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第1章
眠り姫
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気が付くと、見慣れぬ天井があった。
体が重い。
再び目を閉じようとした時、
「香明!?
起きた、大丈夫?」
いつもの余裕のある笑みからは想像出来ないほど焦った亜鸞先輩がベッドの横から顔を出した。
「どっか痛いところは?
辛いとことか、変なとこはない?」
変なところといえば亜鸞先輩の態度と
体が重いことくらいである。
「少し、体が重いのですが
寝ている間に太ったのでしょうか?」
点滴の繋がる手でお腹を触る。
事件前と変わらぬ体型の気がするが…。
「あぁ、長い時間寝てたからね
無理もないよ。
もう少し寝てて?」
亜鸞先輩に言われるままベットに横たわる。
そうか、そんなに寝ていたのか…
ーーガバッ
私はベットから勢いよく起き上がると
頭を鈍器で殴られたような頭痛に見舞われる。
「っん!!」
痛みに頭を抱えうずくまると亜鸞先輩が
焦ったように私を支えた。
「急に動いたらダメだって。」
「どれくらいですか?」
「え、」
「私はどのくらい寝ていましたか。」
外は暗闇なので相当な時間がたっただろう。
「えっと、今が夜の10:00だから…」
病院の固定時計を見ると確かに午後の10:00過ぎを
さしている。
自分の携帯端末を開くとそこには何件もの
通信アプリの通知がきていた。
【香明ちゃん、まだ学校かな?】
【香明ちゃん?大丈夫?】
店長の心配する通知に申し訳なく思いながら
今からでも行こうか、なんて考えていると、
「だめだよ、今日は寝てないと。
どうしても行くっていうなら
どこにも行けないように監禁するからね。」
亜鸞先輩はいつもの笑顔の中にどこか暗いモノを
秘めながら言った。
目が本気だ…。
「大丈夫、バイト先には俺から連絡しとくから、ね?」
すぐにいつものヘラっとした笑顔に戻ると
いつの間に盗んだのか私の携帯端末を持って
病室の外へ出た。
「こんばんは、夜分遅くに申し訳ありません。
はい、香明の代理でお電話させていただいています。
嵐城です。はい、今日の件ですが…」
亜鸞先輩の落ち着いた心地の良い声を聞きながら
そっと目を閉じた。
××××××××××××××××××××××××××××××××××××
「香明…」
香明の眠るベットの横で亜鸞は静かに香明を眺める。
それは、どこか妖しげな瞳でそれでいて冷めたい。
「何も心配しなくていいよ、
香明を傷つける奴らはみんな消してあげる。」
亜鸞は妖しげな瞳で笑うと、自分の携帯端末を開き
どこかへとメールを送る。
送信完了の文字に満足そうに笑うと
また、
香明を眺めてうっとりとその姿を目に焼きつけていた……
体が重い。
再び目を閉じようとした時、
「香明!?
起きた、大丈夫?」
いつもの余裕のある笑みからは想像出来ないほど焦った亜鸞先輩がベッドの横から顔を出した。
「どっか痛いところは?
辛いとことか、変なとこはない?」
変なところといえば亜鸞先輩の態度と
体が重いことくらいである。
「少し、体が重いのですが
寝ている間に太ったのでしょうか?」
点滴の繋がる手でお腹を触る。
事件前と変わらぬ体型の気がするが…。
「あぁ、長い時間寝てたからね
無理もないよ。
もう少し寝てて?」
亜鸞先輩に言われるままベットに横たわる。
そうか、そんなに寝ていたのか…
ーーガバッ
私はベットから勢いよく起き上がると
頭を鈍器で殴られたような頭痛に見舞われる。
「っん!!」
痛みに頭を抱えうずくまると亜鸞先輩が
焦ったように私を支えた。
「急に動いたらダメだって。」
「どれくらいですか?」
「え、」
「私はどのくらい寝ていましたか。」
外は暗闇なので相当な時間がたっただろう。
「えっと、今が夜の10:00だから…」
病院の固定時計を見ると確かに午後の10:00過ぎを
さしている。
自分の携帯端末を開くとそこには何件もの
通信アプリの通知がきていた。
【香明ちゃん、まだ学校かな?】
【香明ちゃん?大丈夫?】
店長の心配する通知に申し訳なく思いながら
今からでも行こうか、なんて考えていると、
「だめだよ、今日は寝てないと。
どうしても行くっていうなら
どこにも行けないように監禁するからね。」
亜鸞先輩はいつもの笑顔の中にどこか暗いモノを
秘めながら言った。
目が本気だ…。
「大丈夫、バイト先には俺から連絡しとくから、ね?」
すぐにいつものヘラっとした笑顔に戻ると
いつの間に盗んだのか私の携帯端末を持って
病室の外へ出た。
「こんばんは、夜分遅くに申し訳ありません。
はい、香明の代理でお電話させていただいています。
嵐城です。はい、今日の件ですが…」
亜鸞先輩の落ち着いた心地の良い声を聞きながら
そっと目を閉じた。
××××××××××××××××××××××××××××××××××××
「香明…」
香明の眠るベットの横で亜鸞は静かに香明を眺める。
それは、どこか妖しげな瞳でそれでいて冷めたい。
「何も心配しなくていいよ、
香明を傷つける奴らはみんな消してあげる。」
亜鸞は妖しげな瞳で笑うと、自分の携帯端末を開き
どこかへとメールを送る。
送信完了の文字に満足そうに笑うと
また、
香明を眺めてうっとりとその姿を目に焼きつけていた……
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