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第62話 グレンとの新たな関係
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ミュウジィとハイネの婚約は瞬く間に学校中に広がった。祝福する女子と男子。そしてミュウジィに密かに好意を抱いていた男子の嘆き。大騒ぎだ。
「結局、こうなったのか」
グレンはハイネに微笑む。
「それでも僕はグレンが好きだよ」
放課後のトイレでグレンの一物を舐め回しながら悪戯な笑みを浮かべるハイネ。
何時しかハイネは卑猥な音をトイレに響き渡らせる。
「ハイネ・・・気持ち良いよ」
グレンはハイネの頭を優しく撫でる。ハイネは口の中でグレンの一物を舌で刺激する。
「ハイネ・・・出そうだ」
グレンの言葉にハイネの首の動きは早くなる。そして暖かい液体がハイネの口に広がると“ゴクリ”と音を立て飲み干す。その後ハイネはグレンの一物を舌で清めた。
「ハイネ、俺の妾にならないか?」
「僕で良いの?」
「あぁ、お前が好きだ」
そしてトイレの個室から舌が絡み合う音が響いていた。
翌日、今度はハイネがグレンの妾になった話題でもちきりだった。ミュウジィとの婚約後、直ぐにグレンとの関係が表に出る。思春期の彼等には刺激が強い話だ。
勿論、賛否両論は出る。それでも祝福されるのはグレンの人柄がなせる業であろう。
「グレーダース卿とも婚約したのですね」
ミュウジィはハイネの右手の薬指に嵌められた指輪を見て微笑む。
「うん・・・怒っている?」
「いえ、これで堂々と2人の愛し合う姿を見ることが出来ますので」
不敵に微笑むミュウジィ。グレンはそれが聞こえたのであろう。苦笑いだ。
「それと・・・私も寵愛ください」
ミュウジィは微笑みながらそう言うとその場を去る。女子からは好奇の視線が注がれていた。
不意に空から光り輝き何かが学校へ降り立つ。そこには知的な顔をした青年と幼女が居た。勇者とカテジナだ。2人は学校へ入ってくる。学校中の生徒は窓に集まり2人の様子を窺う。魔力でも聖力でもない異質の力を身に纏う青年に興味津々(きょうみしんしん)だ。
「素敵な殿方ですね。一体どなたでしょう」
「あの幼女可愛いな。将来は絶世の美女になりそうだ」
「兄妹でしょうか?それにしては髪の色が違いますね」
「もしかしてロリコンじゃね?」
彼らの正体を知らない生徒が口々に言う。
「グレン・・・」
ハイネはグレンに声を掛ける。
「あぁ」
グレンはそう言うとミュウジィとハイネを従え外へ出る。
「勇者殿、ご無沙汰しております」
「あぁ、グレーダース卿とミュウジィ殿。それからハイネ君。久しぶりだな」
「今日は如何なされました?」
「いや、平和なうちに翔と学園生活をしてみたくなって」
山中 剛はどうやら学校への入学手続きでここを訪れたらしい。
「それでは事務局へ案内しましょう」
そう言うとグレンは2人を校内に導く。相変わらず校舎の中から野次馬が覗いていた。
しばらくすると学校中が大騒ぎになった。勇者とその婚約者が編入してくるのだから。しかも幼女の学力はハイネ達より高いらしい。それでもハイネと同じクラスを2人は希望した。
「グレーダース卿と同じクラスらしいぞ」
「やはり共に戦ったからかしら?」
「それにしても天才幼女とか・・・俺、好物だわ」
「おいおい、勇者様の婚約者だぞ」
「勇者様ってロリコン?」
皆が言いたい放題言う。ミュウジィの婚約、グレンの二股、それに勇者夫妻の入学だ。これほど刺激が強い話題が同時に入ってくるのだ。学校中は大騒ぎになって当然である。
「俺は山中 剛だ。勇者としてこの地に召喚された。よろしく頼む」
「カテジナ=フェアチャイルドです。よろしくお願いします」
ハイネのクラスで自己紹介をする2人。クラスは大騒ぎである。勇者と国家重鎮貴族の令嬢。そして2人は婚約者。生徒たちは興奮する。
「勇者様、ラーダットへ居た方が安全では?」
ミュウジィは剛に尋ねる。
「そうだな。戦争が始まる前にはそうした方が良いな。それでもラーダットだって安全ではないさ。デュラハンが簡単に入れる。俺が相手ならまず神を狙うね。そして魔王だ。そうすれば後はゆっくりと世界を滅ぼせるからな」
教室がざわつく。
「でも切り札は知られていない。先の魔族都市での戦いは俺が全て片付けた事になっているらしいから」
切り札とはハイネである。一番の意図としてはハイネとの共同戦線だろう。それでも普通の学園生活を望むのも嘘ではない。
「そうですか。この学校には切り札が多いですね」
ミュウジィは苦笑いする。その意味を理解しているのは勇者とグレンだけであろう。グレンの切り札。かつて神と人との間に生まれた準王族もまた聖なる武器を家宝として持っていることだ。ハイネですら知らない事。
「まあ、心配するな。俺がこの世界を守る。そして全ての闇を俺が消し去るさ」
勇者の言葉に生徒が歓声を上げる。
(来年の冬も平和で居れたらいいな)
ハイネは空を見上げそう思った。
「結局、こうなったのか」
グレンはハイネに微笑む。
「それでも僕はグレンが好きだよ」
放課後のトイレでグレンの一物を舐め回しながら悪戯な笑みを浮かべるハイネ。
何時しかハイネは卑猥な音をトイレに響き渡らせる。
「ハイネ・・・気持ち良いよ」
グレンはハイネの頭を優しく撫でる。ハイネは口の中でグレンの一物を舌で刺激する。
「ハイネ・・・出そうだ」
グレンの言葉にハイネの首の動きは早くなる。そして暖かい液体がハイネの口に広がると“ゴクリ”と音を立て飲み干す。その後ハイネはグレンの一物を舌で清めた。
「ハイネ、俺の妾にならないか?」
「僕で良いの?」
「あぁ、お前が好きだ」
そしてトイレの個室から舌が絡み合う音が響いていた。
翌日、今度はハイネがグレンの妾になった話題でもちきりだった。ミュウジィとの婚約後、直ぐにグレンとの関係が表に出る。思春期の彼等には刺激が強い話だ。
勿論、賛否両論は出る。それでも祝福されるのはグレンの人柄がなせる業であろう。
「グレーダース卿とも婚約したのですね」
ミュウジィはハイネの右手の薬指に嵌められた指輪を見て微笑む。
「うん・・・怒っている?」
「いえ、これで堂々と2人の愛し合う姿を見ることが出来ますので」
不敵に微笑むミュウジィ。グレンはそれが聞こえたのであろう。苦笑いだ。
「それと・・・私も寵愛ください」
ミュウジィは微笑みながらそう言うとその場を去る。女子からは好奇の視線が注がれていた。
不意に空から光り輝き何かが学校へ降り立つ。そこには知的な顔をした青年と幼女が居た。勇者とカテジナだ。2人は学校へ入ってくる。学校中の生徒は窓に集まり2人の様子を窺う。魔力でも聖力でもない異質の力を身に纏う青年に興味津々(きょうみしんしん)だ。
「素敵な殿方ですね。一体どなたでしょう」
「あの幼女可愛いな。将来は絶世の美女になりそうだ」
「兄妹でしょうか?それにしては髪の色が違いますね」
「もしかしてロリコンじゃね?」
彼らの正体を知らない生徒が口々に言う。
「グレン・・・」
ハイネはグレンに声を掛ける。
「あぁ」
グレンはそう言うとミュウジィとハイネを従え外へ出る。
「勇者殿、ご無沙汰しております」
「あぁ、グレーダース卿とミュウジィ殿。それからハイネ君。久しぶりだな」
「今日は如何なされました?」
「いや、平和なうちに翔と学園生活をしてみたくなって」
山中 剛はどうやら学校への入学手続きでここを訪れたらしい。
「それでは事務局へ案内しましょう」
そう言うとグレンは2人を校内に導く。相変わらず校舎の中から野次馬が覗いていた。
しばらくすると学校中が大騒ぎになった。勇者とその婚約者が編入してくるのだから。しかも幼女の学力はハイネ達より高いらしい。それでもハイネと同じクラスを2人は希望した。
「グレーダース卿と同じクラスらしいぞ」
「やはり共に戦ったからかしら?」
「それにしても天才幼女とか・・・俺、好物だわ」
「おいおい、勇者様の婚約者だぞ」
「勇者様ってロリコン?」
皆が言いたい放題言う。ミュウジィの婚約、グレンの二股、それに勇者夫妻の入学だ。これほど刺激が強い話題が同時に入ってくるのだ。学校中は大騒ぎになって当然である。
「俺は山中 剛だ。勇者としてこの地に召喚された。よろしく頼む」
「カテジナ=フェアチャイルドです。よろしくお願いします」
ハイネのクラスで自己紹介をする2人。クラスは大騒ぎである。勇者と国家重鎮貴族の令嬢。そして2人は婚約者。生徒たちは興奮する。
「勇者様、ラーダットへ居た方が安全では?」
ミュウジィは剛に尋ねる。
「そうだな。戦争が始まる前にはそうした方が良いな。それでもラーダットだって安全ではないさ。デュラハンが簡単に入れる。俺が相手ならまず神を狙うね。そして魔王だ。そうすれば後はゆっくりと世界を滅ぼせるからな」
教室がざわつく。
「でも切り札は知られていない。先の魔族都市での戦いは俺が全て片付けた事になっているらしいから」
切り札とはハイネである。一番の意図としてはハイネとの共同戦線だろう。それでも普通の学園生活を望むのも嘘ではない。
「そうですか。この学校には切り札が多いですね」
ミュウジィは苦笑いする。その意味を理解しているのは勇者とグレンだけであろう。グレンの切り札。かつて神と人との間に生まれた準王族もまた聖なる武器を家宝として持っていることだ。ハイネですら知らない事。
「まあ、心配するな。俺がこの世界を守る。そして全ての闇を俺が消し去るさ」
勇者の言葉に生徒が歓声を上げる。
(来年の冬も平和で居れたらいいな)
ハイネは空を見上げそう思った。
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