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3話~ツートンカラー~
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マリアとルナは、仲良く手を繋ぎながら真っ白な宮殿の中へと入って行きました。
天井の高い広間に出ると、相も変わらずロボット達が、まるでダンスを踊っているかの様に、縦横無尽に、その空間を駆け回っておりました。
すると、ルナの姿に気づいた、顔が四角形、メタルボディのロボット達が、ルナを取り囲む様に沢山近寄ってきました。
『ルナ、アナタイママデナニヲシテイタノ!』
『シンジラレナイ!シンジラレナイ!』
口々にそう発せられる、独特な頭に響く様な声の音に、ルナは表情を曇らせました。
「ごめんなさい……今からホワイトの所へ戻る所だから……」
ルナが絞り出す様な声でそう呟くと、今度はその光景を見ていた、ドレス姿の女性で、足は車輪のロボット達が、その周りを更に取り囲む様に集まり始めました。
「ホワイトノトコロニイクマエニ アレガホシイ」
「ソウヨソウヨ アレヨアレ」
ルナがその言葉に困っていると、マリアがルナの前に立ちはだかる様にして立ち、そして大きくルナを守る様に、両手をひろげました。
「いい加減にしなさいよ!ルナが困ってるじゃない!」
ロボット達は、顔をお互いに見合せると、何を言っているのか、サッパリわからないというかの様に、呆れた事を示すポーズをしてみせました。
「コンナ カラダニナッタノハ ルナノセイ」
「ダカラハヤク アレガホシイ」
ロボット達が異口同音に言うその言葉に、マリアは更に怒り始めました。
「私でも我慢してるのに、何なのあんた達!」
「いいのよマリア、私が悪いんだもの」
「ルナは甘いのよ。いくらルナにロボットに変えられたからって、そんなのこのご時世、仕方ない事じゃない!不老不死になれた事を喜べず、更に改良プログラムを欲するだなんて………こうなったら、生命維持装置の停止を、ホワイトにこの第4夫人のマリア様が頼んじゃうんだから!」
撒くし立てるマリアの言葉に、ルナは少し感極まった表情をすると、マリアの事を背中から強く抱きしめました。
「マリア……いいの……私が油を売ってたんだもの仕方ないわ……」
ルナはそう呟くと、マリアから少し離れ、ロボット達が円形に囲む、その中心に立つと、手と手を合わせ、祈りを捧げ始めました。
すると、ルナの体から白い光が放ち始め、その光は、周囲に光のシャワーとなって注ぎ始めました。
「アアココチヨイ ココチヨイ」
「 コレデマタ モトノスガタニモドッテイケル」
ロボット達は満足気にそれぞれがそう呟くと、蜘蛛の子を散らすように、広間をまた縦横無尽に駆け回り始めました。
「本当にθ星の生き残り達は、現金なんだから……」
マリアは不服そうにそう呟くと、祈り続けるルナに駆け寄っていきました。
「ルナ大丈夫??あんなにエネルギー放出しちゃったら、ルナの身体が壊れてしまうわ」
「有り難うマリア、私なら大丈夫。
それよりも折角だし、ホワイトの所へ行く前にマリアこそ改良プログラムのアップデートをもう少ししていきましょうか」
「でも………」
「私も今のこの放出状態で、続けてそれをした方が負担が少ないの。ね?だからいいでしょう?ホワイトからも、それは進める様に強く言われてる事でもあるし」
「ホワイトが?私の為に?」
マリアは少し嬉しそうに、顔をほころばせると、ルナの目の前に、無邪気にペタリと床に座り込みました。
「じ、じゃあ………お願いしちゃおうかな🎶」
ルナはマリアのそんな姿に、優しく微笑みました。
「人の姿まであと一息ね。元々半分機械化した身体だから拒絶反応もないみたいだし。何か希望はある?もしあるなら、そこからパーツチェンジしてみるけれど」
ルナがそう優しく尋ねると、マリアはおずおずと
か細い声で、「髪が欲しい………ルナみたいな長い髪が……」そう、ポツリと呟きました。
マリアのあどけない少女の顔を、スケルトンの後頭部から漏れる、機械類のカラフルな点滅の光が、柔らかく覆いました。
「わかったわ、そのプログラムを今から注入してみるわね」
ルナが目を閉じて強く集中をし始めると、マリアが慌ててそれを遮りました。
「ルナ待って!!!」
「どうしたの、マリア。ロングで金髪の髪型じゃない方がいいの?」
「うん……少し変えて欲しいかも。ホワイトにルナの真似したとか、思われたら嫌だもん」
「ホワイトはそんな事を思う人じゃないでしょう?」
「そうだけど……一目でマリアだ!って、そう分かる様な髪型にしてほしいの」
「わかったわ、それでどんな髪型、髪色がいいの?」
ルナが首を傾げる様に、目の前に座り込んだマリアを優しく見つめ、そう尋ねました。
するとマリアは、ルナの長い金髪のウェーブのかかった髪を、右手ですくうように触れると
「ルナの髪型と同じで……ただ、毛先だけ茶色がいいな」
そう、言いました。
「ツートンカラー?」
「うん、そうしたいの………」
「わかった、やってみるわね」
ルナは目を閉じると、強く集中を始めました。
身体から放たれ始めた光が、マリアの頭に渦を巻く様に巻き付き始めると、スケルトンだった後頭部からは、豊かな金色と毛先は茶色を施した毛髪が流れる様に現れ、マリアの肩にかかり始めました。
「凄い……」
マリアはいきなり現れたツートンカラーの自分の毛髪を、慈しむ様に両手で触れて、その肌触りを確かめたのでした。
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