【R18*TL短編集】本能に従う獣人の荒い吐息に奥の奥まで犯されて(ティーンズラブ)

鶴宮りんご

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身体が熱いっ///不感症のはずがイキ狂わされ...蛇獣人の毒の媚薬効果は絶大です

2. 香りは、記憶になる

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店内が静かな午後のひとときを迎えている中、アイはレジカウンターで客を迎えていた。普段は穏やかな接客が多いものの、今日は少し状況が異なっていた。

「これ、もっと強い香りがするやつはないの?」

お客さんがアイに向かって不満げに言った。手にしていた香水を軽く振りながら、目の前で香りを確認していたが、どうやらその香りに満足していない様子だ。

「申し訳ありません、こちらのシリーズは独特の繊細な香りでして、強い香りをお求めでしたら、少し違うラインをご案内できるかと思いますが……」

アイが柔らかく説明しようとしたが、客はそれを遮るように口を開いた。

「いや、この香りで、もっとガツンと来るやつがいいんだよ!」

客の声は少し高くなり、周囲の空気が少し重くなる。アイは少し驚きながらも、笑顔を作りながら応対を続けた。

「かしこまりました。少々お待ちください」

アイは急いで香水棚に向かうものの、どうしてもお客さんが求めるような強い香りはなかなか見つからない。それでも必死に他の香水を探し、数本を手に取った。

「あの、お待たせしました。こちらの香水は少し強めで、お求めの香りに近いかもしれません」

だが、お客さんはそれにも納得せず、不満そうな顔をしている。

「うーん、もっと良いのないのかよ?こんなんじゃ満足できない」

その時、店内のドアが開き、シンユーが静かに入ってきた。彼は普段通り、無駄に目立つことなく歩いてきたが、すぐに状況を察した。アイが少し困惑した様子で客に対応しているのを見て、シンユーは静かに近づいた。

「どうした?」

「ちょっと私の知識が至らなくて……」

シンユーは冷静にその状況を把握した。そして、アイの肩越しに目を向け、静かに話し始めた。

「申し訳ありませんが、当店では特に『Nocturne』シリーズは繊細な香りにこだわりを持っています。強い香りをお求めでしたら、別のブランドをおすすめすることになりますが、あまり力を入れすぎた香りは香水の本来の良さを損ねることもあるので、ご理解いただければと思います」

その言葉には、シンユー特有の冷徹な響きが含まれていた。だが、客に対しての威圧感ではなく、自然にその事実を伝える。

「つまり、彼女からの説明内容でご満足いただけないのであれば、俺からもお帰りいただきたいと伝えるしかないということです」

シンユーの言葉に、客はしばらく黙っていた。そして、どこか納得したような表情を浮かべながら、少しだけ目をそらした。

「……分かった、じゃあこれでいいよ」

客はしぶしぶ香水を手に取り、そのままレジへ向かう。シンユーは無表情のまま、その後ろ姿を見送りながら、アイに静かに言った。

「お前、無理して接客してたな。次からは自分のペースでやっていいんだ。
どうせ香りなんてものは、所詮消えてなくなるものだ。どんなに惚れ込まれても、嫌われても、一度洗えば跡形もなく消える」

アイは驚いた。シンユーほどの調香師が、そんなふうに考えていたなんて。

「……そんなこと、ありません」

「は?」

「確かに香りは消えるかもしれません。でも、一番記憶に残るのは香りです」

シンユーの金色の瞳が、興味深そうに細められる。

「誰かと過ごした時間、思い出、感情……全部、香りと一緒に刻まれます。だからこそ、人は香りに惹かれるんです」

アイは、はっきりと彼を見つめた。

「そして、その香りを作れるシンユーさんは、本当にすごい人だと思います」

「……」

シンユーはしばらくアイを見つめていたが、やがて小さく笑った。

「へぇ……お前、面白いこと言うな」

「事実です」

「フン……まぁ、悪い気はしねぇな」
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