのは女に生命エネルギーを精液と一緒に吸われるからだと教えてくれた。そして和也が念じるだけで物体を動かせるのは念動力(ポルターガイスト)と呼ばれる能力であるらしい。更に相手を金縛り状態に出来ることも教えてくれた。

「俺を連れていくのか?」

和也は老人に尋ねる。

“魂が死んだら連れていくが今のお前は特殊な状態だ。連れていくことはできない。それに儂は他の者を迎えに来たのだからな”

そう言いながら老人は去っていった。

(これから男の白濁液を摂取して生きなければならないのか…俺…ホモじゃないのだが…)

そう思っていた彼だが飢えには勝てない。彼は飢えのあまり白濁液が溜まっていそうな男性の寝込みを襲ってみた。すると白濁液がとてつもなく甘美に感じる。彼は夢中で白濁液を搾り取った。

「あ…なんてことだ」

男性は搾りかすとなった白濁液の違和感で目を覚ますと浴室に消えていった。よく見ると男性の生命エネルギーが減っているのが解る。

(1人に集中して食事すると相手は死ぬな。これはいろんな男の一物をしゃぶらなければならないという事か)

そう思いながら彼はその場から飛び去る。

(どうせだったら世界中を回ってみよう)

そして彼は世界中を旅した。目に見えない彼は飛行機だろうが電車だろうが乗り放題だった。そして世界中を旅し、世界中の男の白濁液を堪能しながら3日前に日本へ戻って来た。

(俺はいつまで幽霊でいられるのやら)
和也は空へ飛びたつと月夜を眺めながら将来の不安に駆られていた。
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